美しい庭を保ちたいけれど、雑草の繁殖には頭を悩ませますよね。しかし、大切な庭木や花壇の植物まで枯らしてしまうのではないかと、除草剤の使用にためらいを感じる方も多いのではないでしょうか。特に、庭木の根元に生えた雑草をどうにかしたいとき、どんな除草剤を選べば良いのか迷ってしまうものです。
本記事では、そんなあなたの悩みに寄り添い、庭木を枯らさずに雑草だけを効果的に除去できる除草剤の選び方から、安全な使い方までを詳しく解説します。適切な除草剤を選び、正しい方法で散布することで、大切な庭木を守りながら、すっきりとした美しい庭を手に入れることができるでしょう。
大切な庭木を守る!除草剤選びの基本

庭木を枯らさずに雑草を処理するためには、除草剤の種類と特性を理解することが何よりも重要です。除草剤にはさまざまなタイプがあり、それぞれ効果の範囲や土壌への影響が異なります。ここでは、庭木に優しい除草剤を選ぶための基本的な考え方を紹介します。
選択性除草剤と非選択性除草剤の違い
除草剤は、その効果の対象によって大きく「選択性除草剤」と「非選択性除草剤」に分けられます。選択性除草剤は、特定の種類の植物にのみ作用し、他の植物には影響を与えにくい特性を持っています。例えば、芝生の中に生えた広葉雑草だけを枯らすタイプなどがこれにあたります。庭木や花壇の近くで使う場合は、この選択性除草剤が安全な選択肢となります。
一方、非選択性除草剤は、かかった植物を種類問わず枯らしてしまうため、庭木に直接かからないよう細心の注意が必要です。しかし、土壌に落ちると速やかに分解されるタイプを選べば、根からの吸収による影響を抑えることができます。
液体タイプ(茎葉処理型)と粒剤タイプ(土壌処理型)の特性
除草剤は形状によっても分類され、主に「液体タイプ(茎葉処理型)」と「粒剤タイプ(土壌処理型)」があります。液体タイプは、雑草の葉や茎に直接散布することで、そこから成分が吸収されて雑草全体を枯らします。土壌に落ちた成分は速やかに分解されるものが多く、庭木の根元でも比較的安心して使えます。ただし、散布時に庭木の葉に直接かからないよう注意が必要です。
一方、粒剤タイプは土壌に撒くことで、雑草の発芽を抑えたり、根から吸収されて枯らしたりする効果があります。効果の持続期間が長いというメリットがありますが、土壌に成分が長く残るため、庭木の根が薬剤を吸収してしまうリスクが高まります。そのため、庭木の近くでの粒剤タイプの使用は避けるのが賢明です。
土壌で分解されやすい成分を選ぶコツ
庭木への影響を最小限に抑えるためには、土壌に落ちた際に速やかに分解される成分の除草剤を選ぶことが大切です。代表的な成分としては、グリホサート系やグルホシネート系があります。グリホサート系の除草剤は、雑草の葉から吸収され、根まで移行して枯らしますが、土壌に落ちると微生物によって速やかに分解され、不活性化します。
これにより、土壌に残留する心配が少なく、庭木の根への影響を抑えられます。 グルホシネート系の除草剤は、接触型の作用で、かかった部分だけを短期間で枯らします。こちらも土壌中で速やかに分解される特性を持っています。 これらの成分を含む液体タイプの除草剤を選ぶことで、庭木への安全性を高めることができます。
農薬登録の有無と農耕地用の重要性
除草剤を選ぶ際には、「農薬登録」の有無と「農耕地用」か「非農耕地用」かの表示を必ず確認しましょう。農薬登録されている除草剤は、国が人や環境への安全性を評価し、問題がないと判断したものです。家庭菜園や花壇、庭木など、植物を育てている場所(農耕地)で除草剤を使用する場合は、農薬取締法に基づき、農薬登録された「農耕地用」の除草剤を使う必要があります。
非農耕地用の除草剤を農耕地で使用すると、法律違反になるだけでなく、大切な植物に予期せぬ悪影響を与える可能性もあります。特に、庭木や果樹の近くで使う場合は、必ず農薬登録があり、農耕地用として使える製品を選びましょう。
庭木に優しいおすすめ除草剤【厳選5選】

ここからは、大切な庭木を守りながら雑草を効果的に枯らすことができる、特におすすめの除草剤を厳選してご紹介します。それぞれの製品の特性を理解し、ご自身の庭の状況や目的に合わせて選びましょう。
ラウンドアップマックスロードシリーズ
