MacBook Airの充電器は、純正品以外でも使えるのか、と疑問に感じている方は多いのではないでしょうか。外出先での充電や、予備の充電器を探している方にとって、代用充電器は非常に便利な選択肢となります。しかし、数多くの製品がある中で、どれを選べば良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。
本記事では、MacBook Airの代用充電器を選ぶ際の重要なポイントから、おすすめの製品、そして使用上の注意点までを詳しく解説します。この記事を読めば、あなたのMacBook Airに最適な充電器を見つけ、安心して利用できるようになるでしょう。
MacBook Airの充電器、代用は可能なのか？
MacBook Airの充電器は、純正品でなくても代用が可能です。特に、近年主流となっている「USB-C Power Delivery（USB PD）」規格に対応した充電器であれば、MacBook Airを問題なく充電できます。これは、Apple製品だけでなく、多くのノートPCやスマートフォン、タブレットで採用されている共通規格だからです。
純正品は品質が高い一方で、サイズが大きかったり、価格が高かったりする場合があります。そのため、よりコンパクトで持ち運びやすい製品や、複数のデバイスを同時に充電できる多機能な製品を求める声も多く聞かれます。
サードパーティ製の充電器を選ぶことで、これらのニーズに応えつつ、コストを抑えることも期待できます。ただし、代用充電器を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを押さえておくことが大切です。適切な製品を選ばないと、充電速度が遅くなったり、最悪の場合、MacBook Airに不具合が生じたりする可能性も考えられます。
USB-C PD（Power Delivery）対応が鍵
MacBook Airの充電器を代用する上で、最も重要なのがUSB-C Power Delivery（USB PD）規格への対応です。USB PDは、USB-Cポートを通じて最大240W（最新規格）もの高電力を供給できる給電規格であり、MacBook AirのようなノートPCの充電に非常に適しています。
従来のUSB充電と比較して、はるかに大きな電力を効率よく伝送できるため、MacBook Airを高速で充電することが可能になります。
USB PDに対応していない充電器を使用すると、MacBook Airの充電速度が著しく遅くなったり、パソコンを使いながらだとバッテリー残量が増えなかったりすることもあります。そのため、代用充電器を選ぶ際は、必ず「USB PD対応」と明記されている製品を選びましょう。また、充電器だけでなく、使用するUSB-CケーブルもUSB PDに対応している必要があります。
MagSafeモデルのMacBook AirでもUSB-C PD充電は使える？
MagSafeポートを搭載しているMacBook Airのモデルでも、USB-C PD充電器を利用することは可能です。2018年以降のMacBook AirはUSB-Cポートを搭載しており、MagSafe 3ポートとUSB-Cポートの両方があるモデルでは、どちらのポートからでもバッテリーを充電できます。
MagSafe 3ポートは磁力で簡単に着脱できるため、ケーブルに足を引っ掛けても本体が落下しにくいという利点があります。しかし、USB-C PD充電器を使いたい場合は、MacBook AirのUSB-Cポートに直接接続するか、またはUSB-C to MagSafe 3ケーブルや変換アダプタを利用することで、MagSafe充電を維持しつつUSB-C PD充電器を活用することもできます。
代用充電器を選ぶ際の重要なポイント
MacBook Airの代用充電器を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。これらをしっかり確認することで、安全かつ効率的に充電できる製品を見つけられます。安価な製品に飛びつく前に、以下の点をじっくりと検討しましょう。
必要なワット数を確認する
MacBook Airのモデルによって、充電に必要なワット数（W）が異なります。適切なワット数の充電器を選ぶことは、充電速度とMacBook Airのバッテリー寿命に直結するため、非常に重要です。例えば、M1/M2チップ搭載の13インチMacBook Airには30Wまたは35Wの電源アダプタが付属しており、M3チップ搭載の13インチMacBook Airや15インチMacBook Airには35Wまたは70Wの電源アダプタが付属しています。
一般的に、付属のワット数以上の充電器を使用しても問題ありませんが、それ以下のワット数だと充電速度が遅くなったり、MacBook Airを使用しながらの充電ではバッテリーが減ってしまう可能性もあります。急速充電をしたい場合は、MacBook Airのモデルに応じて67W以上の充電器を選ぶと良いでしょう。
USB-C PD対応であること
前述の通り、代用充電器を選ぶ上でUSB Power Delivery（USB PD）への対応は必須条件です。USB PDは、MacBook Airのような高電力が必要なデバイスを効率的に充電するための国際標準規格です。USB PDに対応していない充電器では、MacBook Airを適切に充電できない可能性があります。
製品パッケージや説明書に「USB PD対応」または「Power Delivery対応」と明記されているかを確認しましょう。また、充電器だけでなく、使用するUSB-CケーブルもUSB PDに対応している必要があります。ケーブルの対応ワット数も確認し、充電器の出力に見合ったものを選ぶことが大切です。
信頼できるメーカーを選ぶ
市場には数多くのサードパーティ製充電器が出回っていますが、中には品質の低い製品も存在します。信頼性の低いメーカーの製品は、発熱や故障、最悪の場合はMacBook Air本体へのダメージにつながるリスクも考えられます。そのため、Anker（アンカー）、UGREEN（ユーグリーン）、RAVPower（ラブパワー）、CIO（シーアイオー）など、実績があり、多くのユーザーから支持されているメーカーの製品を選ぶことをおすすめします。
