「速読英熟語」は、多くの受験生に選ばれている人気の英熟語帳です。しかし、「どう使えば効果的なのか」「途中で挫折しないか不安」と感じている方もいるのではないでしょうか。この教材は、ただ熟語を覚えるだけでなく、長文読解力やリスニング力も同時に高められる優れた一冊です。
本記事では、「速読英熟語」の基本的な使い方から、学習効果を最大限に引き出すための実践的な勉強のコツ、そしてよくある疑問まで、詳しく解説します。ぜひ参考にして、あなたの英語学習を次のレベルへ進めてください。
『速読英熟語』とは?特徴と学習効果

『速読英熟語』は、株式会社Z会から出版されている大学受験向けの英熟語帳です。その最大の特徴は、単語リストをひたすら暗記するのではなく、実際の英文の中で熟語や構文を学ぶという点にあります。この学習方法が、多くの受験生から支持される理由です。
長文で「生きた熟語」を覚えるコンセプト
本書には、約200語程度の英文が多数収録されており、その中に大学入試で頻出する英熟語や構文が散りばめられています。熟語は単体で覚えるよりも、文脈の中でどのように使われるかを理解する方が、記憶に残りやすく、実践的な英語力につながります。長文を読むことで、熟語が「生きた知識」として定着しやすくなるのです。
熟語力だけでなく読解力・速読力・リスニング力も高める
『速読英熟語』は、単に熟語の語彙力を高めるだけでなく、英文読解力、速読力、さらにはリスニング力まで総合的に鍛えられるように作られています。長文を繰り返し読むことで、英文の構造を素早く把握する力が養われ、英文を読むスピードが自然と早まります。また、別売りの音声教材を活用すれば、正確な発音やイントネーションを身につけながら、リスニング力の向上も期待できます。
改訂版でさらに使いやすく進化
2024年には、24年ぶりの大改訂が行われ、さらに使いやすくなりました。改訂版では、ダウンロード・ストリーミング音声が無料で提供されるようになり、CDプレイヤーがなくても手軽に音声学習ができるようになりました。また、英文は全て書き下ろされ、興味深いテーマが採用されています。巻頭にはイラスト付きの「前置詞・副詞コアイメージ」が充実し、熟語の核となるイメージを視覚的に理解できるよう工夫されています。
『速読英熟語』を始める前に知っておきたいこと

『速読英熟語』は非常に優れた教材ですが、その効果を最大限に引き出すためには、いくつかの準備と心構えが必要です。闇雲に始めるのではなく、自分の現在の英語力と照らし合わせながら、計画的に学習を進めることが大切です。
対象レベルと始めるタイミング
『速読英熟語』は、基礎的な英単語、英文法、英文解釈の学習を終えた段階で取り組むのがおすすめです。具体的には、主要な英単語帳(例:システム英単語Basicなど)の見出し語の8割程度を一語一訳できるレベルが目安とされています。 文法や単語の基礎が固まっていない状態で始めると、長文の内容理解に時間がかかり、熟語学習の効率が落ちてしまう可能性があります。
関関同立・MARCHレベルを目指す受験生は、受験勉強の中盤から取り入れると良いでしょう。
用意するもの:本体と音声教材
『速読英熟語』での学習効果を最大限に高めるためには、テキスト本体だけでなく、音声教材(CDまたはダウンロード・ストリーミング音声)を必ず用意しましょう。音声は、正しい発音を身につけるだけでなく、リスニング力や速読力の向上に不可欠です。改訂版では音声が無料で提供されているため、積極的に活用してください。
熟語学習の心構え:丸暗記からの脱却
熟語学習において、単語のように「A=B」と丸暗記するだけでは、実際の長文で使いこなすのは難しいものです。特に英熟語は、前置詞や副詞の組み合わせによって意味が大きく変わるため、それぞれの言葉が持つコアイメージを理解することが重要になります。文脈の中で熟語の意味を捉え、その熟語が持つニュアンスを感じ取る意識を持つことで、より深く記憶に定着させることができます。
『速読英熟語』の基本的なやり方:3ステップで効率学習

