コンタクトレンズを毎日使う中で、目のゴロゴロ感やかすみ、痛みを感じたことはありませんか?それはもしかしたら、角膜が傷ついているサインかもしれません。デリケートな角膜は、コンタクトレンズとの摩擦や乾燥によってダメージを受けやすく、放置すると目の不調が長引く原因にもなります。
本記事では、コンタクトレンズを装着したままでも使える角膜修復目薬の選び方から、効果的な使い方、そしておすすめの市販薬までを詳しく解説します。大切な瞳を守り、快適なコンタクトレンズ生活を送るための参考にしてください。
コンタクトで傷つく角膜のサインと原因

コンタクトレンズは私たちの視界をクリアにしてくれる便利なアイテムですが、使い方によっては角膜に負担をかけてしまうことがあります。目の不調を感じたら、それは角膜からのSOSかもしれません。ここでは、角膜ダメージの主なサインと、コンタクトレンズが角膜に与える影響について詳しく見ていきましょう。
目の不調、もしかして角膜ダメージのサインかも?
角膜が傷ついている場合、さまざまな目の不調として現れます。例えば、目がゴロゴロする、チクチクするといった異物感は代表的なサインの一つです。また、目が乾きやすい、かすむ、光がまぶしく感じる、充血が続くといった症状も、角膜の表面が傷ついている可能性を示唆しています。特に、朝起きたときに目が開けにくい、まばたきをするたびに痛みを感じる場合は、角膜上皮に炎症や傷ができていることも考えられます。
これらの症状が続く場合は、自己判断せずに眼科医に相談することが大切です。早期に適切なケアを始めることで、症状の悪化を防ぎ、目の健康を守ることにつながります。
コンタクトレンズが角膜に与える影響
コンタクトレンズは直接目の表面に触れるため、角膜に様々な影響を与える可能性があります。主な原因としては、まず「乾燥」が挙げられます。コンタクトレンズが涙を吸収することで、目の表面が乾燥しやすくなり、ドライアイを引き起こすことがあります。ドライアイは角膜の表面を傷つけやすくする原因となります。次に、「摩擦」も大きな要因です。
まばたきのたびにレンズと角膜が擦れることで、角膜の表面に微細な傷がつくことがあります。特に、長時間装着したり、不適切なケアをしたりすると、この摩擦によるダメージは大きくなります。さらに、レンズの汚れや酸素透過性の低いレンズの使用も、角膜への負担を増大させ、炎症や感染症のリスクを高めることにつながります。
コンタクトレンズを正しく使い、適切なケアを心がけることが、角膜の健康を保つ上で非常に重要です。
コンタクト装着時におすすめの角膜修復目薬選びのコツ
コンタクトレンズを快適に使い続けるためには、角膜の健康を維持することが不可欠です。もし角膜にダメージを感じたら、適切な目薬でケアすることが大切になります。しかし、コンタクトレンズを装着したまま使える目薬は種類が多く、どれを選べば良いか迷ってしまうこともあるでしょう。ここでは、コンタクトユーザーが角膜修復目薬を選ぶ際の重要なコツをご紹介します。
角膜修復を助ける有効成分で選ぶ
角膜の修復を助ける目薬を選ぶ際には、配合されている有効成分に注目することが大切です。例えば、ビタミンA(レチノールパルミチン酸エステル)は、角膜の傷の修復を促し、涙の安定化を助ける働きが期待できます。 また、コンドロイチン硫酸エステルナトリウムは、角膜を保護し、うるおいを保つ効果があります。
ヒアルロン酸ナトリウムは、高い保水力で目の乾燥を防ぎ、角膜の表面をなめらかに保つ助けとなります。その他、目の新陳代謝を促すビタミンB群(ビタミンB6、ビタミンB12など)や、炎症を抑える成分なども、角膜ダメージのケアに役立つでしょう。自分の目の状態や症状に合わせて、これらの成分がバランス良く配合されている目薬を選ぶことが、効果的なケアにつながります。
コンタクトレンズの種類と防腐剤の有無で選ぶ
