「うちの子、全然本を読んでくれない…」「読書感想文がいつも大変」と、小学生高学年のお子さんの読書について悩んでいませんか？ゲームや動画など、楽しい誘惑がたくさんある現代では、本を読むことに抵抗を感じる子も少なくありません。しかし、読書は語彙力や想像力を高め、将来の学習にも役立つ大切な習慣です。
本記事では、本嫌いの子が読める本を見つけるための選び方や、読書が苦手な子でも夢中になれるおすすめ作品を具体的にご紹介します。お子さんが「これなら読んでみたい！」と思える一冊に出会えるよう、親御さんができる読書習慣を楽しく続けるコツも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
なぜ本嫌いの子が増えるのか？小学生高学年の読書事情
小学生高学年になると、読書に対する苦手意識を持つ子が少なくありません。その背景には、いくつかの理由が考えられます。まず、文章が長くなり、漢字や熟語が増えることで、読むこと自体に負担を感じてしまうケースです。低学年の頃は絵本や読み聞かせで楽しめていたとしても、活字が増えるにつれて「難しい」「面倒くさい」と感じてしまうのです。
また、現代はスマートフォンやタブレット、ゲーム機など、視覚的に刺激的で手軽に楽しめる娯楽が豊富にあります。本を読むよりも、動画を見たりゲームをしたりする方が「楽しい」「面白い」と感じ、自然と本から遠ざかってしまうことも大きな要因です。さらに、学校で読書感想文の宿題が出される際、強制的に本を読まされることで、読書そのものにネガティブなイメージを持ってしまう子もいます。
「読まなければならない」という義務感は、読書嫌いを加速させる原因となるため、注意が必要です。
周りの友達が読書をしている姿を見ない、親もあまり本を読まないといった環境的な要因も、読書習慣が身につかない理由の一つです。読書は本来、新しい世界を知り、感動や発見を得る楽しい体験です。しかし、これらの要因が重なることで、子どもたちは読書の楽しさに気づく前に「本は嫌い」というレッテルを貼ってしまうのです。
読書嫌いを乗り越える！本選びのコツ
本嫌いの子どもに読書を楽しんでもらうためには、本選びが非常に重要です。無理強いするのではなく、子どもの興味や関心に寄り添った本を選ぶことで、読書へのハードルを下げ、自然と手に取ってもらえるようになります。ここでは、読書が苦手な小学生高学年の子が「これなら読めるかも」と思える本を見つけるための具体的なコツをご紹介します。
短編やシリーズものから始める
長編小説は、読み終えるまでに時間がかかり、途中で挫折してしまう原因になりがちです。そこで、まずは短編小説や、一話完結型の物語が複数収録されている本から始めてみましょう。短い物語なら、すぐに読み終えることができ、達成感を得やすくなります。この達成感が、次の本を読むモチベーションにつながります。
また、一度気に入ったキャラクターや世界観があれば、続きが気になるシリーズものもおすすめです。シリーズを読み進めるうちに、自然と読書習慣が身につくことがあります。例えば、「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」や「おしりたんてい」シリーズなどは、一話ごとの読みやすさと、続きが気になる展開で、多くの小学生に人気です。
子どもの興味のあるジャンルを選ぶ
子どもが何に興味を持っているのかを把握し、そのテーマに沿った本を選ぶことが大切です。例えば、ゲームが好きならゲームの世界観に似たファンタジー小説、動物が好きなら動物図鑑や動物が登場する物語、科学に興味があるなら科学の仕組みを解説した本や科学漫画など、子どもの「好き」を入り口に本を探してみましょう。
興味のある内容であれば、多少活字が多くても集中して読み進めることができます。
親が「これを読んでほしい」と一方的に押し付けるのではなく、一緒に本屋さんに行き、子ども自身に選ばせるのも良い方法です。表紙の絵やタイトルに惹かれた本、パラパラとめくってみて面白そうだと感じた本であれば、自ら進んで読む可能性が高まります。子どもの好奇心を刺激する一冊を見つけることが、読書への第一歩となるでしょう。
絵や図が多い本、漫画から入る