『速読英熟語』を効果的に使うには、ただ長文を読むだけでなく、段階を踏んだ学習が大切です。ここでは、熟語の定着と総合的な英語力向上を目指すための3つのステップを紹介します。
ステップ1:長文を読み込み全体像を把握する
まず、各ユニットの英文を一度通して読み、大まかな内容を理解しましょう。この時、完璧に意味を理解できなくても問題ありません。次に、英文の横にある日本語訳を読み、内容を正確に把握します。この段階で、知らない単語や文法事項があれば、辞書や文法書で確認し、長文全体の意味をしっかり理解することが重要です。長文の内容を理解することで、その中に含まれる熟語がどのような文脈で使われているのかを把握しやすくなります。
ステップ2:熟語・構文の意味をしっかり確認する
長文の内容を理解したら、次にその長文に登場する熟語や構文に注目します。テキストに記載されている熟語の意味や例文を丁寧に確認し、長文の中での使われ方と照らし合わせましょう。ただ意味を覚えるだけでなく、なぜその熟語がその意味になるのか、前置詞や副詞のコアイメージと関連付けて考えると、より深く理解できます。
ノートに書き出したり、自分なりの例文を作ったりするのも効果的です。
ステップ3:音読とリスニングで英語を体にしみ込ませる
熟語の意味を理解したら、いよいよ音読とリスニングの段階です。まず、音声教材を聴きながら、英文を声に出して読みましょう(オーバーラッピング)。最初はゆっくりでも構いませんが、徐々に音声のスピードに合わせて、つっかえずに読めるように練習します。次に、英文を見ずに音声を聞きながら、少し遅れて発音するシャドーイングにも挑戦しましょう。
これにより、リスニング力、発音、そして英語を英語の語順で理解する力が同時に高まります。この音読とリスニングは、毎日継続して行うことが、速読力とリスニング力を高めるための重要なコツです。
効果を早める!『速読英熟語』実践的な勉強のコツ

基本的な使い方をマスターしたら、さらに学習効果を早めるための実践的なコツを取り入れてみましょう。これらの方法を組み合わせることで、『速読英熟語』のポテンシャルを最大限に引き出し、より効率的に英語力を高めることができます。
音声を使ったオーバーラッピング・シャドーイング
『速読英熟語』の音声教材は、単に聴くだけでなく、積極的に活用することで大きな効果を発揮します。オーバーラッピング(音声に合わせて英文を読み上げる)は、発音やリズム、イントネーションを身につけるのに役立ちます。さらに、シャドーイング(音声に少し遅れて影のように発音する)は、英文を頭から理解する力を養い、リスニング力と速読力を同時に高めることができます。
これらの練習を繰り返すことで、英語を日本語を介さずに直接理解する「英語脳」を鍛えることにつながります。
短時間・高頻度の復習で記憶を定着させる
人間の記憶は、一度覚えただけではすぐに忘れてしまいます。そのため、短時間で良いので、毎日繰り返し復習することが記憶の定着には不可欠です。例えば、1日に10~15熟語を目標に、朝と夜の2回、短時間で復習する習慣をつけましょう。無理に多くの量を詰め込むよりも、少ない量を確実に、そして短い頻度で繰り返す方が、長期的な記憶につながります。
エビングハウスの忘却曲線にもあるように、忘れる前に復習することで、効率的に記憶を強化できます。
長文読解と並行して実戦力を高める
『速読英熟語』で学んだ熟語は、実際の長文読解問題で積極的に活用することで、その効果を実感できます。他の長文問題集や過去問を解く際に、『速読英熟語』で覚えた熟語に出会ったら、意識的にその意味を思い出し、文脈の中で理解できているかを確認しましょう。もし分からなかった熟語があれば、再度『速読英熟語』に戻って復習することで、知識がより強固なものになります。
この繰り返しが、入試本番での得点力に直結します。
前置詞・副詞のコアイメージを理解する
多くの英熟語は、動詞と前置詞や副詞の組み合わせでできています。これらの前置詞や副詞にはそれぞれ「コアイメージ」と呼ばれる核となる意味があります。例えば、「up」には「上へ」だけでなく「完全に」「終えて」といったイメージも含まれます。このコアイメージを理解することで、初めて出会う熟語でも意味を推測しやすくなり、丸暗記に頼る必要が減ります。
改訂版の『速読英熟語』には、イラスト付きでコアイメージが解説されているので、ぜひ参考にしてください。
『速読英熟語』でよくある疑問を解決!

