\ ポイント最大11倍! /

ハスモンヨトウの幼虫に毒はある?触っても大丈夫?危険性と正しい対処法を解説

当ページのリンクには広告が含まれています。
ハスモンヨトウの幼虫に毒はある?触っても大丈夫?危険性と正しい対処法を解説
  • URLをコピーしました!

家庭菜園やガーデニングで大切に育てている野菜や花。ふと見ると、葉っぱに緑色や茶色のイモムシが…!「この虫、もしかしてハスモンヨトウの幼虫?」「毒があったらどうしよう…」と不安に感じていませんか?見た目がグロテスクなだけに、触っても大丈夫なのか心配になりますよね。本記事では、そんなあなたの疑問や不安を解消します。ハスモンヨトウの幼虫に毒があるのかどうか、その危険性から、正しい駆除・予防方法まで、詳しく解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

結論:ハスモンヨトウの幼虫に毒はない!でも注意点も

結論:ハスモンヨトウの幼虫に毒はない!でも注意点も

まず、皆さんが最も気になっているであろう結論からお伝えします。ハスモンヨトウの幼虫には毒はありません。 そのため、素手で触ったからといって、すぐに健康被害が出るわけではないので、過度に心配する必要はありません。 チャドクガのように毒針毛(どくしんもう)を持っているわけではないので、触れるだけで皮膚がかぶれたり、炎症を起こしたりすることはないでしょう。

しかし、毒がないからといって、全く注意が必要ないわけではありません。いくつか知っておくべき点があります。

  • アレルギー反応の可能性: 虫に対してアレルギーを持っている方は、体質によってかゆみなどのアレルギー反応が出ることがあります。肌が弱い方やアレルギー体質の方は、念のため直接触るのは避けた方が賢明です。
  • 農薬の付着: ご自身の畑や庭以外でハスモンヨトウを見つけた場合、その植物には農薬が散布されている可能性があります。幼虫の体に付着した農薬に触れてしまう危険性もゼロではありません。
  • 植物の病原菌: 害虫は植物の病気を媒介することもあります。様々な植物を行き来するハスモンヨトウの幼虫が、どのような菌を体に付けているか分かりません。

これらの理由から、ハスモンヨトウの幼虫を駆除する際は、直接素手で触るのではなく、割り箸やピンセットを使ったり、手袋を着用したりすることを強くおすすめします。


ハスモンヨトウの幼虫とは?その生態と特徴

ハスモンヨトウの幼虫とは?その生態と特徴

「ハスモンヨトウ」という名前は聞いたことがあっても、具体的にどんな虫なのかよく知らない方も多いのではないでしょうか。効果的な対策を行うためには、まず敵を知ることが重要です。ここでは、ハスモンヨトウの生態や特徴について詳しく見ていきましょう。

  • ハスモンヨもともとはどんな虫?
  • 見た目の特徴とヨトウムシとの違い
  • 主な発生時期と場所

ハスモンヨトウの生態とライフサイクル

ハスモンヨトウは、チョウ目ヤガ科に分類される「蛾」の一種です。 名前の由来は、成虫の羽にある「斜めの紋様」と、夜間に活動して作物を盗み食いする「夜盗(よとう)」から来ています。 暖かい地域を好む南方系の害虫で、寒さには弱いとされていますが、近年では関東以南でも広く発生が確認されています。

ハスモンヨトウのライフサイクルは以下の通りです。

  1. : 成虫は植物の葉裏に、数百個の卵を塊(卵塊)で産み付けます。 卵塊は、メスの成虫の鱗毛で覆われているのが特徴です。
  2. 幼虫: 卵は数日で孵化し、幼虫になります。 幼虫は脱皮を繰り返して成長し、約40mmほどの大きさになります。 食害するのはこの幼虫の時期です。
  3. 蛹(さなぎ): 十分に成長した幼虫は、土の中に潜って蛹になります。
  4. 成虫: 蛹から羽化して成虫(蛾)となり、また産卵します。25℃程度の環境下では、卵から成虫になるまで約40日と非常にサイクルが早いのが特徴です。

見た目の特徴とヨトウムシとの違い

ハスモンヨトウの幼虫は、成長段階や環境によって体色が変化します。孵化したばかりの若齢幼虫は薄い緑色をしていますが、成長するにつれて緑色、褐色、黒色など様々です。 体長は最大で4cmほどになります。

