「安くて美味しいイタリアンが食べ放題だったのに…」大好きだったピソリーノの突然の閉店に、悲しい思いをしている方も多いのではないでしょうか。焼きたてのピザや茹でたてのパスタ、豊富なドルチェが時間無制限で楽しめることで、多くの人に愛されていました。本記事では、ピソリーノが閉店した本当の理由から、SNSでのファンの声、現在営業中の店舗、そして「ピソリーノロス」のあなたにおすすめの似ているお店まで、詳しく解説していきます。
ピソリーノが閉店した3つの理由

多くのファンに惜しまれつつ、次々と店舗を閉じていったピソリーノ。その背景には、単一ではない、複数の要因が複雑に絡み合っていました。ここでは、ピソリーノが閉店に至った主な理由を3つの観点から掘り下げていきます。
- 最大の要因は新型コロナによる客足の減少
- 複雑な運営形態「ライセンス契約」の影響
- 原材料価格の高騰と競争の激化
最大の要因は新型コロナによる客足の減少
ピソリーノ閉店の最大の引き金となったのは、新型コロナウイルス感染症の拡大です。 外食産業全体が大きな打撃を受けましたが、特にピソリーノのようなビュッフェ形式を主体とするレストランは、感染対策の観点から敬遠されがちでした。
実際に、多くの店舗が2020年から2022年にかけて閉店しており、コロナ禍の影響が深刻であったことがうかがえます。 九州地方でピソリーノを展開していた株式会社セイエンタープライズは、ビュッフェスタイルを廃止し、作りたての料理をテーブルに届ける完全オーダー制に切り替えるなどの対策を講じましたが、それでも客足の減少を食い止めるのは困難だったようです。
複雑な運営形態「ライセンス契約」の影響
あまり知られていませんが、ピソリーノは全国を単一の会社が運営するフランチャイズチェーンとは少し異なり、「ライセンス契約」という形態で運営されていました。 これは、本部にロイヤリティを支払う代わりに、経営の自由度が高いという特徴があります。
しかし、その反面、本部からの経営指導や手厚いサポートは期待できません。 そのため、コロナ禍という未曾有の危機に直面した際、各店舗の運営会社が自力で困難を乗り越えなければなりませんでした。経営体力のある会社は存続できても、そうでない会社は閉店という苦しい決定をせざるを得なかった、という側面も考えられます。
原材料価格の高騰と競争の激化
コロナ禍以前からの問題として、原材料価格の高騰や、同業他社との競争激化も経営を圧迫していたと考えられます。ピソリーノの魅力は、なんといってもリーズナブルな価格での食べ放題でした。しかし、近年続く小麦粉やチーズ、野菜などの価格上昇は、そのビジネスモデルの根幹を揺るがす大きな問題です。
価格を維持すれば利益が減り、値上げをすれば顧客が離れるというジレンマの中で、厳しい経営を強いられていた店舗も少なくなかったでしょう。食べ放題という業態は、常に安定した集客がなければ成り立たないため、少しの客数減少が経営に大きな影響を与えてしまうのです。
運営会社「株式会社ピソリーノ」は破産したの?

「ピソリーノが閉店したのは運営会社が破産したから?」という噂を耳にしたことがあるかもしれません。しかし、この情報は正確ではありません。ここでは、ピソリーノの少し複雑な運営体制について解説します。
- 複数の会社が運営!単一の運営会社ではない
- 各地域の運営会社が経営判断で閉店
複数の会社が運営!単一の運営会社ではない
前述の通り、ピソリーノは「株式会社ピソリーノ」という一つの会社が全国展開していたわけではありません。実際には、複数の異なる会社が「ピソリーノ」というブランド名(ライセンス)を使って、各地域でレストランを運営していました。
例えば、以下のように地域によって運営会社が異なっていました。
- 九州地方の一部店舗:株式会社セイエンタープライズ
- 大分県の店舗:日向観光グループ
- 福井県の店舗:株式会社きはち(社長のブログより)
このように、運営元が複数存在するため、「ピソリーノの運営会社が破産した」という表現は正しくなく、一部の運営会社が経営難により撤退した、というのが実情に近いでしょう。
各地域の運営会社が経営判断で閉店
閉店は、全国一斉に行われたわけではなく、各運営会社の経営状況や判断に基づいて、店舗ごとに決定されました。コロナ禍による売上減少や、将来的な収益見込みなどを総合的に判断し、事業の継続が困難だと考えた運営会社が、やむなく閉店の道を選んだのです。
福井県のピソリーノを運営する会社の社長は、自身のブログで「守り抜くぞ」と語っており、運営会社によって経営状況やブランドへの思いが異なっていたことが分かります。 ライセンス契約という形態が、結果的に店舗ごとの運命を分けることになったのかもしれません。
全店舗閉店したわけじゃない!現在も営業中のピソリーノ店舗一覧