コンタクトレンズを使用している方が目薬を選ぶ際、最も注意すべき点の一つが、ご自身のコンタクトレンズの種類と目薬の防腐剤の有無です。ソフトコンタクトレンズは、その性質上、目薬の成分を吸収しやすい特徴があります。特に、ベンザルコニウム塩化物などの防腐剤が配合されている目薬をソフトコンタクトレンズを装着したまま使用すると、防腐剤がレンズに吸着し、角膜に長時間接触することで角膜障害を引き起こす可能性があります。
そのため、ソフトコンタクトレンズを使用している場合は、防腐剤フリーの目薬を選ぶことが強くおすすめされます。ハードコンタクトレンズの場合は、ソフトレンズほど防腐剤を吸収しにくいとされていますが、それでも防腐剤無添加のものがより安心です。すべてのタイプのコンタクトレンズに対応しているか、または「防腐剤フリー」と明記されているかを確認してから購入するようにしましょう。
使用感や刺激の少なさで選ぶ
目薬を選ぶ際には、使用感や刺激の少なさも大切な要素です。特に角膜に傷がある場合や、目が敏感になっているときは、刺激の強い目薬は避けるべきです。清涼感の強い目薬は一時的にスッキリするかもしれませんが、かえって目に負担をかけることもあります。そのため、マイルドなさし心地や、しみないタイプの目薬を選ぶのがおすすめです。
また、とろみのあるタイプは、目の表面に長く留まり、うるおいを保ちやすいという特徴があります。自分の目の状態や好みに合わせて、心地よく使える目薬を選ぶことで、継続的なケアがしやすくなります。
【厳選】コンタクトをつけたまま使える角膜修復目薬おすすめ5選

コンタクトレンズを常用していると、目の乾燥や摩擦によって角膜にダメージが生じやすくなります。そんな時に頼りになるのが、コンタクトをつけたまま使える角膜修復目薬です。ここでは、数ある製品の中から、特に角膜ケアに優れ、コンタクトユーザーにおすすめできる目薬を5つ厳選してご紹介します。それぞれの製品の特徴を比較して、ご自身の目に合った一本を見つけてください。
ロートCキューブプレミアムクリア
ロートCキューブプレミアムクリアは、コンタクトレンズによる目の疲れやダメージを修復することに特化した目薬です。ビタミンAがコンタクトレンズなどによる軽度な角膜の傷を修復し、ネオスチグミンメチル硫酸塩がピント調節筋のコリをほぐすことで、目の疲れを和らげます。 さらに、角膜保護成分のコンドロイチン硫酸エステルナトリウムや、栄養成分のタウリン、天然型ビタミンEも配合されており、多角的に目の健康をサポートします。
カラーコンタクトレンズを除く、すべてのコンタクトレンズに対応しており、コンタクトを装着していない裸眼時にも使用可能です。いつでもどこでもスムーズに点眼できるフリーアングルノズルも、使いやすさのポイントです。
サンテメディカルアクティブ
サンテメディカルアクティブは、年齢による目の機能低下や眼疲労、目のかすみに効果を発揮する目薬です。涙成分(ムチン)の分泌を促進し、涙を安定化させるビタミンA(レチノールパルミチン酸エステル)を配合しており、角膜の健康維持を助けます。また、目の表面を保護し、うるおいを与えるコンドロイチン硫酸エステルナトリウムも含まれています。
これらを含む9種類の有効成分がバランス良く配合されており、目の疲れやかすみといった症状にアプローチします。 コンタクトレンズを装着したまま使えるタイプではありませんが、目の疲れやかすみが気になるコンタクトユーザーが、レンズを外した後のケアとして使うのも良いでしょう。
ソフトサンティアひとみストレッチ
ソフトサンティアひとみストレッチは、目の疲れの大きな原因であるピント調節筋のコリをほぐすことに着目した目薬です。ネオスチグミンメチル硫酸塩とビタミンB12の2種類の成分が承認基準内最大濃度配合されており、目の疲れを改善します。さらに、組織代謝を促進するビタミンB6も最大濃度配合されています。この目薬の大きな特徴は、防腐剤(ベンザルコニウム塩化物など)が無添加であることです。
