部屋の隅やキッチンで見つけた、黒くて小さな粒。「これって、もしかしてゴキブリのフン…?」そう思うと、ゾッとして不安になりますよね。その小さなフン、実は見た目以上に厄介な存在で、放置すると衛生面や健康面で様々な問題を引き起こす可能性があります。でも、ご安心ください。ゴキブリのフンの特徴を正しく知れば、見分けることは難しくありません。
本記事では、ゴキブリのフンの特徴から、ネズミなど他の害虫のフンとの見分け方、見つけてしまった際の衛生的で安全な掃除方法、そして二度とフンを見なくて済むための根本的な対策まで、あなたの不安を解消するために徹底的に解説します。この記事を読めば、もう黒い粒に怯えることはありません。
これってゴキブリのフン?見分けるための5つの特徴

部屋で見つけた黒い粒がゴキブリのフンかどうかを判断するには、いくつかの特徴を知っておくことが重要です。一見するとただのゴミやホコリに見えるかもしれませんが、以下のポイントを確認することで、その正体を見極めることができます。
- 特徴1:大きさは1mm〜2.5mm程度
- 特徴2:色は黒や茶褐色
- 特徴3:形状は黒ゴマや砂粒のよう
- 特徴4:臭いはほとんどない(大量にある場合を除く)
- 特徴5:落ちている場所は「暗く」「暖かく」「湿った」場所
これらの特徴について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
特徴1:大きさは1mm〜2.5mm程度
ゴキブリのフンの大きさは、その種類によって異なりますが、一般的に家庭でよく見かけるクロゴキブリやチャバネゴキブリのフンは1mmから2.5mm程度です。 チャバネゴキブリのフンは1mm程度と非常に小さく、まるでコーヒーの粉や黒コショウの粒のように見えます。 一方、クロゴキブリのフンはそれよりも少し大きく、2mmから2.5mmほどの大きさになります。 いずれにしても非常に小さいため、意識して探さないと見逃してしまうことが多いでしょう。もし部屋の隅や棚の中に、このような大きさの黒い粒が複数個まとまって落ちていたら、ゴキブリのフンである可能性が高いと言えます。
特徴2:色は黒や茶褐色
ゴキブリのフンの色は、基本的には黒色や茶褐色です。 これは、彼らが食べたものが消化・吸収された後の残りカスだからです。ただし、ゴキブリは雑食性で、食べたものの色によってフンの色が変わることもあります。 例えば、白いものを食べ続ければフンも白っぽくなることがありますし、赤いものを食べれば赤みがかったフンをすることもあります。 しかし、一般家庭で発見されるフンのほとんどは、黒やこげ茶色をしていると考えてよいでしょう。壁や床に黒いインクのシミのような汚れが付着している場合も、液状のフンである可能性があります。
特徴3:形状は黒ゴマや砂粒のよう
ゴキブリのフンの形状は、乾燥した固形のものが多く、黒ゴマや砂粒、コーヒーの粉のような見た目をしています。 特にチャバネゴキブリのフンは小さくザラザラしており、ゴミと見間違えやすいのが特徴です。 クロゴキブリのフンは少し大きく、丸みを帯びた粒状であることが多いです。 また、ゴキブリは水分を多く含んだエサを食べた場合、液状やペースト状のフンをすることもあります。 この液状のフンは、壁や家具にシミとして残ることがあり、汚れが落ちにくい場合もあるため注意が必要です。
特徴4:臭いはほとんどない(大量にある場合を除く)