ラウンドアップマックスロードシリーズは、グリホサートカリウム塩を主成分とする茎葉処理型の除草剤です。雑草の葉から吸収され、根までしっかり枯らす効果がありながら、土に落ちると速やかに微生物によって分解されるため、土壌に残留しにくいという大きな特徴があります。 そのため、庭木の根元や果樹の周りでも比較的安心して使用できます。
また、雨に強く、散布後1時間程度で雨が降っても効果が持続するとされている点も魅力です。 幅広い種類の雑草に効果を発揮し、希釈タイプとそのまま使えるシャワータイプがあります。
バスタ液剤・ザクサ液剤
バスタ液剤やザクサ液剤は、グルホシネート系を主成分とする接触型の除草剤です。薬剤がかかった部分の雑草だけを短期間で枯らすため、庭木に直接かからないよう注意すれば、根元近くの雑草処理に適しています。 土壌に落ちた成分は速やかに分解されるため、土壌への影響も少ないとされています。
速効性があり、効果が目に見えやすいのが特徴です。ただし、根まで移行するタイプではないため、多年生雑草の場合は繰り返し散布が必要になることもあります。
カダン除草王シリーズ ザッソージエース
フマキラーのカダン除草王シリーズ ザッソージエースは、グリホサートカリウム塩を主成分とする液体タイプの除草剤です。雑草の葉や茎から吸収され、根までしっかり枯らす効果があり、土壌に落ちると速やかに分解されるため、庭木の根元にも安心して使えるとされています。 また、散布後2時間で雨が降っても効果が持続する「雨に強い」特性も持ち合わせています。
薄めずにそのまま使えるシャワータイプなので、手軽に散布できる点も人気の理由です。
草とりバイオくん
草とりバイオくんは、天然成分由来の除草剤として紹介されることがあります。化学合成された成分に抵抗がある方や、より自然に近い方法で雑草対策をしたいと考える方におすすめです。 製品によっては、食品成分を主原料としているものもあり、人やペット、環境への安全性を重視する際に選択肢となります。
ただし、化学合成された除草剤に比べて効果の発現が穏やかであったり、持続期間が短かったりする場合があります。製品の表示をよく確認し、ご自身の期待する効果と安全性のバランスを考慮して選びましょう。
アースカマイラズ草消滅
アースカマイラズ草消滅は、速効性と持続性を兼ね備えたハイブリッドタイプの除草剤です。すでに生えている雑草を枯らす茎葉処理効果と、これから生えてくる雑草を予防する土壌処理効果の両方を持ち合わせています。 ドクダミやスギナ、ササ、ススキなどのしつこい雑草にも効果を発揮し、最長10か月間雑草の発生を抑えることができるとされています。
ジョウロヘッド付きのシャワータイプなので、広範囲に手軽に散布できるのも魅力です。ただし、土壌処理効果があるため、庭木の根元に使う際は、製品の注意書きをよく確認し、適切な使用方法を守ることが大切です。
除草剤を安全に使うための正しい散布方法

どんなに庭木に優しい除草剤を選んだとしても、使い方を間違えれば大切な植物に悪影響を与えてしまう可能性があります。ここでは、除草剤の効果を最大限に引き出しつつ、庭木へのリスクを最小限に抑えるための正しい散布方法を解説します。
散布に適した時期と天候の確認
除草剤を散布する時期や天候は、その効果と安全性に大きく影響します。液体タイプの除草剤は、雑草が活発に生長している時期(春から秋)に散布すると、葉からの吸収が良く、効果が出やすいです。 散布する際は、風のない穏やかな日を選びましょう。風が強いと薬剤が飛散し、意図しない庭木や隣家の植物にかかってしまう恐れがあります。
また、散布後すぐに雨が降ると、薬剤が流れて効果が薄れたり、土壌に浸透しすぎて庭木に影響が出たりする可能性があります。製品に記載されている「散布後〇時間以内に雨が降らないこと」といった指示を必ず守り、天気予報を確認して、数日間晴れが続く日を選びましょう。
庭木への影響を最小限にする散布のコツ
庭木の近くで除草剤を使う際は、細心の注意が必要です。液体タイプの除草剤を散布する際は、雑草の葉や茎に狙いを定め、庭木の葉や幹に直接かからないように慎重に散布しましょう。 噴霧器を使う場合は、ノズルの種類を調整して、薬剤が広範囲に飛び散らないように工夫します。また、庭木と雑草の間に段ボールやビニールシートなどで簡易的な遮蔽物を作るのも有効な方法です。
