念願の一戸建てを手に入れたのに、どこからともなく現れる虫に悩まされていませんか？「もう虫の顔なんて見たくない！」そのお気持ち、痛いほどよくわかります。マンションと違い、一戸建ては虫との遭遇率が上がりやすいのが現実です。本記事では、そんな悩みを解決するため、虫の侵入経路を断つ基本的な対策から、場所別・虫の種類別におすすめの対策グッズまで、徹底的に解説します。この記事を読めば、あなたのお家から虫をシャットアウトし、快適な毎日を取り戻せます。
なぜ一戸建ては虫が多い？まずは原因を知ろう
「どうしてうちだけこんなに虫が…」と悩む前に、まずは一戸建てに虫が出やすい理由を知ることが対策の第一歩です。マンションなどの集合住宅と比べて、一戸建てには虫を呼び寄せてしまう特有の環境や構造があるのです。原因を理解すれば、効果的な対策が見えてきます。
この章では、一戸建てに虫が多い主な理由を3つのポイントに絞って解説します。
- 地面との距離が近く侵入経路が多い
- 庭や緑が虫の住処になりやすい
- 建物の構造上の隙間
地面との距離が近く侵入経路が多い
一戸建てが虫に遭遇しやすい最大の理由は、地面との距離が近いことです。 アリやダンゴムシ、ムカデといった地面を歩く虫にとって、1階の窓や玄関は格好の侵入経路となります。 マンションの高層階であれば、そもそも虫がたどり着くこと自体が難しいですが、一戸建ては常にそのリスクに晒されているのです。 また、玄関ドアの開閉時や、少し開けていた窓の隙間など、日常生活の何気ない瞬間に虫が入り込む機会がたくさんあります。 さらに、エアコンの室外機につながるホースや換気扇なども、虫にとっては屋内に通じる高速道路のようなもの。 これらの侵入経路が地面に近い位置に集中していることが、一戸建ての虫問題の根本的な原因と言えるでしょう。
庭や緑が虫の住処になりやすい
多くの人が憧れる庭付きの一戸建てですが、その庭や周辺の緑が虫の発生源となっているケースは少なくありません。 庭の雑草や落ち葉の下、水たまりなどは、蚊やコバエ、ナメクジといった様々な虫にとって絶好の住処であり、繁殖場所です。 手入れを怠って草木が生い茂っている状態だと、さらに多くの虫を呼び寄せてしまいます。 また、家庭菜園やガーデニングで植物を育てている場合も注意が必要です。植物自体に虫がつくだけでなく、土の中に潜んでいた虫が家の中に侵入してくる可能性もあります。 周囲に公園や畑、林など自然豊かな環境が広がっている場合も同様で、家は常に虫の供給源に囲まれている状態にあると言えます。
建物の構造上の隙間
新築だから大丈夫、と安心するのはまだ早いかもしれません。実は、どんな家にも目に見えない小さな隙間が存在します。 窓サッシの隙間、網戸のほつれ、壁や基礎のわずかなひび割れ、配管を通すために開けた穴の周りなど、虫が侵入できる隙間は意外と多いものです。 特に築年数が経過した家では、経年劣化によって隙間が広がり、より虫が侵入しやすくなります。 また、床下の空間も虫にとっては格好の隠れ家です。 湿度が高く、暗い床下はゴキブリやシロアリ、ゲジゲジなどが好む環境であり、ここから室内に侵入してくるケースも少なくありません。 このように、一戸建ての構造上、完璧に隙間をなくすことは難しく、常に虫の侵入リスクと隣り合わせなのです。
【最重要】グッズの前に！今すぐできる一戸建ての虫対策
強力な虫対策グッズに頼る前に、まずやるべきことがあります。それは、虫を家の中に「入れない」環境を作ること。虫の侵入経路を物理的に塞ぎ、発生源を断つことが最も効果的で根本的な対策です。お金をかけずに今日から始められることも多いので、ぜひ実践してみてください。