意外に思われるかもしれませんが、ゴキブリのフン自体には、ほとんど臭いはありません。 そのため、数個落ちている程度では、臭いで存在に気づくことはまずないでしょう。ただし、これはあくまでフンの数が少ない場合の話です。チャバネゴキブリのように、狭い場所に大量のフンが集中して排泄されると、独特の不快な臭いを放つことがあります。 もし、キッチンの棚や引き出しを開けた際に、カビ臭いような、少しすえたような嫌な臭いがしたら、それはゴキブリが大量に潜んでいて、フンが蓄積しているサインかもしれません。
特徴5:落ちている場所は「暗く」「暖かく」「湿った」場所
ゴキブリのフンは、部屋の真ん中など開けた場所で見つかることは稀です。彼らは非常に警戒心が強く、暗くて暖かく、湿気の多い狭い場所を好むため、フンもそうした場所の近くに排泄されます。 具体的には、以下のような場所を重点的にチェックしてみてください。
- キッチンのシンク下やコンロ周り
- 冷蔵庫や電子レンジなどの家電製品の裏や下
- 食器棚や引き出しの隅
- 押し入れやクローゼットの中
- 段ボール箱の中やその周辺
- エアコンの内部
これらの場所はゴキブリの「巣」になりやすい場所でもあります。 フンを見つけたということは、その近くにゴキブリが潜んでいる可能性が非常に高いという証拠なのです。
【種類別】クロゴキブリとチャバネゴキブリのフンの違い

日本家屋でよく見かけるゴキブリは主に「クロゴキブリ」と「チャバネゴキブリ」の2種類です。 この2種類のゴキブリは、体の大きさだけでなく、フンにも違いがあります。フンの特徴から、どちらのゴキブリが家に潜んでいるのかを推測することも可能です。
- クロゴキブリのフンの特徴
- チャバネゴキブリのフンの特徴
- 一目でわかる比較表
それぞれのフンの特徴を詳しく見ていきましょう。
クロゴキブリのフンの特徴
クロゴキブリは、成虫になると3〜4cmにもなる大型のゴキブリです。体が大きい分、フンも比較的大きく、大きさは2〜2.5mm程度あります。 色は黒色で、臭いはほとんどありません。 形状はコロコロとした粒状で、家の隅や棚の上などにポツポツと落ちていることが多いです。クロゴキブリは屋外と屋内を行き来する習性があるため、窓際や玄関付近などでフンが見つかることもあります。
チャバネゴキブリのフンの特徴
チャバネゴキブリは、成虫でも1〜1.5cmほどの小型のゴキブリで、特に飲食店などで問題になることが多い種類です。寒さに弱いため、暖房設備が整った建物内に生息します。 フンは1mm程度と非常に小さく、色は茶色っぽい黒色をしています。 小さな砂粒やコーヒーの粉のように見えるのが特徴です。 フン自体に臭いはほとんどありませんが、チャバネゴキブリは集団で生活する習性があるため、フンが大量に溜まると独特の臭気を放つことがあります。 冷蔵庫のモーター周りやコンセントの中など、暖かく狭い場所に密集してフンが見られることが多いです。
一目でわかる比較表
クロゴキブリとチャバネゴキブリのフンの違いを、以下の表にまとめました。
特徴 | クロゴキブリのフン | チャバネゴキブリのフン |
---|---|---|
大きさ | 2〜2.5mm程度 | 1mm程度 |
色 | 黒色 | 茶色っぽい黒色 |
形状 | 丸みを帯びた粒状 | 砂粒やコーヒーの粉のよう |
臭い | ほとんどない | 大量にあると独特の臭いがある |
見られる場所 | 部屋の隅、棚の上、窓際など広範囲 | 暖かく狭い場所(家電の裏など)に集中 |
ゴミや他の害虫のフンとの見分け方

「黒い粒=ゴキブリのフン」と決めつけるのはまだ早いです。家の中には、ゴキブリのフンとよく似たものがいくつか存在します。特に間違いやすいのが、ネズミのフンや他の害虫のフン、そして単なるゴミやホコリです。正しい対処をするためにも、これらの見分け方を知っておきましょう。