粒剤タイプは、土壌に成分が長く残るため、庭木の根が薬剤を吸収してしまうリスクがあります。 そのため、庭木の根元から十分離れた場所にのみ散布するか、可能な限り使用を避けることをおすすめします。もし、誤って庭木にかかってしまった場合は、すぐに大量の水で洗い流すことが大切です。
散布後の注意点と後処理
除草剤を散布した後も、いくつか注意すべき点があります。散布した場所には、製品に記載されている期間、人やペットが立ち入らないようにしましょう。特に小さなお子さんやペットがいる家庭では、安全が確認できるまで近づけないように対策をしてください。 枯れた雑草は、そのまま放置しても自然に分解されますが、見た目が気になる場合は、完全に枯れてから除去しましょう。
除去した雑草は、地域のゴミの分別ルールに従って適切に処分します。使用済みの除草剤の容器も、自治体の指示に従って処分してください。除草剤は一度散布するとやり直しができないため、使用前に必ず製品の注意書きをよく読み、手順を守って散布することが大切です。
除草剤で木が枯れてしまったら?対処法と予防策

どんなに注意していても、誤って除草剤が庭木にかかってしまったり、予期せぬ影響が出てしまったりする可能性はゼロではありません。万が一の事態に備え、対処法と今後の予防策を知っておくことは大切です。
誤って除草剤がかかった場合の緊急対処法
もし、除草剤が大切な庭木に誤ってかかってしまったら、すぐに以下の対処法を試しましょう。最も重要なのは、速やかに薬剤を洗い流すことです。 大量の水で、除草剤がかかった葉や幹を丁寧に洗い流してください。特に、グリホサート系などの茎葉処理型除草剤は、葉から吸収されるため、洗い流すことで吸収量を減らせる可能性があります。
土壌処理型の除草剤が根元に撒かれてしまった場合は、その部分の土を掘り起こし、新しい土に入れ替えることも検討しましょう。また、樹勢が弱っている場合は、活力剤を与えたり、適切な肥料を施したりして、回復を促すことも有効です。しかし、一度吸収されてしまった薬剤を完全に解毒する方法はないため、回復できるかどうかは、かかった薬剤の種類や量、樹木の体力に左右されます。
庭木を枯らさないための日頃の予防策
除草剤による庭木への薬害を防ぐためには、日頃からの予防策が欠かせません。まず、除草剤を選ぶ際には、必ず「農薬登録」があり「農耕地用」として使える、土壌で速やかに分解される液体タイプ(茎葉処理型)の製品を選びましょう。特に、庭木の根元には粒剤タイプの除草剤を使用しないことが重要です。 散布する際は、風のない日を選び、庭木に直接かからないよう、ノズルを調整したり、遮蔽物を使ったりして慎重に行います。
また、雑草が小さいうちにこまめに処理することも、薬剤の散布量を減らし、リスクを低減するコツです。除草剤だけに頼らず、手作業での草取りや防草シートの活用など、他の雑草対策と組み合わせることで、より安全で効果的な庭の管理が実現できます。
よくある質問

除草剤の使用に関して、多くの方が抱える疑問にお答えします。正しい知識を身につけて、安心して除草剤を活用しましょう。
- 除草剤はいつ撒くのが最適ですか?
- 庭木に除草剤がかかってしまったらどうすればいいですか?
- 芝生に生えた雑草にも使えますか?
- 除草剤を使わずに雑草を処理する方法はありますか?
- 除草剤の安全性について教えてください。
- グリホサート系除草剤は本当に安全ですか?
- 粒剤タイプの除草剤は庭木に危険ですか?
除草剤はいつ撒くのが最適ですか?
液体タイプの除草剤は、雑草が活発に生長している時期、具体的には春から秋にかけての暖かい時期に撒くのが最適です。雑草の葉が十分に展開している状態で散布すると、薬剤が効率よく吸収され、根までしっかり枯らす効果が期待できます。 散布する時間帯は、日中の暑い時間帯を避け、朝夕の涼しい時間帯がおすすめです。また、散布後数時間は雨が降らない、風のない穏やかな日を選びましょう。
庭木に除草剤がかかってしまったらどうすればいいですか?
もし庭木に除草剤が誤ってかかってしまったら、すぐに大量のきれいな水で洗い流してください。特に葉にかかった場合は、葉の表面だけでなく裏側も丁寧に洗い流すことが大切です。土壌に撒かれてしまった場合は、その部分の土を掘り起こし、新しい土に入れ替えることも検討しましょう。その後は、樹木の様子を注意深く観察し、必要であれば活力剤を与えて回復を促します。
芝生に生えた雑草にも使えますか?