この章では、グッズを使う前に必ずチェックしておきたい、基本的な虫対策のポイントをご紹介します。
- 侵入経路を徹底的に塞ぐ
- 虫の住処となる場所をなくす
- 虫を寄せ付けない工夫をする
侵入経路を徹底的に塞ぐ
虫との戦いは、まず敵の侵入ルートを断つことから始まります。家の中を見回して、虫が入り込みそうな隙間がないかチェックしてみましょう。
窓や網戸の隙間:
網戸が破れていたり、サッシとの間に隙間ができていたりしませんか？ 小さな穴でも虫は侵入してきます。ホームセンターなどで手に入る補修シールで簡単に修理できます。また、窓を半開きにすると網戸との間に隙間ができてしまうことがあるので、開ける際は全開にするか、しっかり閉めるようにしましょう。
換気扇・通気口:
キッチンやお風呂、トイレの換気扇は、外と直接つながっている大きな侵入口です。 専用の防虫フィルターを取り付けるだけで、虫の侵入を大幅に防ぐことができます。 100円ショップなどでも手軽に購入できます。
エアコンのドレンホース:
室外機の横から出ているドレンホースの先端は、ゴキブリなどの虫が好む侵入経路です。 ホースの先端に専用の防虫キャップを取り付けるか、目の細かいネットを被せて輪ゴムで留めるだけでも効果があります。
その他の隙間:
壁のひび割れや、配管が壁を貫通している部分の隙間は、パテを使って埋めてしまいましょう。 これで、アリやムカデなどの侵入を防ぐことができます。
虫の住処となる場所をなくす
次に、家の周りから虫が好む環境を取り除くことが大切です。虫にとって居心地の悪い場所にすれば、自然と寄り付かなくなります。
庭やベランダの手入れ:
雑草はこまめに抜き、落ち葉は定期的に掃除しましょう。 これらは虫の隠れ家や産卵場所になります。植木鉢の受け皿に水が溜まっていると、蚊の発生源になるので、水はこまめに捨てるようにしてください。
ゴミの管理:
生ゴミは虫、特にゴキブリやコバエの大好物です。 ゴミは蓋付きのゴミ箱に捨て、長期間放置しないようにしましょう。ゴミ袋の口はしっかりと縛り、収集日まで屋外に出しておく場合は、密閉できるゴミストッカーなどを利用するのがおすすめです。
湿気対策:
多くの虫は湿った場所を好みます。 特に、お風呂場や洗面所、キッチンのシンク下、押し入れなどは湿気がこもりやすい場所です。 定期的に換気扇を回したり、除湿剤を置いたりして、湿度をコントロールしましょう。 新築の家でも、コンクリートが乾くまでは湿気が多いことがあるので油断は禁物です。
虫を寄せ付けない工夫をする
最後に、虫を家に引き寄せないためのちょっとした工夫をご紹介します。
照明をLEDに変える:
虫は光に集まる習性がありますが、実は光の種類によって集まりやすさが異なります。一般的な蛍光灯や白熱電球が発する紫外線に虫は強く引き寄せられます。一方、LED照明は紫外線をほとんど含まないため、虫が寄ってきにくいという特徴があります。 玄関灯や庭の照明をLEDに変えるだけで、夜間に虫が集まってくるのを大幅に減らすことができます。
ハーブを植える:
ミントやローズマリー、レモングラスといったハーブ類は、その香りを虫が嫌うため、天然の虫除けとして効果が期待できます。 庭やベランダ、窓際にプランターで育てるだけで、虫を遠ざける効果が期待できます。見た目もおしゃれで、料理にも使えるので一石二鳥です。
段ボールはすぐに処分:
引っ越しや通販で届いた段ボールは、すぐに処分しましょう。 段ボールの隙間にはゴキブリの卵が付着している可能性があり、家の中に持ち込んでしまうと、気づかないうちに繁殖してしまう危険があります。
【場所別】一戸建てにおすすめの虫対策グッズ15選
基本的な対策をしても、やはり侵入してくるしぶとい虫たち。ここからは、いよいよ虫対策グッズの出番です。家の「どこに」「どんな虫が」出るかに合わせて、適切なグッズを選ぶことが重要です。場所ごとに最適なアイテムを使い分けて、鉄壁の防虫対策を完成させましょう。
この章では、家の主要なエリアごとにおすすめの虫対策グッズを厳選してご紹介します。
- 玄関・ベランダにおすすめのグッズ
- 室内（リビング・寝室）におすすめのグッズ
- キッチン・水回りにおすすめのグッズ
- 庭・家の外周におすすめのグッズ
玄関・ベランダにおすすめのグッズ（吊り下げ・スプレータイプ）
家の出入り口である玄関や、外とつながるベランダは、虫の侵入を防ぐ最前線です。ここに強力なバリアを張ることで、室内への侵入を大幅に減らすことができます。手軽に設置できる吊り下げタイプや、広範囲をカバーできるスプレータイプがおすすめです。
【吊り下げタイプ】
ドアノブや物干し竿に吊るすだけで、薬剤が広がって虫を寄せ付けなくします。雨に強く、長期間効果が持続するものが人気です。
- アース虫よけネットEX: 3つの薬剤で速く、広く、最後まで効くのが特徴。 見た目もおしゃれなデザインがあり、玄関に吊るしても景観を損ないません。
- 虫コナーズ プレートタイプ: 立体的なメッシュ構造で薬剤が広がりやすいのが魅力。 風の影響を受けにくく、安定した効果が期待できます。
- バルサン 虫こないもん 吊り下げ: 虫が嫌がる成分で屋内への侵入を防ぎます。可愛らしいデザインも人気で、虫除けとは思えない見た目が特徴です。
【スプレータイプ】
網戸や窓ガラス、玄関周りの外壁などにスプレーしておくだけで、虫除け＆殺虫効果を発揮します。効果の持続期間は商品によりますが、定期的に使用することでバリア効果を維持できます。
- 虫こないアース あみ戸・窓ガラスに: スプレーするだけで網戸や窓が虫除けに早変わり。 撥水成分配合で雨にも強く、汚れもつきにくくなります。
- フマキラー 虫よけバリアスプレー: 4連ノズルで広範囲に一気にスプレーできます。 窓や網戸だけでなく、玄関灯にも使え、光に集まる虫を寄せ付けません。
室内（リビング・寝室）におすすめのグッズ（置き型・ワンプッシュタイプ）
リビングや寝室など、くつろぎの空間に虫がいるのは絶対に避けたいもの。気づかないうちに侵入してしまった虫や、発生してしまった虫を確実に退治するアイテムを常備しておくと安心です。火や電気を使わない手軽なタイプが人気です。
【置き型タイプ】
部屋の隅に置いておくだけで、虫を駆除したり、寄せ付けなくしたりします。特に、隠れたゴキブリに効果的な毒餌（ベイト）剤は必須アイテムです。
- ブラックキャップ: 置いたその日から効果を発揮するゴキブリ駆除エサ剤の定番。食べたゴキブリだけでなく、そのフンや死骸を食べた仲間も駆除する連鎖効果が特徴です。
- ゴキブリムエンダー: 部屋を閉め切ってワンプッシュするだけで、部屋中のゴキブリを駆除できる画期的なアイテム。 煙や霧が出ないので、準備や後片付けの手間がありません。
- ダニアース: カーペットや畳、ソファなどにスプレーするだけで、ダニを手軽に駆除・予防できます。 速乾性でベタつかないタイプがおすすめです。