よく似た害虫に「ヨトウムシ(ヨトウガの幼虫)」がいますが、見分けるポイントは頭の後ろにある一対の黒い丸い斑紋です。 この特徴的な斑紋があれば、ハスモンヨトウの可能性が高いでしょう。一方、ヨトウガの老齢幼虫は頭部が黄褐色であるのに対し、ハスモンヨトウは黒色という違いもあります。

どちらも夜行性で植物を食害する厄介な害虫ですが、特にハスモンヨトウは薬剤抵抗性が発達しやすいという特徴があり、より防除が難しい相手と言えます。

主な発生時期と場所

ハスモンヨトウは、春から秋にかけて長期間発生しますが、特に被害が多くなるのは8月から10月頃です。 梅雨の時期に雨が少なく、夏が暑い年は多発する傾向にあります。 寒さに弱いため、屋外での越冬は難しいとされていますが、ビニールハウスなどの暖かい施設内では冬でも活動を続けることがあります。

昼間は株元や土の中に隠れていて、夜になると活動を開始します。 そのため、「昼間は虫の姿が見えないのに、朝になると葉が食べられている」という場合は、ハスモンヨトウの仕業かもしれません。

ハスモンヨトウの幼虫による被害

ハスモンヨトウの幼虫による被害

ハスモンヨトウの幼虫は、その旺盛な食欲で農作物に甚大な被害をもたらします。毒性がないからと放置しておくと、あっという間に畑や庭がボロボロにされてしまう可能性があります。ここでは、具体的な被害の内容について解説します。

  • 様々な植物を食い荒らす「広食性」
  • 被害に遭いやすい植物一覧
  • 被害のサイン「白変葉」を見逃さないで

様々な植物を食い荒らす「広食性」

ハスモンヨトウの最も厄介な点の一つが、その極めて広い食性です。 特定の植物だけでなく、野菜、花、果樹など、70種類以上もの植物を食害すると言われています。 イネ科の植物はあまり好みませんが、それ以外のほとんどの作物が被害に遭う可能性があります。 まさに「なんでも食べる大食漢」なのです。

被害に遭いやすい植物一覧

特に被害報告が多い植物を以下にまとめました。ご自身の育てている植物がないか、チェックしてみてください。

分類植物名
野菜サトイモ、キャベツ、ハクサイ、レタス、ナス、トマト、ピーマン、ダイズ(枝豆)、ホウレンソウ、ネギなど
花卉キク、カーネーション、ダリア、シクラメン、キンセンカなど
その他イチゴ、タバコ、シソなど

他の昆虫があまり食べないシソまで食べてしまうことからも、その食性の広さがうかがえます。

被害のサイン「白変葉」を見逃さないで

ハスモンヨトウの被害を早期に発見するための重要なサインが「白変葉(はくへんよう)」です。 孵化したばかりの若齢幼虫は、集団で葉の裏側から表皮を残して食べる習性があります。 その結果、葉が透けて白っぽく見えるのです。 この状態が「白変葉」です。

このサインを見つけたら、葉の裏をチェックしてみてください。小さな幼虫が集まっているはずです。幼虫が小さいうちは駆除しやすく、薬剤も効きやすいです。 しかし、成長して分散してしまうと、被害は一気に拡大し、駆除も難しくなります。 白変葉は、ハスモンヨトウ発生の初期サインと心得て、見つけ次第すぐに対処することが被害を最小限に抑えるコツです。

ハスモンヨトウの幼虫の効果的な駆除方法5選

ハスモンヨトウの幼虫の効果的な駆除方法5選

ハスモンヨトウの被害を見つけたら、一刻も早く駆除に取り掛かることが大切です。ここでは、家庭菜園でも実践しやすいものから、本格的な方法まで、5つの駆除方法をご紹介します。状況に合わせて最適な方法を選んでください。

  • 1. 見つけ次第、物理的に駆除する(テデトール)
  • 2. 米ぬかトラップで誘い出す
  • 3. ストチュー(木酢液など)で寄せ付けない
  • 4. 効果的な殺虫剤・農薬を使用する
  • 5. 天敵を利用する(生物的防除)

1. 見つけ次第、物理的に駆除する(テデトール)

