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カマドウマは益虫?害虫?その正体と上手な付き合い方を徹底解説!

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カマドウマは益虫?害虫?その正体と上手な付き合い方を徹底解説!
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家の隅や水回りで、突然ピョンと跳ねる黒い虫に遭遇して、思わず声を上げてしまった経験はありませんか?その虫の正体は、もしかしたら「カマドウマ」かもしれません。「便所コオロギ」なんていう、ありがたくない別名で呼ばれることもあり、その見た目から多くの人に嫌われています。しかし、「カマドウマは実は益虫だ」という話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。本記事では、カマドウマが本当に益虫なのか、それとも害虫なのか、その生態から駆除・予防策まで、あなたの疑問に全てお答えします。

目次

結論:カマドウマは益虫?それとも害虫?

結論:カマドウマは益虫?それとも害虫?

いきなり結論からお伝えします。カマドウマは、「人間に直接的な害を及ぼす害虫」ではありませんが、「不快感を与える不快害虫」であり、同時に「生態系においては益虫としての役割も持つ」という、少し複雑な立ち位置の生き物です。一体どういうことなのか、詳しく見ていきましょう。

この章では、カマドウマの立ち位置を以下の観点から解説します。

  • 人間に直接的な害はない「不快害虫」
  • 自然界の掃除屋としての「益虫」の側面

人間に直接的な害はない「不快害虫」

まず知っておいていただきたいのは、カマドウマには毒がないということです。 そのため、万が一触れてしまったり、稀に噛まれたりすることがあっても、健康に深刻な被害が及ぶことはほとんどありません。 また、ゴキブリのように病原菌を積極的に媒介するといった報告も、現在のところほとんど確認されていません。

ではなぜ嫌われるのか。それは、その独特な見た目と予測不能な動きにあります。長い触角と脚、ぬめっとしたような体、そして突然高くジャンプする習性が、多くの人に強い不快感や恐怖心を与えてしまうのです。 このように、人間に直接的な害はないものの、その存在が精神的な苦痛を与える虫を「不快害虫」と呼び、カマドウマはその代表格とされています。

自然界の掃除屋としての「益虫」の側面

一方で、カマドウマは自然界において重要な役割を担っています。彼らは雑食性で、昆虫の死骸や落ち葉、腐った植物、キノコ類、さらには動物のフンまで、さまざまな有機物を食べて分解してくれます。 いわば「森の掃除屋」のような存在で、彼らがいることで、自然界の物質循環がスムーズに進むのです。

また、カマドウマ自身も、クモ、ムカデ、ヤモリ、鳥類など、多くの動物にとって貴重なエサとなります。 ある研究では、渓流に住む魚が食べるエサの大部分をカマドウマが占めていたという報告もあり、食物連鎖を支える重要な一員であることがわかっています。 このように、生態系全体で見ると、カマドウマは有益な働きをしている「益虫」と呼べる側面を持っているのです。


カマドウマってどんな虫?その驚きの生態に迫る

カマドウマってどんな虫?その驚きの生態に迫る

「益虫」の面があることは分かったけれど、やはり気持ち悪い…と感じる方も多いでしょう。その正体をもっと知ることで、恐怖心が少し和らぐかもしれません。ここでは、カマドウマの詳しい生態について掘り下げていきます。

この章で解説する内容は以下の通りです。

  • 見た目の特徴と種類
  • コオロギやゴキブリとの違い
  • 驚異的なジャンプ力の秘密
  • 生息場所と活動時期
  • 寿命と繁殖

見た目の特徴と種類

カマドウマはバッタやコオロギの仲間に分類される昆虫です。 背中が丸まっており、その姿が馬に似ていること、そして昔の台所にあった「かまど」の周りでよく見られたことから「カマドウマ(竈馬)」と名付けられました。 長い触角と、体長の何倍もの距離を跳ぶための非常に発達した長い後ろ脚が特徴です。 コオロギと違い、成虫になっても翅(はね)がないため、飛ぶことも鳴くこともありません。

日本には十数種類のカマドウマが生息しているとされ、家屋でよく見られるのは「マダラカマドウマ」という種類です。 体色は黄褐色や黒褐色で、まだら模様があるのが特徴です。

