大切に育てている庭木や果樹が、ある日突然元気がなくなってしまった…。そんな悲しい経験はありませんか?もしかしたら、その原因はカミキリムシかもしれません。特に、幹に穴を開けて内部を食い荒らす幼虫(テッポウムシ)の被害は深刻で、最悪の場合、木が枯れてしまうこともあります。そんな恐ろしいカミキリムシ対策として、物理的に産卵を防ぐ「ネット」を使った方法が非常に効果的です。本記事では、なぜネットが有効なのか、そして具体的なネットの選び方から正しい張り方、さらにはネットと併用したい総合的な対策まで、あなたのガーデニングライフを守るための知識を余すところなく解説します。薬剤を使いたくない方や、より確実な対策を求めている方は必見です。
なぜカミキリムシ対策にネットが有効なのか?

カミキリムシ対策には様々な方法がありますが、なぜ「ネット」が特におすすめなのでしょうか。その理由は、カミキリムシの産卵行動とネットの物理的な防御力にあります。大切な木を根本から守る、ネットの有効性について見ていきましょう。
- 物理的に産卵を防ぐ最強のバリア
- 薬剤を使わない安心感
- ネット対策のメリット・デメリット
物理的に産卵を防ぐ最強のバリア
カミキリムシの被害が深刻化する最大の原因は、成虫が木の幹や枝の樹皮をかじって傷をつけ、その中に卵を産み付けることにあります。孵化した幼虫は、そのまま木の内部に侵入し、養分や水分が通る大切な部分を食い荒らしてしまうのです。一度内部に入られてしまうと、駆除は非常に困難になります。そこで活躍するのがネットです。木の幹や株元に目の細かいネットを巻いておくことで、成虫が物理的に木に近づけなくなり、産卵場所を見つけられなくします。 これは、カミキリムシの被害サイクルを根本から断ち切る、非常にシンプルかつ効果的な方法と言えるでしょう。まさに、大切な木を守るための最強の物理的バリアなのです。
薬剤を使わない安心感
カミキリムシ対策として農薬の散布も有効な手段の一つです。 しかし、家庭菜園で野菜や果物を育てている方や、小さなお子様やペットがいるご家庭では、薬剤の使用に抵抗を感じる方も少なくないでしょう。その点、ネットによる対策は薬剤を一切使用しないため、安心して導入することができます。収穫前の果樹にも気兼ねなく使えますし、環境への負荷もありません。自然の力を借りながら、あるいは物理的な方法で害虫対策を行いたいと考えるオーガニック志向の方にも、ネットは最適な選択肢と言えます。 安全性を最優先に考えたい方にとって、これほど心強い対策はありません。
ネット対策のメリット・デメリット
ネット対策は非常に有効ですが、もちろんメリットとデメリットの両側面があります。導入を検討する際には、これらを正しく理解しておくことが大切です。
メリット
- 高い防除効果: 物理的に産卵を防ぐため、非常に確実性が高いです。
- 安全性: 薬剤を使わないため、人やペット、環境に優しいです。
- 持続性: 一度設置すれば、薬剤のように定期的に散布する必要がなく、長期間効果が持続します。
デメリット
- 設置の手間: 木の大きさや形状に合わせてネットを設置する手間がかかります。
- 景観への影響: ネットを巻くことで、庭の見た目が多少損なわれる可能性があります。
- コスト: 初期費用としてネットの購入費用がかかります。
- 木の成長への配慮: 木が太くなるとネットが食い込む可能性があるため、定期的な確認や調整が必要です。
これらのメリット・デメリットを比較検討し、ご自身の状況に合った対策を選びましょう。
【決定版】カミキリムシ対策用ネットの選び方

「ネットが有効なのは分かったけど、どんなネットを選べばいいの?」そんな疑問にお答えします。カミキリムシ対策用のネットには、市販の専用品から自作するものまで様々です。ここでは、あなたの目的や予算に合わせた最適なネットの選び方を詳しく解説します。
- 市販の専用ネットと自作ネット、どっちがいい?
- 材質で選ぶ(ステンレス vs ポリエチレン)
- 目の細かさが重要!カミキリムシの種類に合わせる
市販の専用ネットと自作ネット、どっちがいい?