- ネズミのフンとの決定的な違い
- コウモリ、トコジラミのフンとの違い
- ただのゴミやホコリとの見分け方
これらのポイントを押さえて、冷静に判断しましょう。
ネズミのフンとの決定的な違い
ゴキブリのフンと最も間違えやすいのが、ネズミのフンです。しかし、両者には明確な違いがあります。一番の違いは「大きさと臭い」です。 家に出るネズミ(ハツカネズミなど)のフンでも、大きさは4mm〜7mmほどあり、ゴキブリのフン(最大2.5mm程度)よりも明らかに大きいです。 ドブネズミのフンに至っては10mmを超えることもあります。
また、ネズミのフンは強いアンモニア臭を放つのが特徴ですが、ゴキブリのフンにはほとんど臭いがありません。 見た目も、ネズミのフンは細長く、両端が尖っていることが多いのに対し、ゴキブリのフンはより粒状です。もし、米粒ほどの大きさで、ツンとした臭いがするフンを見つけたら、それはネズミの仕業である可能性が高いでしょう。
コウモリ、トコジラミのフンとの違い
あまり一般的ではありませんが、コウモリやトコジラミのフンもゴキブリのフンと間違われることがあります。コウモリのフンは5mm〜10mm程度とネズミのフンに似ていますが、主食が昆虫であるため、非常にパサパサしていて、軽く触るだけで崩れやすいのが特徴です。 一方、ネズミやゴキブリのフンは水分を含んでいるため、もっとしっかりとしています。
トコジラミ(ナンキンムシ)のフンは「血糞(けっぷん)」と呼ばれ、吸血した血が混ざるため、黒色だけでなく赤茶色っぽいシミのようになるのが特徴です。 大きさは2mm程度で、壁や柱、ベッドの隙間などに点々と見られます。インクのシミのような見た目であれば、トコジラミを疑ってみましょう。
ただのゴミやホコリとの見分け方
キッチンの隅に落ちている黒い粒が、焦げ付いた食材カスや、古い木材の破片であることも考えられます。見分けるポイントは、「複数個がまとまっているか」そして「同じような形状か」です。ゴキブリは同じ場所に繰り返しフンをする習性があるため、フンは複数個がまとまって見つかることがほとんどです。 また、よく観察すると、それらが同じような大きさ・形の粒であることに気づくはずです。もし、形や大きさがバラバラで、一つしか落ちていないのであれば、それは単なるゴミである可能性が高いでしょう。
絶対に放置しないで!ゴキブリのフンがもたらす4つの危険な被害

「小さいフンだし、掃除機で吸ってしまえば終わり」と軽く考えてはいけません。ゴキブリのフンを放置することは、見た目の不快感だけでなく、私たちの健康や生活環境に深刻な悪影響を及ぼす危険性をはらんでいます。フンが一つあるということは、目に見えない脅威がすぐそばにあるというサインなのです。
- 危険1:病原菌の温床!食中毒や感染症のリスク
- 危険2:アレルギーの原因になることも
- 危険3:仲間を呼ぶ「集合フェロモン」でゴキブリが増える
- 危険4:家の汚染や悪臭の原因に
これらのリスクを理解し、迅速に対処することの重要性を認識しましょう。
危険1:病原菌の温床!食中毒や感染症のリスク
ゴキブリのフンは、決してただの汚れではありません。フンの中には、サルモネラ菌や赤痢菌、大腸菌といった食中毒の原因となる病原菌が含まれている可能性があります。 ゴキブリは下水やゴミ捨て場など不衛生な場所を歩き回り、体に付着した病原菌をフンと共に排泄します。そのフンが乾燥して空気中に舞い上がり、食器や食材に付着。それを私たちが知らずに口にしてしまうことで、食中毒を引き起こす危険があるのです。 特に抵抗力の弱い小さなお子様や高齢者がいるご家庭では、細心の注意が必要です。