コオロギやゴキブリとの違い

カマドウマは、しばしばコオロギやゴキブリと間違えられます。特に衛生害虫であるゴキブリと混同されるのは避けたいところです。それぞれの違いを簡単な表にまとめました。

特徴カマドウマコオロギゴキブリ
翅(はね)ない(飛べない)ある(飛べる種類もいる)ある(飛べる種類もいる)
鳴き声鳴かない鳴く(オス)鳴かない
体の形背中が丸く、体が縦に厚い背中が平たく、体が縦に厚い体が非常に平べったい
動き強力な後ろ脚で高く跳ねる跳ねるが、カマドウマほどではない素早く走り回る
主な生息場所暗く湿った場所(床下、洞窟など)草むらなど暖かく湿った場所、人間の生活圏

特に、ゴキブリの体は極端に平べったいのに対し、カマドウマは背中が丸く厚みがあるのが大きな違いです。 この点を覚えておけば、見間違えることは少なくなるでしょう。

驚異的なジャンプ力の秘密

カマドウマの最大の特徴といえば、その驚異的なジャンプ力です。 自分の体長の何十倍もの距離を跳ぶことができ、時には1メートル近くジャンプすることもあります。 この強力なジャンプは、天敵から瞬時に逃げるために発達した能力です。家の中で遭遇した際に、こちらに向かって跳んでくるように感じることがありますが、これはパニックになって方向を制御できずに跳ねているだけで、攻撃しようとしているわけではありません。

生息場所と活動時期

カマドウマは、暗くてジメジメした湿度の高い場所を好みます。 野外では洞窟や木のうろ、落ち葉の下などに生息していますが、人家では床下や物置、お風呂場やトイレの周辺、キッチンのシンク下などが格好の住処となります。 夜行性のため、昼間は物陰に隠れていて、夜になるとエサを探して活動を始めます。 活動が最も活発になるのは、湿度が高くなる6月から9月頃の夏場です。

寿命と繁殖

カマドウマの寿命は約2年から3年と、昆虫の中では比較的長生きです。 繁殖期は特に決まっておらず、湿った土の中に卵を産み付けます。 卵からかえった幼虫は、成虫とほぼ同じ形をしており、脱皮を繰り返して大きくなります。 繁殖力はゴキブリほど高くはありませんが、一匹見つけたということは、そこがカマドウマにとって住みやすい環境である証拠です。 他にも仲間が潜んでいる可能性は十分に考えられます。

なぜ家に?カマドウマの侵入経路と原因

なぜ家に?カマドウマの侵入経路と原因

生態系で役立っているとはいえ、家の中でばったり会うのは避けたいものです。そもそも、なぜカマドウマは家の中に入ってくるのでしょうか。その侵入経路と、彼らを惹きつけてしまう原因を知ることが、対策の第一歩です。

この章では、以下の2つのポイントを解説します。

  • カマドウマはどこから入ってくるのか?
  • カマドウマが好む家の環境とは?

カマドウマはどこから入ってくるのか?

カマドウマは、私たちが思っている以上に小さな隙間から侵入してきます。主な侵入経路は以下の通りです。

  • 壁や基礎のひび割れ
  • ドアや窓の隙間
  • エアコンの配管を通す穴の隙間
  • 換気扇や通気口
  • お風呂やキッチンの排水溝
  • 床下の通気口

特に、湿気がこもりやすい床下で繁殖し、そこから室内のわずかな隙間を見つけて上がってくるケースが多く見られます。

カマドウマが好む家の環境とは?

カマドウマがわざわざ家に侵入してくるのには理由があります。それは、あなたの家が彼らにとって「快適な環境」だからかもしれません。カマドウマを惹きつける主な原因は「湿気」と「エサ」です。

湿気が多い場所
床下、北側の部屋、水回り(キッチン、風呂、トイレ)、結露しやすい窓の周りなど、湿度が高い場所はカマドウマにとって絶好の隠れ家となります。 物が多くて風通しが悪い場所も、湿気がこもりやすくなるため注意が必要です。

エサが豊富な場所
カマドウマは雑食性です。 食べかすや生ゴミはもちろん、ホコリや髪の毛、他の小さな虫の死骸などもエサになります。 家の中や家の周りが掃除されていない状態だと、カマドウマにエサを与えているのと同じことになってしまいます。特に、家の周りに落ち葉が溜まっていたり、雑草が生い茂っていたりすると、そこを拠点に家の中へ侵入してくる可能性が高まります。

家でカマドウマに遭遇!益虫だけどどうする?正しい対処法

家でカマドウマに遭遇!益虫だけどどうする?正しい対処法

益虫としての側面を知っても、やはり家の中で一緒に暮らすのは抵抗がありますよね。もし遭遇してしまった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。ここでは、具体的な駆除方法をご紹介します。

この章で解説する対処法はこちらです。

  • 益虫だから放置してもいい?
  • 殺虫剤を使わない駆除方法
  • 殺虫剤を使った駆除方法
  • 大量発生してしまったら?専門業者への相談も

益虫だから放置してもいい?