ネット対策を始めるにあたり、まず市販の専用ネットを使うか、ホームセンターなどで材料を揃えて自作するかの選択肢があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、ご自身の状況に合わせて選びましょう。
手軽で確実!市販のおすすめ対策ネット
初めての方や、手間をかけずに確実な対策をしたい方には、市販の専用ネットがおすすめです。特に、特定外来生物である「クビアカツヤカミキリ」対策として開発された商品は、非常に性能が高く、他のカミキリムシにも効果が期待できます。
代表的な商品として、日本ワイドクロス社の「クビアカガードネット」があります。 このネットは、カミキリムシの産卵管が通らない0.4mmという非常に細かい目合いが特徴です。 また、黒色で景観に馴染みやすく、成虫を見つけやすいというメリットもあります。 価格はサイズによって異なりますが、確実な効果を求めるなら検討する価値は十分にあります。
コストを抑える!100均グッズや網戸を使った自作方法
「たくさんの木に対策したいから、コストはなるべく抑えたい」という方には、自作ネットという選択肢もあります。ホームセンターや100円ショップで手に入る材料で、手軽に作ることが可能です。
- 網戸の網: 網戸の張替え用の網は、安価で加工しやすく、自作ネットの材料として人気です。 通気性も良く、ホッチキスなどで簡単に固定できます。
- ステンレスメッシュ: ステンレス製の金網は、カミキリムシの強靭な顎でも破ることができず、耐久性に優れています。 ただし、加工には金切りばさみが必要など、少し手間がかかります。
- 100均の防鳥ネットや洗濯ネット: 目の粗いものが多いですが、一時的な対策や小型の木には活用できる場合があります。 複数のネットを重ねるなどの工夫で、防除効果を高めることも可能です。
自作の場合は、カミキリムシが侵入できる隙間を作らないように、丁寧に設置することが成功のコツです。
材質で選ぶ(ステンレス vs ポリエチレン)
ネットの材質は、主にステンレスとポリエチレンの2種類があります。それぞれの特性を理解して選びましょう。
ステンレス製ネット
メリットは、なんといってもその頑丈さです。 カミキリムシの顎でも破られる心配がなく、耐久性も高いため長期間使用できます。デメリットは、価格が比較的高価であることと、硬いため加工に手間がかかる点です。
ポリエチレン製ネット
市販の防虫ネットの多くがこのタイプです。 メリットは、軽量で柔らかく、加工しやすいこと。価格もステンレス製に比べて安価な傾向にあります。デメリットは、ステンレスに比べると耐久性が劣る点ですが、「クビアカガードネット」のように高密度で丈夫な製品も開発されています。
目の細かさが重要!カミキリムシの種類に合わせる
ネット選びで最も重要なポイントが、網目の細かさ(目合い)です。カミキリムシは種類によって大きさが異なりますが、産卵管を差し込んで卵を産み付けるため、成虫本体が通れない大きさの網目でも安心はできません。
特に被害の大きいゴマダラカミキリや、特定外来生物のクビアカツヤカミキリの対策としては、産卵管の侵入も防げる0.4mm~4mm程度の細かい目合いのネットを選ぶのが理想的です。 市販の「クビアカガードネット」は0.4mm、一般的な防風ネットなどでは4mmや6mmといった製品があります。 自作する場合も、できるだけ目の細かい網を選ぶようにしましょう。網目が大きいと、そこから産卵されてしまうリスクが残ります。
【写真で解説】プロが教えるカミキリムシ対策ネットの正しい張り方

最適なネットを選んだら、次はいよいよ設置です。せっかく良いネットを用意しても、張り方が間違っていては効果が半減してしまいます。ここでは、誰でも簡単にできる、効果的なネットの張り方を手順に沿って詳しく解説します。失敗しないためのコツも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 準備するものリスト