最も原始的かつ確実な方法が、手で取り除く、通称「テデトール」です。 特に、若齢幼虫が葉の裏に集まっている「白変葉」の段階であれば、その葉ごと切り取って処分するのが最も効率的です。 乱暴に扱うと幼虫が地面に落ちて見失ってしまうので、袋に入れるなどして慎重に処分しましょう。

成長して分散した幼虫は、昼間は株元の土の中などに隠れています。 被害を見つけたら、周辺の土を少し掘り返して探してみましょう。見つけたら割り箸などでつまんで捕殺します。数は多くないけれど、確実に仕留めたいという場合に有効な方法です。

2. 米ぬかトラップで誘い出す

ハスモンヨトウが米ぬかを好む性質を利用した、昔ながらの駆除方法です。 畑の数か所に深さ10cmほどの穴を掘り、一握りの米ぬかを入れておきます。 すると、夜間に活動するハスモンヨトウの幼虫が米ぬかの匂いに誘われて穴に集まってきます。 朝になったら、集まってきた幼虫をまとめて駆除することができます。薬剤を使いたくない方におすすめの方法です。

3. ストチュー(木酢液など)で寄せ付けない

「ストチュー」とは、お酢・焼酎・木酢液などを混ぜて作る自然由来の害虫忌避剤です。 殺虫効果はありませんが、害虫が嫌う匂いで寄せ付けない効果が期待できます。 作り方は、酢・焼酎・木酢液を同量ずつ混ぜ合わせ、水で薄めてスプレーボトルなどで散布するだけです。ハスモンヨトウだけでなく、様々な害虫予防に使えるので、一つ作っておくと便利でしょう。

4. 効果的な殺虫剤・農薬を使用する

大量に発生してしまい、手作業での駆除が追いつかない場合は、殺虫剤や農薬の使用が効果的です。 ハスモンヨトウは幼虫の齢期が進む(大きくなる)ほど薬剤が効きにくくなるため、若齢幼虫のうちに散布するのが重要です。

市販されている農薬には様々な種類があります。

  • 接触毒剤: 薬剤が直接虫の体にかかることで効果を発揮します。
  • 食毒剤: 薬剤が付着した葉を虫が食べることで効果を発揮します。
  • 浸透移行性剤: 植物が根や葉から薬剤を吸収し、植物全体に成分が行き渡ることで、食害した虫を駆除します。

注意点として、同じ系統の薬剤を使い続けると、ハスモンヨトウがその薬剤に対する抵抗性を持ってしまい、効かなくなることがあります。 そのため、異なる系統の薬剤をローテーションで使用することが推奨されています。 農薬を使用する際は、必ず対象作物や使用方法を確認し、用法用量を守って正しく使いましょう。

5. 天敵を利用する(生物的防除)

自然界には、ハスモンヨトウを捕食したり、寄生したりする天敵が存在します。 例えば、カエル、クモ、鳥、寄生バチなどです。 また、特定のウイルス(核多角体病ウイルス)を利用した「ハスモン天敵」という生物農薬も市販されています。 これは、ハスモンヨトウの幼虫にだけ感染して死滅させるウイルスで、他の生物や環境への影響が少ないのが特徴です。 化学合成農薬の使用を減らしたいと考えている方にとって、有効な選択肢の一つとなるでしょう。

徹底予防!ハスモンヨトウを寄せ付けないための対策

徹底予防!ハスモンヨトウを寄せ付けないための対策

ハスモンヨトウの被害に遭わないためには、駆除だけでなく、そもそも寄せ付けないための「予防」が非常に重要です。成虫である蛾を畑や庭に侵入させない、産卵させない工夫をすることで、厄介な幼虫の発生を未然に防ぎましょう。

  • 防虫ネットで成虫の侵入を防ぐ
  • フェロモントラップを設置する
  • 黄色蛍光灯を設置する
  • 雑草をこまめに処理する

防虫ネットで成虫の侵入を防ぐ

最も基本的で効果的な予防策が、防虫ネットで物理的に成虫の侵入を防ぐことです。 トンネル状に支柱を立ててネットをかけることで、ハスモンヨトウの成虫が飛来して葉に卵を産み付けるのを防ぎます。 種まきや苗の植え付けが終わったら、なるべく早い段階で設置するのがポイントです。 ネットの裾に隙間ができないように、しっかりと土で埋めるか、重しを置いて固定しましょう。ハスモンヨトウだけでなく、他の多くの害虫対策にもなるので、ぜひ取り入れたい方法です。