「人間に害がないなら、放置してもいいのでは?」と思うかもしれません。しかし、1匹見かけたということは、その場所がカマドウマの好む「湿気が多く、エサのある環境」であるサインです。 放置すれば、他の個体がさらに侵入してきたり、床下などで繁殖して数が増えてしまったりする可能性があります。見つけたら、その都度対処し、根本的な原因である環境を改善することをおすすめします。

殺虫剤を使わない駆除方法

「生き物を殺すのは苦手…」という方や、小さなお子様やペットがいて殺虫剤を使いたくないという方もいるでしょう。そんな方におすすめの方法をご紹介します。

  • 粘着トラップ:ゴキブリ用の粘着シートが有効です。 カマドウマが通りそうな壁際や物陰に設置しておくだけで、捕獲できます。ジャンプして飛び越えられないように、複数枚を並べて置くとより効果的です。
  • 熱湯:カマドウマは熱に弱いため、60度以上のお湯をかければ駆除できます。ただし、床や壁を傷めないように注意が必要です。
  • 洗剤:食器用洗剤やカビ取り用洗剤などをかけると、体の表面を覆っている油分が分解され、窒息させて駆除することができます。

殺虫剤を使った駆除方法

手っ取り早く確実に駆除したい場合は、殺虫剤を使いましょう。カマドウマは生命力が強いですが、市販の殺虫剤で十分対応可能です。

  • スプレー(エアゾール)タイプ:見かけた個体に直接噴射します。ゴキブリ用のものでも代用できますが、動きが素早いので、凍らせて動きを止めるタイプのスプレーもおすすめです。
  • 燻煙(くんえん)タイプ:部屋の隅々まで薬剤が行き渡るので、隠れているカマドウマも一網打尽にできます。床下など、直接スプレーできない場所に潜んでいる場合に特に有効です。
  • 毒餌(どくえ)タイプ:ゴキブリ用の毒餌(ベイト剤)も効果が期待できます。食べたカマドウマだけでなく、そのフンや死骸を食べた仲間にも効果が連鎖することがあります。

大量発生してしまったら?専門業者への相談も

「自分で対策しても、次から次へと出てくる」「床下で大量に繁殖しているようだ」など、自力での駆除が困難な場合は、害虫駆除の専門業者に相談するのが最も確実で安心な方法です。 プロはカマドウマの生態を熟知しており、発生源の特定から徹底的な駆除、再発防止策まで、総合的に対応してくれます。

もう会いたくない!カマドウマを寄せ付けない予防策

もう会いたくない!カマドウマを寄せ付けない予防策

一度駆除しても、カマドウマが住みやすい環境のままでは、またすぐに戻ってきてしまいます。最も大切なのは、カマドウマが「住みたい」と思わない家を作ることです。ここでは、今日からできる予防策をご紹介します。

この章で紹介する予防策は以下の通りです。

  • 侵入経路を徹底的に塞ぐ
  • 湿気対策で住みにくい環境を作る
  • エサになるものをなくす

侵入経路を徹底的に塞ぐ

まずは、敵の入り口を断つことが基本です。家の周りをチェックし、カマドウマが侵入できそうな隙間を徹底的に塞ぎましょう。

  • 壁や基礎のひび割れ:ホームセンターなどで手に入る補修用のパテで埋めます。
  • 配管の隙間:エアコンの配管周りなどの隙間も、パテや隙間テープでしっかりと塞ぎましょう。
  • 換気扇や通気口:目の細かい防虫ネットやフィルターを取り付けると効果的です。
  • 排水溝:使わないときはフタをしておきましょう。