- 基本の張り方ステップ・バイ・ステップ
- 失敗しないための3つのコツ
準備するものリスト
作業をスムーズに進めるために、あらかじめ以下のものを準備しておきましょう。
- カミキリムシ対策用ネット: 木の幹周り+αのサイズを用意します。
- ハサミまたはカッター: ネットをカットするために使います。(ステンレス製の場合は金切りばさみ)
- 固定するためのもの: ビニールタイ、結束バンド、ホッチキス、針金など。
- 軍手: 手を保護するために着用します。
- ブラシなど: 株元の土やゴミを取り除くために使います。
基本の張り方ステップ・バイ・ステップ
それでは、具体的な張り方の手順を見ていきましょう。ここでは、地面から高さ50cm~1m程度までを覆う、基本的な巻き方を説明します。
Step1: 株元の掃除
まず、ネットを巻く前に木の株元をきれいにします。 雑草や落ち葉、土などをブラシで払い、幹の表面を露出させましょう。この時、すでにカミキリムシの被害がないか、おがくずのようなフン(フラス)が出ていないか、産卵跡がないかをよく確認してください。 もし被害を見つけたら、ネットを張る前に駆除作業を行う必要があります。
Step2: ネットを適切なサイズにカット
次に、ネットを適切な大きさにカットします。高さは、地面から最低でも50cm以上、できれば1m程度の高さを覆えるようにしましょう。カミキリムシは地面に近い場所に産卵することが多いため、株元をしっかりカバーすることが重要です。 横幅は、幹の円周よりも少し余裕を持たせてカットします。重ね合わせる部分を作ることで、隙間なく巻くことができます。
Step3: 隙間なく巻き付け、固定する
カットしたネットを、木の幹に巻き付けていきます。このとき、ネットと幹の間に隙間ができないように、ぴったりとフィットさせるのが最大のポイントです。特に、地面との境目は念入りに確認してください。ネットの合わせ目は、ビニールタイやホッチキス、結束バンドなどで数カ所をしっかりと固定します。 ネットがずり落ちてこないように、上下も数カ所留めておくと安心です。
失敗しないための3つのコツ
基本の張り方に加えて、以下の3つのコツを意識することで、より防除効果を高めることができます。
- 隙間は徹底的になくす: カミキリムシはわずかな隙間からでも侵入しようとします。ネットの合わせ目、地面との接地面、枝の分かれ目など、隙間ができやすい場所は特に注意深くチェックし、必要であればガムテープなどで補強するのも一つの手です。
- 木の成長を考慮する: 木は年々太くなります。ネットをきつく巻きすぎると、幹に食い込んでしまい、木の成長を妨げる原因になります。 1年に1回程度はネットの状態を確認し、必要であれば巻き直すなどのメンテナンスを行いましょう。
- 裾の処理を丁寧に行う: 地面との境目は、カミキリムシの侵入経路になりやすい要注意ポイントです。ネットの裾を少し長めにしておき、土に軽く埋めるか、裾を内側に折り返して固定すると、下からの侵入をより確実に防ぐことができます。
ネットと併用で効果アップ!カミキリムシ総合対策

ネットによる物理防除は非常に効果的ですが、他の対策と組み合わせることで、さらに鉄壁の防御体制を築くことができます。ここでは、ネットと併用したいカミキリムシの総合的な対策方法をご紹介します。成虫の駆除から幼虫対策、そして寄せ付けない環境づくりまで、多角的なアプローチで大切な木を守りましょう。
- 成虫を見つけたら即駆除!
- 産卵させないための薬剤散布
- もし産卵されたら?幼虫(テッポウムシ)の駆除方法
- そもそも寄せ付けない環境づくり
成虫を見つけたら即駆除!