【ワンプッシュタイプ】
空間にシュッと一吹きするだけで、薬剤が部屋の隅々まで行き渡り、飛んでいるコバエや蚊を退治します。小さなお子様やペットがいるご家庭でも使いやすい商品が増えています。
- おすだけベープ: 1回押すだけで薬剤が広がり、長時間効果が持続します。小さな粒子が壁や天井にとどまり、後から入ってきた虫にも効果を発揮します。
- 蚊がいなくなるスプレー: KINCHOの定番商品。 1プッシュで12時間または24時間、蚊を気にせず過ごせます。
キッチン・水回りにおすすめのグッズ（コバエ・ゴキブリ対策）
生ゴミや湿気が多く、虫が発生しやすいキッチンや水回り。特にコバエやゴキブリは衛生面でも気になります。発生源対策と合わせて、専用の対策グッズで徹底的に駆除しましょう。
【コバエ対策】
ゴミ箱や排水溝から発生するコバエには、誘引して捕獲するタイプや、発生源に直接作用するタイプが効果的です。
- コバエがホイホイ: コバエが好きな香りで誘い込み、ゲルで捕獲します。ゴミ箱のそばやシンク周りに置くだけでOK。
- コバエがいなくなるスプレー: 発生源であるゴミ箱や排水溝にスプレーするだけで、コバエの発生を元から断ちます。
【ゴキブリ対策】
ゴキブリは湿気と餌が豊富な水回りを好みます。通り道や隠れ場所に毒餌を設置するのが基本です。
- コンバット: 巣ごと効くのが売りのゴキブリ用ベイト剤。大型のゴキブリにも効果的なタイプや、狭い隙間に置きやすいスマートタイプなど、種類が豊富です。
庭・家の外周におすすめのグッズ（粉剤・粒剤）
家の周りに潜むムカデやアリ、ダンゴムシなどの這う虫は、室内への侵入を防ぐために外でシャットアウトするのが鉄則です。家の基礎に沿って薬剤を撒くことで、強力なバリアを作ることができます。
【粉剤・粒剤】
家の周りにぐるっと帯状に撒くだけで、虫の侵入を防ぎます。水に強く、効果が長持ちするタイプがおすすめです。
- 虫コロリアース（粉剤）: 撥水性パウダーで雨に強く、効果が長持ちします。家の周りに撒くだけで、様々な這う虫をシャットアウト。
- お庭の虫コロリ（顆粒）: 庭に潜むナメクジやダンゴムシ、ムカデなど、様々な不快害虫に効果があります。 撒きやすいボトル形状も便利です。
- サイベーレ0.5SC: プロも使用する業務用レベルの殺虫剤。 水で薄めて噴霧器で散布すると、壁面などに薬剤が付着し、長期間にわたって虫を寄せ付けません。効果は絶大ですが、使用方法をよく確認して正しく使う必要があります。
【虫の種類別】最強の虫対策グッズはこれだ！
「家に出るのは、もっぱらアイツ…」というように、特定の虫に特に悩まされている方も多いのではないでしょうか。虫の種類によって習性や効果のある成分が異なるため、敵に合わせた専用の武器（グッズ）を選ぶことが勝利への近道です。ここでは、多くの家庭を悩ませる代表的な害虫に的を絞り、効果てきめんのおすすめグッズをご紹介します。
この章でターゲットにするのは、以下の厄介な虫たちです。
- ゴキブリ対策におすすめのグッズ
- ムカデ・ヤスデ対策におすすめのグッズ
- アリ対策におすすめのグッズ
- 蚊・コバエ対策におすすめのグッズ
- クモ対策におすすめのグッズ
ゴキブリ対策におすすめのグッズ
多くの人が最も遭遇したくない虫、ゴキブリ。その生命力と繁殖力は驚異的で、一匹見たら…という言葉があるほどです。対策の基本は、「見えない敵を仕留める」こと。置き型の毒餌剤（ベイト剤）を家の各所に設置し、巣ごと駆除を狙いましょう。