「もうあのピザは食べられないの?」とがっかりしている方に朗報です。多くの店舗が閉店してしまいましたが、実は2024年現在も、一部の店舗は元気に営業を続けています。お近くの方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
- 【大分県】ピソリーノ 明野店・賀来店
- 【長崎県】菜園ブッフェPiSOLiNO 大村店
- 【福井県】菜園ブッフェ ピソリーノ 鯖江店
- ※来店前に必ず公式サイト等で最新情報をご確認ください
【大分県】ピソリーノ 明野店・賀来店
ピソリーノ発祥の地ともいえる大分県では、現在も2店舗が営業を続けています。
- ピソリーノ 明野店
- ピソリーノガーデンズ 賀来店
運営は日向観光グループが行っており、ホットペッパーグルメなどから予約も可能です。 食べ放題の本格イタリアンを、今でも楽しむことができます。
【長崎県】菜園ブッフェPiSOLiNO 大村店
長崎県大村市にある「菜園ブッフェPiSOLiNO 大村店」も、現在営業中の貴重な店舗の一つです。 健康野菜をテーマにした和洋中のブッフェ料理と、オーダーごとに焼き上げるナポリピッツァが楽しめます。サンスパおおむら内にあり、地元の方々に愛され続けています。
【福井県】菜園ブッフェ ピソリーノ 鯖江店
北陸地方でピソリーノの灯を守り続けているのが、福井県の「菜園ブッフェ ピソリーノ 鯖江店」です。2023年にはリニューアルオープンも果たしており、お客様に快適な空間を提供しています。 近隣の県の店舗が閉店していく中で、福井のピソリーノは今も健在です。
※来店前に必ず公式サイト等で最新情報をご確認ください
本記事でご紹介した店舗の営業状況は、記事作成時点のものです。ご来店の際には、必ず各店舗の公式サイトや予約サイト、またはお電話にて最新の営業時間や定休日をご確認ください。特に、ランチとディナーで営業時間が異なる場合や、臨時休業の可能性もありますので、事前の確認をおすすめします。
「もう一度あの味を…」SNSに溢れるピソリーノファンからの悲しみの声

ピソリーノの閉店は、多くのファンに衝撃と悲しみを与えました。SNS上には、閉店を惜しむ声や、思い出を語る投稿が今なお溢れています。ここでは、ファンの方々の声の一部をご紹介します。
- コスパ最強の食べ放題を惜しむ声
- 「ドルチェが最高だった」思い出のメニュー
- 復活を望む切実な願い
コスパ最強の食べ放題を惜しむ声
SNSで最も多く見られたのが、その圧倒的なコストパフォーマンスを惜しむ声です。「安くてお腹いっぱいになれる最高の場所だった」「学生時代、本当にお世話になった」といった投稿が数多く見られました。
時間無制限で、焼きたてのピザやパスタ、豊富なサイドメニューが楽しめるピソリーノは、学生や家族連れにとって、まさに天国のような場所でした。 「あのクオリティで、あの値段はありえない」と、その価値を再認識する声が相次いでいます。
「ドルチェが最高だった」思い出のメニュー
ピソリーノの魅力は、ピザやパスタだけではありませんでした。特に、充実したドルチェ(デザート)バーのファンは多く、「自分で作れるワッフルが好きだった」「ケーキの種類が豊富で毎回楽しみだった」といった、具体的なメニューを懐かしむ声も目立ちます。
定番のマルゲリータやカルボナーラはもちろん、バスク風チーズケーキピッツァのようなユニークなメニューも人気でした。 それぞれの心の中に、お気に入りの「ピソリーノの味」が、今も鮮明に残っているようです。
復活を望む切実な願い
閉店を悲しむ声とともに、「いつか復活してほしい」「別の場所でもいいから再開して」といった、復活を望む切実な願いも数多く投稿されています。それだけ多くの人にとって、ピソリーノは単なる飲食店ではなく、思い出の詰まった大切な場所だったのでしょう。
「最後にもう一度行きたかった」という後悔の声も多く、突然の閉店がファンに与えた衝撃の大きさを物語っています。
閉店したピソリーノの跡地はどうなってる?

好きだったお店が閉店した後、「あの場所はどうなったんだろう?」と気になる方も多いのではないでしょうか。全国各地にあったピソリーノの店舗跡地は、現在どうなっているのか、いくつかのケースをご紹介します。
- 別の飲食店がオープンするケース(例:太宰府店跡地)
- 全く違う業種の店舗になることも
別の飲食店がオープンするケース(例:太宰府店跡地)
飲食店の跡地には、また別の飲食店がオープンする「居抜き」というケースが多く見られます。ピソリーノも例外ではありません。例えば、福岡県の太宰府店の跡地には、長崎県に本店を構える「寿司 若」というお寿司屋さんがオープンしました。
厨房設備などがそのまま使えるため、同じ飲食業界の店舗が後継となることは珍しくありません。思い出の場所が、また新しい賑わいの場として生まれ変わるのは、少し嬉しい気持ちになりますね。
全く違う業種の店舗になることも
一方で、飲食店ではなく、全く異なる業種の店舗に生まれ変わるケースもあります。例えば、ドラッグストアやコンビニエンスストア、学習塾など、その地域のニーズに合わせた店舗がオープンすることが多いようです。
建物を一度解体して、更地から新しい商業施設が建設されることもあります。お近くのピソリーノ跡地が今どうなっているか、散歩のついでに確認してみるのもいいかもしれません。
ピソリーノロスの方必見!コンセプトが似ているおすすめイタリアン3選