カミキリムシの成虫は、5月から8月頃にかけて活動が活発になります。 この時期に庭木やその周辺で成虫を見かけたら、産卵される前にすぐに捕殺することが重要です。 カミキリムシは比較的動きが遅いので、手で捕まえることも可能です。 捕殺に抵抗がある場合は、市販の殺虫スプレーを利用しましょう。1匹見つけたら他にもいる可能性が高いので、周辺を注意深く観察してください。見つけ次第駆除することで、被害の拡大を未然に防ぐことができます。
産卵させないための薬剤散布
ネットでカバーできない枝先や、ネットを張る前の予防策として、薬剤の散布も有効です。 カミキリムシの成虫が活動する5月~8月の間に、定期的に殺虫剤を散布することで、産卵を防ぐ効果が期待できます。 おすすめの薬剤としては、「スミチオン乳剤」や「ベニカXネクストスプレー」などがあり、カミキリムシに効果があるとされています。 薬剤を使用する際は、必ず商品の説明書をよく読み、対象植物や使用方法、希釈倍率などを守って正しく使用してください。
もし産卵されたら?幼虫(テッポウムシ)の駆除方法
対策をしていたにもかかわらず、幹に穴が開き、おがくずのようなフン(フラス)が出てきてしまった…。それは、すでに幼虫(テッポウムシ)が木の内部に侵入しているサインです。 発見したら、すぐに対処が必要です。
駆除方法としては、まずフンを取り除き、穴の入口を特定します。そして、穴に針金を差し込んで幼虫を刺殺するという物理的な方法があります。 また、園芸用の殺虫剤(キンチョールEなど)には、専用のノズルが付いているものがあり、穴の中に直接薬剤を噴射して駆除することもできます。 駆除後は、穴から雨水や雑菌が入らないように、癒合剤を塗って保護しておくと良いでしょう。
そもそも寄せ付けない環境づくり
カミキリムシを寄せ付けないためには、日頃の庭木の手入れも重要です。カミキリムシは、弱った木や枯れ枝を好んで産卵する傾向があります。 そのため、定期的に剪定を行い、枯れた枝や弱った枝を取り除いて、木を健康な状態に保つことが予防に繋がります。 樹勢を強く保つために、適切な施肥や水やりを心がけることも大切です。 また、カミキリムシの天敵であるキツツキなどの野鳥が訪れるような環境を整えることも、長期的な対策として有効です。
【植物別】特に注意したいカミキリムシ被害

カミキリムシは多くの樹木を食害しますが、中でも特に被害に遭いやすい植物があります。ここでは、代表的な被害植物と、それぞれの注意点について解説します。ご自宅でこれらの植物を育てている方は、特に注意深く観察し、早めの対策を心がけましょう。
- バラ
- イチジク
- 柑橘類(みかん、ゆずなど)
- 桜、梅、桃(特定外来生物クビアカツヤカミキリ)
バラ
バラ愛好家にとって、カミキリムシ(特にゴマダラカミキリ)は最も恐ろしい害虫の一つです。 バラの株元に産卵し、幼虫が幹の内部を食い荒らすことで、数年かけて育てた大切な大株でも、あっという間に枯らしてしまいます。 特に、株元からおがくずのようなものが出ていたら要注意です。バラの被害を防ぐためには、成虫が発生する初夏から、株元にネットを巻く対策が非常に有効です。 多くのバラ栽培家が、防鳥ネットや網戸の網などを利用して自作のネットで対策を行っています。
イチジク
イチジクもカミキリムシの被害を非常に受けやすい果樹です。 特にゴマダラカミキリやキボシカミキリがよく加害します。幼虫が幹に入ると、木が弱って収穫量が減るだけでなく、被害が進むと木全体が枯死してしまいます。 イチジクは比較的樹皮が柔らかいため、カミキリムシにとって産卵しやすい環境と言えます。イチジクを栽培している場合は、木の周りを防虫ネットで囲ったり、幹にネットを直接巻き付けたりする対策が効果的です。 早期発見・早期対策が、イチジクを守る鍵となります。
柑橘類(みかん、ゆずなど)
みかんやゆず、レモンといった柑橘類も、ゴマダラカミキリの標的となります。 幼木が被害に遭うと、成長が著しく阻害され、枯れてしまうことも少なくありません。成木でも、幹や太い枝に幼虫が入ると、その部分から先が枯れ込む原因となります。無農薬で柑橘類を栽培している農家などでは、木の根元に金網やネットを巻いて産卵を防ぐという対策が古くから行われています。 大切な果樹を守るためにも、物理的な防御策であるネットの設置は非常に有効な手段です。
桜、梅、桃(特定外来生物クビアカツヤカミキリ)
近年、サクラやウメ、モモ、スモモといったバラ科の樹木に甚大な被害を与えているのが、特定外来生物の「クビアカツヤカミキリ」です。 このカミキリムシは非常に繁殖力が強く、幼虫が樹木の内部を激しく食い荒らし、木を枯死させてしまいます。 被害が拡大すると、地域の桜並木が全滅するような深刻な事態も発生しています。このクビアカツヤカミキリ対策として、成虫の拡散防止と産卵防止のために、樹木に専用のネット(クビアカガードネットなど)を巻き付ける対策が行政などでも推奨されています。 ご自宅にこれらの樹木がある場合は、フン(フラス)が出ていないか定期的に点検し、成虫を見かけたらすぐに自治体や専門機関に連絡することが重要です。
よくある質問

ネットはいつからいつまで張っておけばいいですか?