- ブラックキャップ 屋外用: 玄関やベランダなど、ゴキブリの侵入経路になりそうな屋外に設置します。家の中に入ってくる前に退治するのが理想です。
- コンバット 1年用: 1年間効果が持続し、抵抗性ゴキブリにも効くのが特徴。キッチン、洗面所、冷蔵庫の下など、ゴキブリが潜んでいそうな場所に複数設置するのがコツです。
- ゴキジェットプロ: 万が一、遭遇してしまった時のための最終兵器。 強力な噴射力で、素早いゴキブリも逃しません。隙間に逃げ込んでも、長いノズルで狙い撃ちできます。
ムカデ・ヤスデ対策におすすめのグッズ
噛まれると激しい痛みを伴うムカデや、大量発生して不快感を与えるヤスデ。これらの這う虫は、家の周りに「侵入させない壁」を作ることが最も重要です。家の基礎周りに粉剤を撒いて、物理的なバリアを築きましょう。
- 虫コロリアース パウダースプレー: 粉剤を撒きにくい壁面や窓枠にもスプレーできる便利なアイテム。ドライパウダーなのでべたつかず、効果が長持ちします。
- ムカデコロリ（駆除エサ剤）: ムカデが好むエサでおびき寄せ、食べて駆除するタイプ。 庭や家の周りでよく見かける場合におすすめです。
- ムカデ凍殺ジェット: 殺虫成分を使いたくない場所や、ペットがいるご家庭でも安心して使える凍結スプレー。マイナス85℃の冷気で、動きの速いムカデも瞬時に動きを止めます。
アリ対策におすすめのグッズ
家の中にアリの行列が…そんな光景は避けたいものです。アリ対策の鍵は、女王アリごと巣を根絶やしにすること。働きアリに毒餌を巣まで運ばせるタイプの駆除剤が非常に効果的です。
- スーパーアリの巣コロリ: アリが好む顆粒とゼリーの2種類の毒餌で、どんなアリも巣に持ち帰ります。 巣ごと全滅させる効果が期待できます。
- アリアースジェット: 見つけたアリの行列に直接スプレーして駆除。侵入経路になりそうな場所にスプレーしておけば、侵入予防効果も発揮します。
- アリ用コンバットα: 容器タイプで、雨にも強く屋外にも設置しやすいのが特徴。アリの通り道に置いておくだけで、巣ごと退治できます。
蚊・コバエ対策におすすめのグッズ
夏場の不快な虫の代表格、蚊とコバエ。刺されるとかゆい蚊や、食べ物にたかるコバエは、発生源を断つことと、飛んでいる成虫を確実に仕留めることの両面作戦が有効です。
- アースノーマット: 蚊対策の定番。 液体電子蚊取りで、安定した効果が長時間持続します。コンセントに差すだけで、部屋中の蚊を駆除します。
- おすだけノーマット スプレータイプ: 部屋に1プッシュするだけで、蚊やハエを退治。壁や天井に付着した薬剤が、後から入ってきた虫にも効きます。
- めんつゆトラップ（自作）: キッチンで発生するショウジョウバエには、手作りのトラップも効果的です。容器に水で薄めためんつゆと食器用洗剤を数滴入れるだけで、簡単に作れます。
クモ対策におすすめのグッズ
クモはゴキブリなどを食べてくれる益虫という側面もありますが、巣を張られると見た目が悪く、不快に感じる人も多いでしょう。クモ対策は、巣を張らせない環境づくりがポイントです。
- クモの巣ジェット: 強力なジェット噴射で、手の届かない軒下などのクモの巣も簡単に除去できます。シリコンコート効果で、クモが巣を張るのを予防します。
- クモがいなくなるスプレー: クモに直接スプレーして駆除するのはもちろん、巣を張りそうな場所にスプレーしておけば、約1ヶ月間クモを寄せ付けません。
小さなお子様やペットがいる家庭向けの安全な虫対策グッズ