『速読英熟語』に取り組む中で、多くの人が抱える疑問や不安があります。ここでは、そうしたよくある質問に答えていきます。
- 『速読英熟語』はいつから始めるべきですか?
- 『速読英熟語』だけで大学受験の熟語は十分ですか?
- 『速読英熟語』が難しくて挫折しそうです。どうすれば良いですか?
- 『速読英熟語』の音声はどのように活用すれば良いですか?
- 『速読英熟語』の改訂版と旧版、どちらを使うべきですか?
『速読英熟語』はいつから始めるべきですか?
『速読英熟語』は、基本的な英単語と英文法、英文解釈の学習を終えてから始めるのが理想的です。具体的には、主要な英単語帳の8割程度の単語を一語一訳できるレベル、そして中学レベルの英文法が理解できている状態が目安となります。 基礎が固まっていないと、長文の内容理解に苦労し、熟語学習の効率が落ちてしまうため、焦らず土台を築いてから取り組むことをおすすめします。
『速読英熟語』だけで大学受験の熟語は十分ですか?
『速読英熟語』に掲載されている熟語や構文は、共通テストやMARCH、関関同立レベルであれば十分にカバーできる内容です。 早慶上智や東大・京大といった最難関大学を目指す場合でも、本書を完璧にすることで土台は万全になります。 ただし、より高いレベルを目指す場合は、本書で得た熟語力を基盤に、過去問演習やさらに難易度の高い熟語帳(例:解体英熟語など)で補強していくと良いでしょう。
『速読英熟語』が難しくて挫折しそうです。どうすれば良いですか?
もし『速読英熟語』が難しいと感じる場合は、まだ基礎的な英語力が不足している可能性があります。無理に進めるよりも、一度立ち止まって、英単語帳や英文法書、英文解釈の参考書に戻り、基礎を固め直すことをおすすめします。 特に、長文を読むのが難しいと感じるなら、まずは中学レベルの英単語や文法を完璧にすることから始めましょう。
基礎がしっかりしていれば、熟語学習もスムーズに進められるはずです。
『速読英熟語』の音声はどのように活用すれば良いですか?
『速読英熟語』の音声は、リスニング力向上だけでなく、速読力や発音の改善にも非常に有効です。まず、英文を見ながら音声に合わせて読む「オーバーラッピング」で、英文のリズムやイントネーションを掴みましょう。次に、英文を見ずに音声に少し遅れて発音する「シャドーイング」を行うことで、英語を英語の語順で理解する力を養えます。
移動時間や家事の合間など、スキマ時間に繰り返し聞き流すだけでも効果があります。
『速読英熟語』の改訂版と旧版、どちらを使うべきですか?
2024年に発売された改訂版は、最新の入試傾向を分析して英文が刷新され、音声が無料で提供されるなど、多くの点で改善されています。 特に、前置詞・副詞のコアイメージ解説や英文解説の充実など、学習者にとって非常に有用な変更点が多いです。もしこれから購入するのであれば、改訂版を選ぶことを強くおすすめします。
旧版を持っている場合でも、改訂版のメリットを考慮して買い替えを検討する価値は十分にあります。
まとめ
- 『速読英熟語』はZ会出版の大学受験向け英熟語帳です。
- 長文の中で熟語を学ぶことで、実践的な英語力が身につきます。
- 熟語力だけでなく、読解力、速読力、リスニング力も高められます。
- 2024年の改訂版で、音声無料提供や英文刷新など使いやすくなりました。
- 始める目安は、基礎的な英単語・文法・英文解釈を終えた段階です。
- 音声教材は必ず用意し、積極的に活用しましょう。
- 熟語は丸暗記ではなく、文脈やコアイメージで理解することが大切です。
- 基本的なやり方は「長文理解」「熟語確認」「音読・リスニング」の3ステップです。
- オーバーラッピングやシャドーイングで英語を体にしみ込ませましょう。
- 短時間・高頻度の復習が記憶の定着には不可欠です。
- 他の長文問題集と並行して使い、実戦力を高めましょう。
- 前置詞・副詞のコアイメージを理解すると、熟語の推測がしやすくなります。
- 共通テストやMARCHレベルであれば、本書で十分対応可能です。
- 難しいと感じたら、一度基礎に戻って学習し直すことも重要です。
- これから購入するなら、機能が充実した改訂版がおすすめです。