そのため、ソフト・O2・ハード・ディスポーザブル(使い捨て)のすべてのタイプのコンタクトレンズを装着したまま点眼することが可能です。コンタクトレンズによる目の疲れや不快感、目のかすみなどに悩む方に特におすすめです。ただし、ビタミンB12の色素により、服に付くと赤く変色する可能性があるので注意が必要です。
ライオン スマイルコンタクトEXドライテクト
ライオン スマイルコンタクトEXドライテクトは、コンタクトレンズによる目の乾きや疲れに特化した目薬です。角膜保護成分であるコンドロイチン硫酸エステルナトリウムが配合されており、レンズとの摩擦や乾燥によるダメージから瞳を守ります。 また、涙に近い成分で目のうるおいを補給し、ドライアイによる不快感を和らげる効果も期待できます。
防腐剤フリーであり、すべてのコンタクトレンズ(カラーコンタクトレンズを除く)を装着したまま使用できるため、コンタクトユーザーにとって安心感があります。目の乾きが原因で角膜に負担がかかっていると感じる方におすすめの製品です。
ロートVアクティブプレミアム
ロートVアクティブプレミアムは、年齢による目の機能低下に着目し、目の疲れやかすみ、ドライアイなど、多角的な目の不調に対応する目薬です。角膜修復作用のあるビタミンA(レチノールパルミチン酸エステル)を配合しており、コンタクトレンズなどによる軽度な角膜の傷の修復を助けます。 また、ピント調節機能改善成分や、目の新陳代謝を促進する成分なども含まれており、酷使して蓄積したつらい疲れ目に効果を発揮します。
すべてのコンタクトレンズ(カラーコンタクトレンズを除く)を装着したまま使用できるタイプではありませんが、レンズを外した後の集中ケアとして取り入れることで、目の健康を総合的にサポートできるでしょう。
目薬の効果を最大限に引き出す使い方と注意点

せっかく選んだ角膜修復目薬も、正しい使い方をしなければその効果を十分に発揮できません。特にコンタクトレンズを装着している場合は、点眼方法や併用時の注意点をしっかり押さえておくことが大切です。ここでは、目薬の効果を最大限に引き出し、目の健康を守るためのコツと注意点をご紹介します。
正しい点眼方法で目薬の効果を高める
目薬は、ただ目に垂らせば良いというものではありません。正しい点眼方法を実践することで、薬液が目にしっかりと行き渡り、効果を高めることができます。まず、点眼前には必ず石鹸で手をきれいに洗いましょう。次に、下まぶたを軽く引き下げ、容器の先が目やまつ毛に触れないように注意しながら、1滴を点眼します。複数滴を一度に点眼しても、目に入る量はほとんど変わらないため、もったいないだけです。
点眼後は、目をパチパチさせずに、まぶたを閉じて1分ほど静かに目を休ませましょう。このとき、目頭を軽く押さえることで、薬液が鼻涙管から流れ出るのを防ぎ、目に長く留まらせることができます。清潔な状態で、適切な量を、焦らずゆっくりと点眼することが、目薬の効果を最大限に引き出すための大切なコツです。
コンタクトレンズと目薬を併用する際の注意点
コンタクトレンズを装着したまま目薬を使用する際には、いくつかの重要な注意点があります。最も大切なのは、使用する目薬が「コンタクトレンズ対応」であるか、特に「ソフトコンタクトレンズ対応」であるかを必ず確認することです。前述の通り、防腐剤が配合された目薬は、ソフトコンタクトレンズに吸着して角膜に悪影響を与える可能性があります。
そのため、防腐剤フリーの製品を選ぶか、レンズを外してから点眼するようにしましょう。また、目薬を点眼する際は、レンズに直接触れないように注意し、清潔な手で点眼することが基本です。点眼後、レンズが曇ったり、違和感を感じたりした場合は、すぐにレンズを外し、眼科医に相談してください。目薬の種類や成分によっては、カラーコンタクトレンズとの相性が悪い場合もあるため、カラーコンタクトレンズを使用している方は、特に注意が必要です。
よくある質問

コンタクトレンズと角膜修復目薬に関して、多くの方が抱える疑問にお答えします。正しい知識で、目の健康を守りましょう。
コンタクトをつけたまま使える目薬はどれですか?