危険2:アレルギーの原因になることも
ゴキブリのフンや死骸の破片は、アレルギー性鼻炎や喘息、アトピー性皮膚炎などを引き起こすアレルゲン(アレルギーの原因物質)になることが知られています。 フンが乾燥して砕け、ハウスダストと共に空気中を漂い、それを吸い込んでしまうことで、くしゃみ、鼻水、咳、呼吸困難などのアレルギー症状が現れることがあります。 原因不明の体調不良が続いている場合、もしかしたら室内に潜むゴキブリのフンが原因かもしれません。健康を守るためにも、フンの放置は絶対にやめましょう。
危険3:仲間を呼ぶ「集合フェロモン」でゴキブリが増える
ゴキブリのフンには、「集合フェロモン」という特殊な化学物質が含まれています。 このフェロモンは、仲間のゴキブリに対して「ここは安全でエサもあるから集まれ」というサインを送る役割を果たします。フンを一つ放置すると、その臭いを嗅ぎつけた他のゴキブリが次々と集まってきてしまい、そこがゴキブリの「巣(コロニー)」になってしまうのです。 さらに、ゴキブリの幼虫は成虫のフンを食べて成長することもあります。 フンを放置することは、ゴキブリの繁殖を手助けし、大量発生を招く原因に直結するのです。
危険4:家の汚染や悪臭の原因に
ゴキブリのフン、特に水分を多く含んだ液状のフンは、壁紙や木製の家具、書籍などにシミを作り、汚損の原因となります。 一度シミになってしまうと、簡単には落とせません。また、フンには雑菌が含まれているため、そこからカビが発生することもあります。 フンが大量に蓄積されると、独特の不快な臭いが発生し、部屋全体に染み付いてしまうことも。 大切な家や家財をゴキブリのフンによる被害から守るためにも、発見次第、速やかに処理することが不可欠です。
ゴキブリのフンを見つけたら!菌をまき散らさない正しい掃除方法

ゴキブリのフンを見つけてしまったら、パニックにならず、落ち着いて対処することが大切です。しかし、ティッシュでつまんで捨てるだけでは不十分。フンに含まれる病原菌やアレルゲンを室内にまき散らさないよう、正しい手順で衛生的に掃除する必要があります。ここでは、安全かつ確実にフンを処理するための方法を解説します。
- 掃除の前に準備するものリスト
- 【5ステップ】安全&衛生的な掃除手順
- やってはいけないNGな掃除方法
正しい知識を身につけ、二次被害を防ぎましょう。
掃除の前に準備するものリスト
掃除を始める前に、以下の道具を揃えましょう。病原菌から身を守るため、使い捨てできるものを選ぶのがポイントです。
- ゴム手袋(使い捨て):フンに直接触れるのを防ぎます。
- マスク:フンの粒子やアレルゲンを吸い込むのを防ぎます。
- ティッシュペーパーやキッチンペーパー:フンを拭き取るために使用します。
- アルコール除菌スプレー(エタノール濃度70%以上のもの):フンがあった場所の消毒に必須です。
- ビニール袋(2枚):使用済みの手袋やティッシュを密閉して捨てるために使います。
- (あれば)粘着ローラー(コロコロ):固形のフンを潰さずに取るのに便利です。
これらの道具をあらかじめ用意しておくことで、スムーズかつ安全に作業を進めることができます。
【5ステップ】安全&衛生的な掃除手順
準備が整ったら、以下の手順で掃除を行いましょう。「潰さない」「菌を広げない」を徹底することが重要です。
- 換気をする
まず、窓を開けて部屋の空気を入れ替えましょう。掃除中に舞い上がってしまう可能性のある、目に見えないフンの粒子やアレルゲンを屋外に排出するためです。 - 手袋とマスクを着用する
用意した使い捨てのゴム手袋とマスクを必ず着用し、菌やアレルゲンから身体を守ります。 - フンを潰さないように取り除く