芝生の中に生えた雑草を枯らす場合は、芝生を枯らさずに雑草だけを枯らすことができる「選択性除草剤」を選びましょう。 芝生用の選択性除草剤は、イネ科植物である芝生には影響を与えず、広葉雑草などに効果を発揮するように作られています。製品のラベルをよく確認し、ご自身の芝生の種類と、枯らしたい雑草の種類に合ったものを選んでください。
除草剤を使わずに雑草を処理する方法はありますか?
はい、除草剤を使わずに雑草を処理する方法はいくつかあります。最も一般的なのは、手作業での草取りです。雑草が小さいうちにこまめに抜くことで、繁殖を抑えられます。また、防草シートを敷くことで、雑草の発生を長期間抑制できます。 その他、グランドカバープランツを植えて雑草の生えるスペースをなくしたり、熱湯をかけたり、木酢液や竹酢液を利用したりする方法もあります。
これらの方法は、除草剤の使用を避けたい場合に有効な選択肢です。
除草剤の安全性について教えてください。
農薬登録されている除草剤は、国が厳格な安全性評価を行っており、定められた使用方法を守れば安全に使用できるとされています。 特に、グリホサート系の除草剤は、土壌に落ちると速やかに分解され、人やペットへの影響も少ないとされています。 しかし、どんな除草剤であっても、使用する際は必ず製品のラベルをよく読み、用法・用量を守り、保護具(手袋、マスク、保護メガネなど)を着用することが大切です。
また、小さなお子さんやペットがいる環境では、より慎重な製品選びと使用が求められます。
グリホサート系除草剤は本当に安全ですか?
グリホサートは、世界中で広く使用されている除草剤の有効成分であり、日本を含む多くの国の規制機関が、適切な使用方法を守れば人や環境への安全性を確認しています。 土壌に落ちると微生物によって速やかに分解され、水や炭酸ガスなどの自然物に変わるため、土壌に残留しにくい特性があります。 ただし、IARC(国際がん研究機関)が「ヒトに対しておそらく発がん性がある」と分類したことから、一部で懸念の声もあります。
しかし、これはハザード評価であり、実際の使用量や暴露量を考慮したリスク評価とは異なります。各国機関は、リスク評価に基づき、グリホサートの発がん性は認められないとの見解を示しています。
粒剤タイプの除草剤は庭木に危険ですか?
粒剤タイプの除草剤は、土壌に成分が長く留まり、根から吸収されることで効果を発揮します。そのため、庭木の根元に散布すると、庭木の根が薬剤を吸収してしまい、枯れてしまう危険性があります。 庭木の根は、見た目以上に広範囲に伸びているため、予想外の場所から薬剤を吸収してしまうことも考えられます。大切な庭木を守るためには、庭木の近くでの粒剤タイプの除草剤の使用は避け、土壌で速やかに分解される液体タイプを選ぶことを強くおすすめします。
まとめ
- 庭木を枯らさない除草剤選びでは、選択性と非選択性の違いを理解することが大切です。
- 液体タイプ(茎葉処理型)は、土壌で分解されやすく庭木に優しい選択肢です。
- 粒剤タイプ(土壌処理型)は、庭木の根への影響リスクが高いため、使用を避けるのが賢明です。
- グリホサート系やグルホシネート系の成分は、土壌で速やかに分解される特性があります。
- 農薬登録があり、農耕地用として使える除草剤を選ぶことが法律遵守と安全性の基本です。
- ラウンドアップマックスロードシリーズは、庭木近くでも比較的安心して使えるグリホサート系除草剤です。
- バスタ液剤やザクサ液剤は、接触型で速効性があり、土壌分解性も高いです。
- カダン除草王シリーズ ザッソージエースは、庭木の根元にも使えるグリホサート系液体除草剤です。
- 草とりバイオくんのような天然成分由来の除草剤も、安全性を重視する方におすすめです。
- アースカマイラズ草消滅は、速効性と予防効果を兼ね備えたハイブリッドタイプです。
- 除草剤の散布は、風のない晴れた日に、雑草に狙いを定めて行いましょう。
- 庭木の葉や幹に薬剤が直接かからないよう、慎重に散布することが重要です。
- 誤って庭木にかかった場合は、すぐに大量の水で洗い流す緊急対処法を実践しましょう。
- 日頃から手作業での草取りや防草シートの活用も、除草剤に頼りすぎない予防策となります。
- 除草剤は、製品ラベルの用法・用量を必ず守り、保護具を着用して安全に使用してください。