コンタクトレンズをつけたまま使える目薬は、製品のパッケージや添付文書に「コンタクトレンズ対応」や「すべてのコンタクトレンズに対応」などと明記されています。特に、防腐剤(ベンザルコニウム塩化物など)が配合されていない「防腐剤フリー」の目薬は、ソフトコンタクトレンズを装着したままでも安心して使えることが多いです。
人工涙液タイプの目薬や、一部のビタミン配合目薬、角膜保護成分配合目薬などが該当します。購入前に必ず表示を確認し、ご自身のコンタクトレンズの種類(ソフト、ハード、O2、使い捨て、カラーなど)に適合しているかを確認することが重要です。
角膜修復に効果的な成分は何ですか?
角膜修復に効果が期待できる主な成分としては、ビタミンA(レチノールパルミチン酸エステル)、コンドロイチン硫酸エステルナトリウム、アラントインなどが挙げられます。ビタミンAは、角膜の細胞の再生を促し、傷の修復を助ける働きがあります。コンドロイチン硫酸エステルナトリウムは、角膜の表面を保護し、うるおいを保つことで、乾燥や摩擦によるダメージから守ります。
アラントインは、組織修復作用や抗炎症作用を持つ成分です。これらの成分が配合された目薬は、角膜のダメージケアに役立つと考えられます。
目薬はどのくらいの頻度で使うべきですか?
目薬の使用頻度は、製品によって異なりますが、一般的には1回1~3滴を1日3~6回点眼することが多いです。ただし、これはあくまで目安であり、製品の添付文書に記載されている用法・用量を必ず守るようにしてください。目の状態や症状によっては、医師や薬剤師から指示された回数や期間で使用することが大切です。
目薬以外で角膜を保護する方法はありますか?
目薬以外で角膜を保護する方法としては、まず「コンタクトレンズの適切なケア」が挙げられます。レンズの洗浄・消毒を怠らず、使用期限を守ることが重要です。次に、「目の乾燥対策」も大切です。加湿器の使用や、意識的にまばたきを増やすことで、目の表面のうるおいを保てます。また、「目を休ませる時間を作る」ことも非常に効果的です。
長時間のパソコンやスマートフォンの使用は避け、定期的に目を休ませるようにしましょう。バランスの取れた食事や十分な睡眠も、目の健康を維持するために欠かせません。
市販の目薬で角膜の傷は治りますか?
市販の目薬でも、軽度な角膜の傷であれば、修復を助ける成分(ビタミンAやコンドロイチン硫酸エステルナトリウムなど)が配合された製品で改善が期待できる場合があります。しかし、全ての角膜の傷が市販薬で治るわけではありません。激しい目の痛み、視力低下、異物感が続く、目やにが増えるなどの症状がある場合は、重度の角膜障害や感染症の可能性も考えられます。
そのような場合は、速やかに眼科を受診し、専門医の診断と適切な治療を受けることが非常に重要です。
まとめ
- コンタクトレンズ使用者は角膜ダメージのリスクが高いです。
- 目のゴロゴロ感やかすみは角膜ダメージのサインかもしれません。
- 角膜修復目薬はコンタクトユーザーの目の健康に役立ちます。
- ビタミンAやコンドロイチン硫酸エステルナトリウムが有効成分です。
- 防腐剤フリーの目薬はソフトコンタクトレンズに安心です。
- コンタクトの種類に合った目薬を選ぶことが大切です。
- マイルドな使用感の目薬は目に優しい選択肢です。
- ロートCキューブプレミアムクリアは角膜修復とピント調節に効果的です。
- サンテメディカルアクティブはビタミンAで涙を安定化させます。
- ソフトサンティアひとみストレッチは防腐剤無添加で疲れ目に良いです。
- ライオン スマイルコンタクトEXドライテクトは乾燥から角膜を守ります。
- ロートVアクティブプレミアムは多角的な目の不調に対応します。
- 目薬は清潔な手で、正しい点眼方法を守りましょう。
- 点眼後は目を閉じ、目頭を軽く押さえると効果が高まります。
- 症状が改善しない場合は速やかに眼科を受診してください。