活字ばかりの本に抵抗がある子には、絵や図が多く使われている本や、漫画から読書を始めるのも有効な方法です。漫画はストーリー展開が視覚的に分かりやすく、セリフが中心なので活字を読む負担が少ないのが特徴です。「漫画は本じゃない」と決めつけずに、読書への導入として積極的に活用してみましょう。
特に、歴史漫画や科学漫画、伝記漫画などは、楽しみながら知識を深めることができるため、学習面でもメリットがあります。また、図鑑や事典のように、写真やイラストが豊富で、興味のあるページから自由に読み進められる本もおすすめです。これらの本は、活字への抵抗感を和らげ、本を読むことの楽しさを教えてくれるきっかけになります。
読み聞かせやオーディオブックを活用する
自分で活字を読むことに抵抗がある場合でも、物語を聞くことなら楽しめる子もいます。親が読み聞かせをしてあげることは、親子のコミュニケーションにもなり、物語の世界に引き込む良い機会です。小学生高学年になっても、読み聞かせは決して遅すぎることはありません。むしろ、難しい言葉や表現も耳から入ることで、理解が深まることがあります。
また、最近ではオーディオブックも充実しています。プロの声優が朗読してくれるため、物語の世界に没入しやすく、移動中や寝る前など、いつでもどこでも気軽に読書体験ができます。耳で聞くことで、活字を読むことへの抵抗感を徐々に減らし、最終的には自分で本を読むことにつながる可能性も高まります。
小学生高学年向け！本嫌いの子が夢中になるおすすめ本ジャンル
本嫌いの子どもでも「これなら読んでみたい！」と思えるような、魅力的なジャンルの本はたくさんあります。子どもの興味や性格に合わせて、ぴったりのジャンルを見つけてあげましょう。ここでは、小学生高学年の子どもたちに特に人気があり、読書への扉を開くきっかけになりやすいジャンルをいくつかご紹介します。
冒険・ファンタジー
非日常の世界で繰り広げられる冒険や、魔法、不思議な生き物たちが登場するファンタジーは、子どもの想像力を掻き立て、物語に引き込む力が強いジャンルです。現実では体験できないような壮大なストーリーは、読書が苦手な子でもページをめくる手が止まらなくなることがあります。
例えば、『ハリー・ポッター』シリーズのような世界的ベストセラーはもちろん、『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』や『かいけつゾロリ』シリーズなど、日本の子どもたちに長く愛されている作品も多数あります。これらの作品は、魅力的なキャラクターと予測不能な展開で、読者を飽きさせません。一度物語の世界にハマれば、次々とシリーズを読み進めたくなるでしょう。
科学・図鑑・雑学
「なぜ？」「どうして？」という子どもの知的好奇心を刺激する科学や、様々な生き物や現象について学べる図鑑、思わず「へぇ～」と声が出てしまうような雑学本も、本嫌いの子におすすめです。物語を読むのが苦手でも、事実に基づいた情報や、実験、クイズ形式で学べる本は、楽しみながら知識を吸収できます。
特に人気なのは『科学漫画サバイバル』シリーズや『ざんねんないきもの事典』シリーズです。これらは漫画やイラストが豊富で、難しい科学の知識や生き物の生態を分かりやすく、面白く解説しています。図鑑も、好きなページから自由に眺めることができ、興味の幅を広げるきっかけになります。知的好奇心を満たすことで、読書の楽しさに気づくことができるでしょう。
ユーモア・ギャグ
とにかく笑いたい！という子どもには、ユーモアやギャグ満載の本がぴったりです。難しいことを考えずに、ただただ笑える物語は、読書へのハードルをぐっと下げてくれます。笑いはストレス解消にもなり、読書に対するポジティブな感情を育むのに役立ちます。
「おもしろい話を集めた本」や、シュールなギャグが満載の作品、思わず吹き出してしまうようなショートストーリー集などがおすすめです。例えば、『おしりたんてい』シリーズは、推理要素とユーモアが絶妙にミックスされており、多くの小学生に愛されています。笑いを通じて本の世界に親しむことで、読書が楽しいものだと感じられるようになるでしょう。
ミステリー・推理
謎解きや事件の真相を追いかけるミステリー・推理小説は、子どもの集中力を高め、物語に没頭させる力があります。「犯人は誰だろう？」「次は何が起こるんだろう？」と、先の展開が気になり、ページをめくる手が止まらなくなるのがこのジャンルの魅力です。