「ピソリーノのような、美味しくてコスパの良いイタリアンに行きたい!」そんな「ピソリーノロス」に陥っているあなたへ。コンセプトが似ていて、きっと満足できるおすすめのイタリアンレストランを3つご紹介します。
- ① PISOLA(ピソラ):リゾート気分で本格イタリアン
- ② キャナリィ・ロウ:可愛いお店で楽しむ前菜バイキング
- ③ ヴォーノ・イタリア:オーダー式イタリアン食べ放題の王道
① PISOLA(ピソラ):リゾート気分で本格イタリアン
「PISOLA(ピソラ)」は、”リゾート”をコンセプトにしたイタリアンレストランです。 店名が似ていますが、ピソリーノとは別の会社が運営しています。店内は、バリ島などのリゾート地をイメージした非日常的な空間が広がっており、デートや女子会にもぴったりです。
食べ放題ではありませんが、本格的な窯焼きピッツァや生パスタ、リゾットなどをリーズナブルな価格で楽しめます。 ピソリーノの本格的な味は好きだけど、もう少し落ち着いた雰囲気で食事を楽しみたい、という方におすすめです。
② キャナリィ・ロウ:可愛いお店で楽しむ前菜バイキング
「キャナリィ・ロウ」は、南欧の一軒家をイメージした可愛らしい外観が特徴のイタリアンレストランです。 パスタやピザなどのメイン料理を注文すると、前菜バイキングとフリードリンクが付いてくるのが最大の魅力。
新鮮な野菜を使った種類豊富な前菜が好きなだけ食べられるスタイルは、ピソリーノのビュッフェを彷彿とさせます。手作りのドルチェも人気で、お腹も心も満たされること間違いなしです。
③ ヴォーノ・イタリア:オーダー式イタリアン食べ放題の王道
「ピソリーノと同じように、とにかくお腹いっぱいピザやパスタが食べたい!」という方には、「ヴォーノ・イタリア」がおすすめです。こちらは、オーダー式のイタリアン食べ放題を専門としており、できたての料理をテーブルまで運んでくれます。
ピザやパスタの種類も豊富で、ハーゲンダッツのアイスクリームが食べ放題になるプレミアムセットも人気です。ピソリーノの食べ放題スタイルが恋しくなったら、ぜひ訪れてみてください。
よくある質問

ピソリーノの閉店理由は結局なんですか?
ピソリーノの閉店理由は一つではありませんが、最大の要因は新型コロナウイルスの影響による客足の減少です。 それに加えて、原材料価格の高騰や、本部からのサポートが手厚くない「ライセンス契約」という運営形態も、各店舗の経営を圧迫し、閉店につながったと考えられます。
ピソリーノは全店舗閉店したのですか?
いいえ、全店舗が閉店したわけではありません。2024年現在も、大分県の明野店と賀来店、長崎県の大村店、福井県の鯖江店などが営業を続けています。 ただし、営業状況は変わる可能性があるため、訪問前には必ず公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。
ピソリーノの運営会社はどこですか?
ピソリーノは、単一の会社が運営していたわけではなく、地域ごとに異なる複数の会社が「ライセンス契約」を結んで運営していました。 例えば、九州の一部店舗は株式会社セイエンタープライズ、大分県の店舗は日向観光グループなどが運営していました。
ピソリーノの復活の可能性はありますか?
一度閉店した店舗が同じ場所で復活する可能性は低いと考えられます。しかし、現在も営業を続けている運営会社が、今後新たな店舗を出店する可能性はゼロではありません。また、ピソリーノで働いていた方が独立して新しいお店を開くことも考えられます。ファンの声が大きければ、何らかの形で復活の動きが出てくるかもしれません。
まとめ

- ピソリーノ閉店の最大の理由はコロナ禍による客足の減少。
- 運営は単一ではなく、複数の会社によるライセンス契約だった。
- 運営会社の破産ではなく、各社の経営判断による閉店。
- 原材料価格の高騰や競争激化も経営を圧迫した一因。
- 全店舗閉店ではなく、一部店舗は現在も営業を継続中。
- 営業中の店舗は大分県、長崎県、福井県などに存在する。
- 来店前には公式サイト等で最新の営業情報の確認が必要。
- SNSでは今なお閉店を惜しむファンの声が多数見られる。
- 特にコストパフォーマンスの良さとドルチェが人気だった。
- 閉店した店舗の跡地は別の飲食店や他業種の店になっている。
- 「ピソラ」はリゾート風の空間で本格イタリアンが楽しめる。
- 「キャナリィ・ロウ」は前菜バイキングが魅力。
- 「ヴォーノ・イタリア」はオーダー式食べ放題の王道。
- ピソリーノの復活を望む声は根強く存在している。
- 思い出の味を求めて、営業中の店舗や似たお店を訪ねてみては。