固形のフンは、ティッシュで優しくつまむか、粘着ローラーでそっとくっつけて取り除きます。 壁などにこびりついている場合は、無理に剥がそうとせず、アルコールスプレーを吹きかけて少しふやかしてから、ティッシュで拭き取ってください。絶対に爪でカリカリと剥がすようなことはしないでください。 - アルコールで除菌・消毒する
フンを取り除いたら、フンがあった場所とその周辺にアルコール除菌スプレーを十分に吹きかけます。 その後、きれいなキッチンペーパーで丁寧に拭き取り、しっかりと除菌・消毒しましょう。これにより、残っている病原菌や仲間を呼ぶフェロモンを無力化できます。 - 使った道具は密閉して捨てる
掃除に使ったティッシュ、ゴム手袋、マスクなど、フンに触れたものは全てビニール袋に入れます。そして、袋の口を固く縛って密閉し、さらに念のためもう一枚のビニール袋に入れてから、可燃ゴミとして捨てましょう。
やってはいけないNGな掃除方法
良かれと思ってやったことが、かえって被害を広げてしまうこともあります。以下の方法は絶対に避けてください。
- 素手で触る:フンに含まれる病原菌が手に付着し、食中毒などの原因になるため絶対にやめましょう。
- 掃除機でいきなり吸う:掃除機の排気でフンに含まれる菌やアレルゲンを部屋中にまき散らしてしまいます。 また、紙パック内でフンが砕け、さらに悲惨な状況になることも。もし掃除機を使う場合は、まずティッシュなどでフンを取り除き、除菌した後に、仕上げとして弱モードでかける程度に留めましょう。
- フンを潰す:潰すことで菌やフェロモンが広範囲に飛び散ってしまいます。 丁寧に取り除くことを心がけてください。
フンがある=巣がある!ゴキブリを根本から駆除する方法

フンの掃除が無事に終わっても、安心はできません。フンがあったということは、あなたの家にゴキブリが住み着き、「巣」を作っている可能性が非常に高いからです。掃除はあくまで対症療法。根本的な解決のためには、ゴキブリそのものを駆除する必要があります。
- ゴキブリの巣はどこにある?探すべき場所リスト
- 巣ごと退治する効果的な駆除方法
- プロの駆除業者に依頼するのも一つの手
ゴキブリとの同居生活に終止符を打つための方法を見ていきましょう。
ゴキブリの巣はどこにある?探すべき場所リスト
ゴキブリは、ハチやアリのように特定の構造物としての「巣」を作るわけではありません。 彼らにとっての「巣」とは、仲間が集まって潜んでいる場所(コロニー)のことを指します。 フンが集中している場所の近くに、この巣がある可能性が高いです。以下の条件が揃う場所を重点的に探してみましょう。
- 暗くて狭い場所:家具の隙間、壁の亀裂など
- 暖かい場所:冷蔵庫やテレビの裏など、熱を発する家電の周辺
- 湿気が多い場所:キッチンのシンク下、洗面台の下、お風呂場
- エサや水が近くにある場所:キッチン、ゴミ箱の周辺
- 段ボールの中:保温性が高く、隙間が多いため絶好の隠れ家になります。
これらの場所をチェックし、フンが特に多く見られる場所を特定しましょう。
巣ごと退治する効果的な駆除方法
ゴキブリの巣を根絶やしにするには、見かけた1匹を退治するだけでは不十分です。巣に潜む仲間ごと駆除できる方法を選びましょう。
- ベイト剤(毒エサ):最も効果的な方法の一つです。ベイト剤を食べたゴキブリが巣に戻り、そのフンや死骸を仲間のゴキブリが食べることで、毒が連鎖的に広がり、巣ごと全滅させることができます。 ゴキブリの通り道やフンがあった場所の近くに設置しましょう。