小学生高学年向けには、本格的な推理小説だけでなく、子ども向けの探偵ものや、日常のちょっとした謎を解き明かすような物語も人気です。例えば、『名探偵コナン』の小説版や、子ども探偵が活躍するシリーズなどは、読みやすい文章でスリリングな展開を楽しめます。自分で推理しながら読み進めることで、読書の楽しさを実感できるでしょう。
伝記・歴史
偉人の生涯や、歴史上の出来事を描いた伝記や歴史に関する本は、子どもの視野を広げ、教養を深めるのに役立ちます。特に、漫画で描かれた歴史シリーズや偉人伝は、活字が苦手な子でも抵抗なく読み始めることができます。歴史上の人物の生き方や、過去の出来事から、現代社会を考えるきっかけにもなります。
例えば、『学習まんが 日本の歴史』シリーズや、世界の偉人の伝記などは、楽しみながら歴史の流れや人物像を学ぶことができます。物語として読むことで、歴史が単なる暗記科目ではなく、人間ドラマとして面白く感じられるようになるでしょう。過去の出来事から学び、未来を考える力を育むためにも、このジャンルは非常におすすめです。
【厳選】本嫌いの子が読めるおすすめ本リスト
ここからは、実際に本嫌いの子どもたちが「これなら読める！」と評判の、具体的なおすすめ作品をご紹介します。様々なジャンルから厳選しましたので、お子さんの興味に合う一冊がきっと見つかるはずです。
ふしぎ駄菓子屋 銭天堂シリーズ
小学校中学年から高学年にかけて絶大な人気を誇るシリーズです。幸運な人だけがたどり着ける不思議な駄菓子屋「銭天堂」を舞台に、店主の紅子が提供する不思議な駄菓子が人々の運命を左右する物語が展開されます。一話完結型で読みやすく、続きが気になる展開が魅力です。アニメ化もされており、視覚的なイメージも持ちやすいでしょう。
おしりたんていシリーズ
見た目はおしり、推理はエクセレントな名探偵「おしりたんてい」が、数々の難事件をププッと解決していく物語です。ユーモアたっぷりのキャラクターと、分かりやすい謎解きが特徴で、絵本から読み物へとステップアップするのに最適です。イラストが多く、活字が苦手な子でも楽しく読み進められます。
ざんねんないきもの事典シリーズ
「一生懸命なのに、どこかざんねんな生き物たち」というユニークな視点で、動物たちの生態を紹介する図鑑形式の本です。クスッと笑えるエピソードと、分かりやすい解説、豊富なイラストが魅力で、図鑑を読むのが苦手な子でも、まるで物語を読んでいるかのように楽しめます。知的好奇心を刺激し、動物への興味を深めるきっかけにもなります。
科学漫画サバイバルシリーズ
子どもたちが様々な危機的状況に遭遇し、科学の知識を駆使してサバイバルしていく物語です。漫画形式で科学の原理や知識が分かりやすく解説されており、楽しみながら理科の学習にもつながります。恐竜の世界や宇宙、人体の中など、様々なテーマがあり、興味のある分野から選ぶことができます。
ハラハラドキドキの展開で、読書に夢中になること間違いなしです。
かいけつゾロリシリーズ
キツネのゾロリと、双子のイノシシの弟子イシシとノシシが、いたずらの王者を目指して旅をする物語です。ギャグ満載で、子どもたちが大好きな要素が詰まっています。読みやすい文章と、絵本の要素も残しつつ、読み物としての面白さも兼ね備えているため、読書が苦手な子でも抵抗なく手に取れるでしょう。
シリーズが非常に長く、一度ハマれば長く楽しめます。
読書習慣を楽しく続けるコツ
本嫌いの子どもが読書に親しむためには、本選びだけでなく、読書習慣を楽しく続けるための工夫も大切です。親御さんが少し意識を変えるだけで、子どもの読書に対する姿勢は大きく変わる可能性があります。ここでは、読書を「楽しいこと」として定着させるための具体的なコツをご紹介します。
親ができること
親が読書を楽しむ姿を見せることは、子どもにとって最も良い手本となります。親が楽しそうに本を読んでいる姿を見れば、子どもも「本って面白そうだな」と自然に興味を持つものです。また、「この本、面白かったよ」「どんな話だった？」と、読んだ本について話す機会を作ることも大切です。
感想を共有することで、読書の楽しさを深めることができます。