フェロモントラップを設置する

フェロモントラップは、メスの蛾が放出する性フェロモンを利用して、オスの成虫を誘引し捕獲する装置です。 畑の周りに設置することで、交尾・産卵する成虫の数を減らし、次世代の幼虫発生を抑制する効果が期待できます。 発生状況をモニタリングする目的でも使用され、トラップで捕獲される数が増えてきたら、重点的に防除を行うといった判断材料にもなります。

黄色蛍光灯を設置する

ハスモンヨトウの成虫は、黄色の光を嫌う性質があります。 この性質を利用して、夜間に畑やハウス内に黄色蛍光灯を設置すると、成虫の飛来を抑制する効果があることが知られています。 ただし、植物によっては夜間の照明が開花などに影響を与える場合があるため、注意が必要です。 例えば、キクやイチゴなどは、夜間の照明によって開花が遅れるなどの影響が出ることがあります。

雑草をこまめに処理する

畑や庭の周りの雑草は、ハスモンヨトウを含む多くの害虫の隠れ家や発生源になります。 こまめに草刈りや草むしりを行い、害虫が住み着きにくい環境を整えることが大切です。 特に、作付け前には圃場周辺の雑草をきれいに処理しておくことで、初期の発生密度を下げることができます。風通しを良くすることも、病害虫の予防につながります。

よくある質問

よくある質問

ここでは、ハスモンヨトウに関して多くの方が疑問に思う点について、Q&A形式でお答えします。

ハスモンヨトウの幼虫を素手で触ってしまったらどうすればいいですか?

前述の通り、ハスモンヨトウの幼虫自体に毒はありません。 素手で触ってしまっても、慌てる必要はありません。まずは石鹸を使って、水でよく手を洗い流してください。虫アレルギーなど、特異な体質でなければ問題になることはほとんどありませんが、万が一、かゆみや赤みなどの異常が出た場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。

ハスモンヨトウの成虫(蛾)に毒はありますか?

幼虫と同様に、成虫(蛾)にも毒はありません。羽に付いている鱗粉(りんぷん)がアレルギーの原因になる可能性はゼロではありませんが、直接的な毒性を持つものではありません。ただし、夜間に光に集まってくるため、不快に感じる方はいるかもしれません。

ハスモンヨトウはどこからやってくるのですか?

ハスモンヨトウは、もともとその場所にいた個体が繁殖するだけでなく、遠くから飛来してくると考えられています。 特に、台風の通過後などに、海外から長距離を移動してきた個体が突発的に発生することがあります。 そのため、自分の畑で対策を徹底していても、近隣や遠方から成虫が飛んできて産卵し、被害が発生する可能性があります。

薬剤抵抗性とは何ですか?

薬剤抵抗性とは、同じ種類の殺虫剤を繰り返し使用することで、その薬剤が効きにくい、あるいは全く効かない害虫が出現する現象のことです。 ハスモンヨトウは、この薬剤抵抗性が発達しやすい害虫として知られています。 抵抗性の発達を防ぐためには、作用性の異なる(IRACコードが異なる)複数の薬剤をローテーションで散布することが非常に重要です。

まとめ

まとめ
  • ハスモンヨトウの幼虫に毒はない。
  • 触ってもすぐに健康被害はないが、手袋の使用がおすすめ。
  • アレルギー体質の方は注意が必要。
  • ヨトウムシとの見分け方は頭の後ろの黒い斑紋。
  • 8月から10月頃に特に発生が多くなる。
  • 広食性で、野菜や花など多くの植物を食害する。
  • 被害の初期サインは葉が白く透ける「白変葉」。
  • 駆除は若齢幼虫のうちが効果的。
  • 物理的な駆除(テデトール)が確実。
  • 米ぬかトラップやストチューも有効な手段。
  • 大量発生時は農薬の使用を検討する。
  • 同じ農薬の連続使用は薬剤抵抗性を生むので避ける。
  • 予防には防虫ネットが最も効果的。
  • フェロモントラップや黄色灯も予防に役立つ。
  • 圃場周りの雑草管理も重要な予防策。
ハスモンヨトウの幼虫に毒はある?触っても大丈夫?危険性と正しい対処法を解説

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次