「虫は嫌だけど、強力な殺虫剤を使うのはちょっと不安…」小さなお子様やペットのいるご家庭では、そう考えるのが自然ですよね。家族の健康を第一に考えながら、でも虫対策はしっかりしたい。そんな願いを叶える、安全面に配慮した虫対策グッズや方法があるんです。化学的な殺虫成分に頼らなくても、虫を遠ざけることは可能です。
この章では、家族に優しい虫対策の選択肢をご紹介します。
- 天然成分・ハーブ由来のグッズ
- 薬剤を使わない対策グッズ
天然成分・ハーブ由来のグッズ
自然の力を借りて虫を遠ざける方法は、古くから知られています。植物が持つ虫の嫌がる香りや成分を利用したグッズは、化学合成殺虫成分に抵抗がある方にぴったりです。効果の持続時間は化学的なものより短い場合がありますが、こまめに使うことで十分な効果が期待できます。
ハッカ油スプレー:
ドラッグストアなどで手に入るハッカ油を水で薄めてスプレーボトルに入れれば、手軽で安全な虫除けスプレーの完成です。 網戸や玄関、ゴミ箱周りなどに吹きかけると、ゴキブリやアリなどが嫌がって寄り付きにくくなります。清涼感のある爽やかな香りなので、ルームフレグランス感覚で使えるのも嬉しいポイントです。
天然除虫菊スプレー:
除虫菊は古くから蚊取り線香の原料として使われてきた、天然の殺虫成分「ピレトリン」を含む植物です。この天然成分を使用したスプレーは、ペットや子供がいる家庭でも比較的安心して使用できると人気があります。 デザインがシンプルな製品も多く、インテリアの邪魔をしないのも魅力です。
ヒバ油:
青森ヒバなどに含まれる「ヒノキチオール」という成分には、防虫、防菌、防カビ、消臭など様々な効果があると言われています。ヒバ油を水で薄めてスプレーしたり、ヒバチップを玄関や下駄箱に置いたりすることで、虫を寄せ付けない環境を作ることができます。
薬剤を使わない対策グッズ
成分そのものが気になるという方には、薬剤を一切使わずに虫を捕獲したり、遠ざけたりするグッズがおすすめです。物理的に虫を退治する方法なので、赤ちゃんやペットがいても安心して使えます。
電撃殺虫器・捕虫器:
虫が好む光（紫外線）で誘い込み、電気ショックや粘着シートで捕獲する装置です。 特に、羽虫やコバエなどに高い効果を発揮します。薬剤を使わないので、キッチンや食卓の近くでも安心して設置できます。ランタンのようなおしゃれなデザインのものもあり、インテリアとしても楽しめます。
超音波害虫駆除器:
人間には聞こえない超音波を発生させて、ゴキブリやネズミなどの害虫・害獣を不快にさせて追い払うという仕組みのグッズです。 コンセントに差すだけで手軽に使え、効果範囲も広いのが特徴。ただし、効果については環境による差や個体差があるとされ、賛否両論ある点には注意が必要です。
凍結殺虫スプレー:
マイナス数十度の冷気で虫を瞬間的に凍らせて動きを止めるスプレーです。殺虫成分を一切含んでいないため、食品があるキッチンや、子供・ペットのいる部屋でも安心して使用できます。噴射後のベタつきや嫌な臭いがないのも大きなメリットです。
よくある質問
一戸建ての虫対策について、多くの方が抱く疑問をまとめました。あなたの「これってどうなの？」を解決するヒントがきっと見つかります。
新築でも虫対策は必要ですか？