無理に「これを読みなさい」と強制するのではなく、子どもが自分で本を選ぶ自由を与えることも重要です。一緒に図書館や書店に行き、子どもが興味を持った本を自由に選ばせてあげましょう。たとえそれが漫画や雑誌であっても、まずは「本に触れる」という経験を増やすことが第一歩です。読み終わったら、内容について質問したり、共感したりすることで、子どもの読書意欲を高めることができます。
読書環境づくり
子どもがいつでも気軽に本を手に取れるような環境を整えることも、読書習慣を定着させる上で非常に効果的です。リビングなど、家族が集まる場所に子どもの本棚を設置し、手に取りやすいように並べておくと良いでしょう。また、寝室に絵本や読み物を用意しておくことで、寝る前のリラックスタイムに自然と本を読む習慣が身につくこともあります。
テレビやゲームの時間を制限し、読書タイムを設けるのも一つの方法です。ただし、これも強制ではなく、「この時間はみんなで静かに本を読もう」といった形で、家族みんなで取り組むと良いでしょう。静かで落ち着いた空間で本を読むことで、集中力も高まり、物語の世界に没頭しやすくなります。読書は特別なことではなく、日常の一部として自然に溶け込むような環境づくりを心がけましょう。
よくある質問
- 本嫌いの小学生に読ませるにはどうすればいいですか？
- 小学生高学年で本を読まない子はなぜですか？
- 読書が苦手な子に読ませる本はどんなものがありますか？
- 小学生高学年で読書嫌いを克服するには？
- 本を読むのが苦手な子におすすめの本は？
本嫌いの小学生に読ませるにはどうすればいいですか？
本嫌いの小学生には、まず子どもの興味関心に合わせた本を選ぶことが大切です。漫画や図鑑、短編小説など、読みやすい形式から始め、無理強いせずに読書の楽しさを伝える工夫をしましょう。親が読書を楽しむ姿を見せたり、一緒に本を選んだりすることも効果的です。
小学生高学年で本を読まない子はなぜですか？
小学生高学年で本を読まない主な理由は、活字が増えて難しく感じる、ゲームや動画など他の娯楽に時間を取られる、強制的な読書で嫌いになる、などが挙げられます。読書が「楽しい」と感じるきっかけがないことが大きな要因です。
読書が苦手な子に読ませる本はどんなものがありますか？
読書が苦手な子には、絵やイラストが多い本、短編やシリーズもの、ユーモアやギャグが満載の本、科学漫画や歴史漫画などがおすすめです。具体的には「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」や「おしりたんてい」、「ざんねんないきもの事典」などが人気です。
小学生高学年で読書嫌いを克服するには？
読書嫌いを克服するには、子どもの「好き」を入り口に本を選び、読書を強制しないことが重要です。読み聞かせやオーディオブックを活用したり、家族で読書タイムを設けたりして、読書を楽しい体験として捉えられるように環境を整えましょう。
本を読むのが苦手な子におすすめの本は？
本を読むのが苦手な子には、視覚的に楽しめる本や、物語の展開が速い本がおすすめです。「科学漫画サバイバルシリーズ」のような学習漫画や、「かいけつゾロリ」のようなユーモアあふれるシリーズ、図鑑なども良いでしょう。まずは興味を持てるテーマから選んでみてください。
まとめ
- 本嫌いの子どもには、まず興味関心に合った本を選ぶことが大切です。
- 長編より短編やシリーズものから始めると、達成感を得やすいです。
- 絵や図が多い本、漫画は読書への良い導入になります。
- 読み聞かせやオーディオブックも有効な方法です。
- 冒険・ファンタジーは子どもの想像力を刺激します。
- 科学・図鑑・雑学は知的好奇心を満たします。
- ユーモア・ギャグ満載の本は読書へのハードルを下げます。
- ミステリー・推理は集中力を高め、物語に没頭させます。
- 伝記・歴史漫画は楽しみながら教養を深めます。
- 「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」は一話完結で読みやすいです。
- 「おしりたんてい」はユーモアと謎解きが魅力です。
- 「ざんねんないきもの事典」は笑える知識が満載です。
- 「科学漫画サバイバルシリーズ」は科学を楽しく学べます。
- 「かいけつゾロリ」はギャグ満載で長く楽しめます。
- 親が読書を楽しむ姿を見せ、読書環境を整えることが重要です。