- くん煙剤:部屋の隅々まで殺虫成分を行き渡らせることができるため、隠れているゴキブリを一網打尽にするのに有効です。ただし、使用中は部屋を密閉し、ペットや植物を避難させる必要があります。また、食器や食品はカバーをかけるなどの準備が必要です。
- 粘着トラップ:ゴキブリがどこにどれくらいいるのかを把握するために役立ちます。 巣の近くや通り道に仕掛けて、捕獲状況を確認しましょう。駆除効果そのものよりも、生息調査としての意味合いが強いです。
プロの駆除業者に依頼するのも一つの手
「自分で対策してもキリがない」「ゴキブリの姿を見るのも嫌だ」という場合は、プロの害虫駆除業者に依頼するのが最も確実で安心な方法です。 プロはゴキブリの生態を知り尽くしており、巣の場所を的確に特定し、専門的な薬剤や機材を使って徹底的に駆除してくれます。再発防止のためのアドバイスももらえるため、長期的な安心につながります。費用はかかりますが、精神的なストレスや手間を考えれば、十分に価値のある選択肢と言えるでしょう。
もうフンは見たくない!ゴキブリを寄せ付けないための予防策

ゴキブリを駆除できたら、次は二度と家の中に侵入させない、住み着かせないための「予防」が重要になります。ゴキブリにとって魅力のない環境を作ることが、最も効果的な対策です。日々の少しの心がけで、ゴキブリのいない快適な生活を維持しましょう。
- 侵入経路を徹底的に塞ぐ
- エサになるものをなくす(こまめな清掃)
- 隠れ家を作らない(整理整頓、段ボールの処分)
これらの予防策を実践して、ゴキブリが寄り付かない家を目指しましょう。
侵入経路を徹底的に塞ぐ
ゴキブリは、ほんの数ミリの隙間からでも侵入してきます。 まずは、外からの入り口を徹底的に塞ぎましょう。
- 網戸の破れやサッシの隙間を修理する
- エアコンの配管ホースの貫通部(壁との隙間)をパテで埋める
- 換気扇や通気口にフィルターを取り付ける
- キッチンのシンク下や洗面台下の配管周りの隙間を埋める
- 玄関ドアや窓の開けっ放しに注意する
これらの物理的な対策は、ゴキブリの侵入を大幅に減らす上で非常に効果的です。
エサになるものをなくす(こまめな清掃)
ゴキブリは、人間の食べこぼしや生ゴミ、油汚れなどをエサにします。エサが豊富な環境は、ゴキブリを呼び寄せる原因になります。
- 食べ物のカスはすぐに片付ける:調理後や食事後は、すぐに掃除する習慣をつけましょう。
- 生ゴミは蓋付きのゴミ箱に:ゴミ箱から臭いが漏れないようにし、こまめに捨てましょう。
- キッチンの油汚れは放置しない:コンロ周りや換気扇は、定期的に掃除してきれいに保ちましょう。
- 食品は密閉容器で保管する:開封済みの食品は、ゴキブリが侵入できないようにしっかりと密閉しましょう。
清潔な環境を保つことが、ゴキブリにとっての最大の抑止力となります。
隠れ家を作らない(整理整頓、段ボールの処分)
ゴキブリは、暗くて狭い隠れ家を好みます。家の中にゴキブリが隠れる場所をなくすことも重要です。
- 不要なものを処分し、部屋を整理整頓する:物がごちゃごちゃしていると、それだけゴキブリの隠れ家が増えてしまいます。
- 段ボールはすぐに処分する:段ボールの隙間は、ゴキブリにとって絶好の隠れ家であり、産卵場所にもなります。 荷物が届いたら中身を出し、すぐにリサイクルに出すなどして、家に溜め込まないようにしましょう。
- 家具と壁の間に隙間を空ける:掃除がしやすくなり、ゴキブリが隠れる場所を減らすことができます。
これらの予防策を習慣にすることで、ゴキブリが住みにくい環境を作り、フンに悩まされることのない平和な日常を取り戻すことができます。
ゴキブリのフンに関するよくある質問