はい、新築でも虫対策は必要です。新築の家は気密性が高いと思われがちですが、換気口や配管周りなど、虫が侵入できる隙間は必ず存在します。 また、建築中に木材などに付着していた虫の卵が、入居後に孵化することもあります。特に、家のコンクリートが完全に乾くまでの期間は湿気が多く、シロアリやゴキブリなどの虫が好む環境になりやすいです。 入居前のきれいな状態のうちに、侵入経路を塞ぐ、予防的な殺虫剤を散布するなどの対策をしておくことを強くおすすめします。
虫対策グッズの効果的な使い方は？
虫対策グッズの効果を最大限に引き出すには、いくつかのコツがあります。まず、1つの対策に頼るのではなく、複数の対策を組み合わせることが重要です。例えば、玄関には吊り下げタイプとスプレータイプを併用し、室内には置き型タイプを設置するなど、多層的な防御網を築きましょう。また、ゴキブリ用の毒餌剤などは、1部屋に1個ではなく、キッチンや洗面所など、虫が好みそうな場所に複数個置くのが効果的です。使用前には必ず商品の説明書をよく読み、対象害虫や使用場所、有効期間を確認してから正しく使用してください。
業者に頼むべきなのはどんな時？
自分で対策をしても虫の発生が収まらない場合や、シロアリ、ハチ、ムカデなど、健康や家屋に深刻な被害を及ぼす可能性のある害虫を発見した場合は、迷わずプロの駆除業者に相談しましょう。特に、床下や天井裏で物音がする、羽アリを大量に見た、家の基礎部分に木くずが落ちているといった場合は、シロアリ被害のサインかもしれません。専門家による的確な診断と処置が、被害の拡大を防ぐ鍵となります。
虫除けスプレーは網戸に直接かけてもいいですか？
はい、網戸専用や「網戸・窓ガラス用」と記載のあるスプレーであれば、直接かけて問題ありません。 これらのスプレーは、網戸に薬剤を付着させることで、虫が止まるのを防いだり、通り抜けるのを防いだりする効果があります。商品によっては、撥水効果や汚れ防止効果を兼ね備えているものもあります。ただし、一般的な殺虫スプレーをかけると、油性成分で網戸がベタついたり、変色したりする可能性があるので、必ず用途に合った製品を選びましょう。
バルサンのような燻煙剤を使うときの注意点は？
バルサンなどの燻煙剤は、部屋の隅々まで薬剤が行き渡り、隠れた虫を一網打尽にできる非常に効果的なアイテムです。 しかし、使用には注意が必要です。まず、火災報知器やガス警報器が煙に反応しないよう、必ず付属のカバーをかけるか、ビニール袋で覆ってください。 また、ペット（犬、猫、鳥、魚など）や植物は必ず部屋の外に出す必要があります。食器や食品、パソコンなどの精密機器も、薬剤がかからないように新聞紙やビニールで覆いましょう。使用後は、十分に換気を行い、掃除機をかけて虫の死骸を取り除くことが大切です。
まとめ
- 一戸建ては地面に近く、庭や隙間が多いため虫が出やすい。
- グッズの前に、侵入経路を塞ぐことが最も重要。
- 窓や網戸、換気扇、ドレンホースの隙間をチェックする。
- 庭の手入れやゴミの管理で、虫の住処をなくす。
- 玄関やベランダには吊り下げタイプやスプレーでバリアを張る。
- 室内には置き型やワンプッシュタイプで潜む虫を退治。
- キッチンや水回りはコバエ・ゴキブリ対策を徹底する。
- 家の外周には粉剤を撒いて、這う虫の侵入を防ぐ。
- ゴキブリ対策は巣ごと駆除するベイト剤が基本。
- ムカデ対策は家の周りに粉剤の壁を作ることが効果的。
- アリ対策は毒餌を巣に運ばせて根絶やしにする。
- 子供やペットがいる家庭は天然成分や薬剤不使用のグッズを選ぶ。
- ハッカ油や凍結スプレーは安心して使えるアイテム。
- 新築でも虫対策は必須。入居前の対策が効果的。
- 複数の対策を組み合わせることで防虫効果は格段にアップする。