カミキリムシの成虫が活動し、産卵する5月頃から9月頃までが最も重要な期間です。そのため、遅くとも5月上旬にはネットを設置し、活動が終わる9月下旬から10月頃に外すのが一般的です。ただし、地域やその年の気候によって活動時期は多少前後します。また、一年中設置したままでも問題ありませんが、木の成長に合わせてネットを巻き直すなどのメンテナンスは定期的に行いましょう。
100均のネットでも効果はありますか?
100円ショップで販売されている防鳥ネットや洗濯ネットでも、工夫次第で一定の効果は期待できます。 ただし、専用ネットに比べて網目が粗いものが多いため、カミキリムシの種類によっては産卵管が通り抜けてしまう可能性があります。効果を高めるためには、ネットを二重、三重に重ねて網目を細かくしたり、隙間ができないように丁寧に設置したりする工夫が必要です。コストを抑えたい場合の選択肢として有効ですが、確実性を求めるなら専用ネットの利用をおすすめします。
ネットを張っても被害が出た場合はどうすればいいですか?
ネットを張る前にすでに産卵されていたか、わずかな隙間から侵入された可能性があります。幹からおがくずのようなフン(フラス)が出ているのを発見したら、すぐにネットを一度外し、幼虫の駆除を行ってください。 針金を穴に差し込んで刺殺するか、専用の殺虫剤を穴に注入します。 駆除が完了したら、再度隙間ができないように注意しながらネットを張り直しましょう。
カミキリムシに天敵はいますか?
はい、います。カミキリムシの天敵として知られているのは、キツツキ類の鳥です。 彼らは木の幹をつついて、中にいる幼虫を捕食してくれます。また、カミキリムシの成虫を捕食する昆虫やクモ、カマキリなども天敵と言えます。 さらに、カミキリムシに寄生するハチや、病気を引き起こす菌類なども存在します。 庭の生態系を豊かに保つことが、間接的にカミキリムシの発生を抑制することに繋がります。
カミキリムシの幼虫はどうやって駆除するの?
カミキリムシの幼虫(テッポウムシ)は木の幹の中にいるため、駆除には少しコツがいります。まず、おがくず状のフンが出ている穴を見つけます。 その穴に、細い針金を奥まで差し込み、中の幼虫を突き刺して駆除します。 針金の先を少し曲げておくと、幼虫をかき出しやすくなります。また、園芸店などで販売されているカミキリムシ幼虫用の殺虫剤を、ノズルを使って穴の中に直接注入する方法も効果的です。 駆除後は、木の傷口を保護するために癒合剤を塗っておくと安心です。
まとめ

- カミキリムシ対策には物理的に産卵を防ぐネットが有効です。
- ネットは薬剤を使わないため安全性が高いのが特徴です。
- ネットには市販の専用品と自作する方法があります。
- 専用ネット「クビアカガードネット」は目が細かく効果的です。
- 自作は網戸の網やステンレスメッシュを利用できます。
- ネット選びでは0.4mm~4mm程度の目の細かさが重要です。
- ネットを張る際は株元を50cm以上覆うのが基本です。
- 設置前に株元を清掃し、被害がないか確認しましょう。
- ネットと幹の間に隙間を作らないことが最も大切です。
- 木の成長を考慮し、年に一度はメンテナンスを行いましょう。
- ネットと薬剤散布や成虫捕殺を併用すると効果が上がります。
- 被害に遭ったら針金や殺虫剤で幼虫を駆除します。
- バラやイチジク、柑橘類は特に被害に遭いやすいです。
- クビアカツヤカミキリには専用ネットでの対策が推奨されます。
- ネットの設置時期は成虫が活動する5月~9月が目安です。