Q. ゴキブリのフンを潰してしまったらどうすればいいですか?
A. 万が一フンを潰してしまった場合は、慌てずに対応しましょう。まず窓を開けて十分に換気してください。 そして、ゴム手袋とマスクを着用の上、潰れてしまった場所とその周辺をアルコール除菌スプレーで徹底的に拭き掃除します。菌やフェロモンが広がっている可能性があるため、広めの範囲を念入りに消毒することが重要です。衣類などに付着した場合は、その部分をできるだけ触らないようにして、洗剤と漂白剤を入れたお湯でつけ置き洗いするのがおすすめです。
Q. フンは1つだけでした。それでもゴキブリはいますか?
A. フンが1つだけであっても、ゴキブリが家の中にいる可能性は十分に考えられます。 外から侵入したばかりのゴキブリが、たまたまフンを1つだけ落としていったのかもしれません。しかし、その1匹がメスであれば、家の中で卵を産み、繁殖する恐れがあります。油断せずに、ベイト剤を設置したり、侵入経路をチェックしたりするなど、予防策を講じておくことをおすすめします。
Q. フンの色で何を食べたか分かりますか?
A. ある程度は推測できます。ゴキブリのフンの色は、食べたものの影響を受けます。 基本的には黒や茶色ですが、例えばホウ酸団子のような白い毒エサを食べれば白っぽいフンをすることがあります。また、家の外で植物の葉などを食べていれば黒っぽいフンに、室内の米ぬかなどを食べれば茶色っぽいフンになると言われています。 フンの色から、ゴキブリがどこで何を食べているのか、その行動範囲を推測する手がかりになることもあります。
Q. ゴキブリのフンと卵の違いは何ですか?
A. フンと卵(卵鞘:らんしょう)は見た目が全く異なります。フンが1〜2.5mm程度の黒い粒であるのに対し、卵鞘は小豆のような形をした、長さ5〜10mmほどの硬いカプセル状です。 色は黒褐色や茶褐色で、表面に線のような模様が見えることもあります。フンよりも明らかに大きく、特徴的な形をしているため、見間違えることは少ないでしょう。もし卵鞘を見つけたら、その中には数十匹の幼虫が潜んでいるため、絶対に潰さずに、ティッシュで包んでビニール袋に入れ、しっかりと密閉してから捨てるようにしてください。
Q. 賃貸物件でゴキブリのフンを見つけたらどうすればいいですか?
A. 賃貸物件でゴキブリのフンを大量に見つけた場合や、自分で対策しても改善しない場合は、まず大家さんや管理会社に相談しましょう。建物の構造的な問題(古い、隙間が多いなど)が原因でゴキブリが発生している場合、駆除費用や修繕費用を負担してもらえる可能性があります。契約内容にもよりますが、まずは状況を正確に伝え、どのように対応すべきか指示を仰ぐのが賢明です。
まとめ

- ゴキブリのフンは1〜2.5mm程度の黒い粒状。
- フンは暗く、暖かく、湿った場所に落ちている。
- クロゴキブリのフンは大きく、チャバネゴキブリは小さい。
- ネズミのフンはゴキブリより大きく、臭いがある。
- フンには病原菌やアレルゲンが含まれ危険。
- フンの集合フェロモンが仲間を呼び寄せる。
- 掃除の際は手袋とマスクを着用し、換気する。
- フンは潰さず、アルコールで除菌・消毒が必須。
- 掃除機で直接吸うのはNG、菌が飛散する。
- フンがある場所の近くに巣(コロニー)がある可能性大。
- 駆除には巣ごと退治できるベイト剤が効果的。
- 再発防止には侵入経路の封鎖が重要。
- エサとなる食べこぼしや生ゴミの管理を徹底する。
- 隠れ家となる段ボールなどはすぐに処分する。
- 被害が深刻な場合はプロの業者に相談する。