湿気対策で住みにくい環境を作る

カマドウマは湿気がなければ生きていけません。家の中の湿度を下げ、彼らにとって居心地の悪い環境を作りましょう。

  • こまめな換気:天気の良い日は窓を開けて、家全体の風通しを良くしましょう。特に湿気がこもりやすい水回りや押入れは、意識的に空気を入れ替えることが大切です。
  • 除湿剤や除湿器の活用:押入れやクローゼット、シンク下などには除湿剤を置き、湿気がひどい部屋では除湿器を使うのも有効です。
  • 床下の湿度管理:床下の風通しを良くするために、通気口の周りに物を置かないようにしましょう。専門業者に依頼して、床下換気扇や調湿剤を設置するのも一つの手です。

エサになるものをなくす

家の中にエサがなければ、カマドウマがわざわざ侵入してくる理由も減ります。清潔な環境を保つことを心がけましょう。

  • こまめな掃除:食べかすやホコリ、髪の毛などはカマドウマのエサになります。定期的に掃除機をかけ、清潔に保ちましょう。
  • 生ゴミの管理:生ゴミはフタ付きのゴミ箱に捨て、早めに処分しましょう。
  • 家の周りの清掃:家の周りに積もった落ち葉や枯れ草は、カマドウマの絶好の隠れ家兼エサ場です。こまめに掃除して、風通しを良くしておきましょう。

よくある質問

よくある質問

ここでは、カマドウマに関して多くの人が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。

カマドウマに毒はありますか?噛まれたらどうなる?

A. カマドウマに毒はありません。 基本的におとなしい虫で、人間に積極的に攻撃してくることはありません。非常に稀ですが、身の危険を感じた際に噛むことがあっても、ごく軽微な傷で済むことがほとんどです。 もし噛まれた場合は、念のため水で洗い流し、消毒しておけば問題ありません。

カマドウマはゴキブリを食べますか?

A. 雑食性なので、ゴキブリの死骸などを食べる可能性はあります。 しかし、アシダカグモのように、積極的にゴキブリを捕食して退治してくれるような天敵ではありません。カマドウマがいるからといって、ゴキブリがいなくなるという効果は期待しない方が良いでしょう。

カマドウマの天敵は何ですか?

A. 自然界におけるカマドウマの天敵は数多く存在します。具体的には、アシダカグモなどの大型のクモ類、ゲジ、ムカデ、カマキリ、ヤモリ、カエル、鳥類、ネズミなどが挙げられます。 家の中にヤモリ(家守)がいると、カマドウマを食べてくれることがあります。

「便所コオロギ」という別名の由来は?

A. その名の通り、昔の日本の家屋でよく見られた、屋外にある汲み取り式の便所に多く生息していたことに由来します。 暗くて湿気が多く、エサとなるものもあった昔の便所は、カマドウマにとって非常に快適な環境だったのです。現代の清潔な水洗トイレで見かけることは少なくなりました。

カマドウマを食べるとどうなりますか?

A. 日本では一般的に食用とはされていませんが、世界には昆虫を食べる文化があり、カマドウマも食べられることがあります。 ただし、野生の昆虫にはハリガネムシなどの寄生虫がいる可能性があります。 もし食べる場合は、必ず十分に加熱処理をする必要がありますが、決してお勧めはできません。

まとめ

まとめ
  • カマドウマは毒を持たず、直接的な害はない「不快害虫」です。
  • 生態系では死骸などを食べる「益虫(分解者)」の役割を担っています。
  • 見た目はコオロギに似ていますが、翅がなく飛んだり鳴いたりしません。
  • 驚異的なジャンプ力は、天敵から逃げるためのものです。
  • 暗く湿った場所を好み、家の床下や水回りに発生しやすいです。
  • 寿命は約2〜3年と、昆虫の中では比較的長生きです。
  • 壁の隙間や排水溝など、わずかな隙間から家の中に侵入します。
  • 家の「湿気」と「エサ(ゴミやホコリ)」が主な発生原因です。
  • 1匹見つけたら、他にも潜んでいるサインと考えましょう。
  • 駆除には粘着トラップや殺虫剤が有効です。
  • 自力で難しい場合は、専門の駆除業者に相談するのが確実です。
  • 最も重要な対策は、侵入経路を塞ぎ、家を清潔で乾燥した状態に保つことです。
  • 家の周りの落ち葉や雑草の掃除も、侵入防止に繋がります。
  • 天敵はクモやヤモリ、ムカデなど多岐にわたります。
  • 不快な虫ではありますが、その生態を知ることで冷静に対処できます。
カマドウマは益虫?害虫?その正体と上手な付き合い方を徹底解説!

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