これらのメーカーは、製品の安全性や耐久性に関するテストをしっかりと行い、PSEマーク（電気用品安全法）などの認証も取得している場合が多いです。保証期間やサポート体制も充実していることが多いため、万が一のトラブルの際も安心できます。価格だけで判断せず、メーカーの信頼性を重視して選びましょう。
持ち運びやすさやポート数も考慮する
代用充電器を選ぶ際には、機能性だけでなく、持ち運びやすさやポート数も重要な検討項目です。純正のMacBook Air充電器は比較的サイズが大きく、持ち運びには不便を感じることもあります。そこで、GaN（窒化ガリウム）技術を採用したコンパクトな充電器が注目されています。
GaN技術により、高出力を維持しつつ、充電器本体の小型化・軽量化が実現されています。
また、複数のデバイスを同時に充電したい場合は、USB-CポートやUSB-Aポートを複数搭載した充電器が便利です。MacBook Airだけでなく、スマートフォンやタブレットなどもまとめて充電できるため、荷物を減らすことにもつながります。自分の使い方に合わせて、最適なサイズとポート数の製品を選びましょう。
ケーブル選びも重要
充電器本体だけでなく、使用するUSB-Cケーブルも非常に重要です。充電器がUSB PDに対応していても、ケーブルが対応していなければ、その性能を十分に引き出すことはできません。MacBook Airを充電するには、USB-C to USB-Cケーブルが必要です。
ケーブルを選ぶ際は、充電器の最大出力に対応したワット数（例：60W、100W、140Wなど）をサポートしているかを確認しましょう。また、ケーブルの長さや耐久性も考慮すると良いでしょう。断線しにくい素材や構造のケーブルを選ぶことで、長く安心して使用できます。Ankerなどの信頼できるメーカーから、充電器とセットで販売されているケーブルを選ぶのも一つの方法です。
おすすめのMacBook Air代用充電器メーカーと製品
MacBook Airの代用充電器は多種多様ですが、ここでは特に人気が高く、信頼性のあるメーカーとその代表的な製品を紹介します。これらのメーカーは、品質、性能、安全性のバランスが取れており、多くのユーザーに選ばれています。
Anker（アンカー）
Ankerは、モバイルバッテリーや充電器の分野で非常に高い評価を得ているブランドです。MacBook Air向けの充電器も豊富にラインナップしており、特にGaN（窒化ガリウム）技術を採用した小型・高出力の製品が人気を集めています。例えば、「Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)」は、MacBook Airの充電に十分な30W出力を持ちながら、非常にコンパクトなサイズで持ち運びに便利です。
また、複数ポートを搭載した「Anker Nano Charger (70W, 3 Ports)」のような製品もあり、MacBook Airと同時にスマートフォンなども充電したい場合に活躍します。Ankerの製品は、過充電保護や過電流保護などの安全機能も充実しており、安心して使用できる点が大きな魅力です。
RAVPower（ラブパワー）
RAVPowerも、Ankerと同様に高品質な充電器を数多く提供しているメーカーです。特に、GaN技術をいち早く採用し、小型でパワフルな充電器を市場に投入してきました。MacBook Air向けの製品も充実しており、コンパクトながら高出力を実現したモデルが多数あります。
RAVPowerの充電器は、デザイン性にも優れており、デスク周りをすっきりとさせたい方にもおすすめです。また、独自の充電技術により、接続されたデバイスに最適な電力を供給し、効率的な充電を可能にしています。信頼性とデザイン性を兼ね備えた製品を探しているなら、RAVPowerも有力な選択肢となるでしょう。
UGREEN（ユーグリーン）
UGREENは、充電器だけでなく、各種ケーブルやハブなど、幅広いPC・スマホアクセサリーを手掛けるブランドです。MacBook Air向けの充電器も、コストパフォーマンスに優れた製品が多く、初めて代用充電器を購入する方にもおすすめです。UGREENの充電器もGaN技術を採用したコンパクトなモデルが多く、持ち運びやすさに定評があります。
また、複数ポートを搭載した製品も充実しており、MacBook Airと他のデバイスを同時に充電したい場合に便利です。UGREENの製品は、機能性と価格のバランスが良く、幅広いユーザー層から支持されています。品質も安定しており、安心して使用できるでしょう。
その他注目メーカー
上記以外にも、MacBook Airの代用充電器として注目すべきメーカーは多数あります。例えば、CIO（シーアイオー）は、日本のメーカーで、GaN技術を積極的に採用し、超小型・高出力の充電器を開発しています。特に「CIO NovaPort SOLOⅡ 65W」のような製品は、MacBook Airだけでなく、MacBook Pro 14インチの充電にも対応できるパワフルさを持っています。
また、Belkin（ベルキン）もApple製品との相性が良いアクセサリーを多く手掛けており、信頼性の高い充電器を提供しています。これらのメーカーも、PSEマーク取得や各種安全機能の搭載など、安心して使える製品を開発しています。選択肢が多いため、自分のニーズに合った製品を比較検討することが大切です。
代用充電器を使う上での注意点
MacBook Airの代用充電器は非常に便利ですが、使用する上でいくつか注意すべき点があります。これらの注意点を守ることで、MacBook Airを安全に、そして長く使い続けることができます。
低品質な製品は避ける
市場には非常に安価なノーブランドの充電器も存在しますが、これらの中には品質が低い製品も含まれています。低品質な充電器は、過電圧保護や過電流保護などの安全機能が不十分な場合があり、発熱やショート、最悪の場合はMacBook Air本体の故障や火災の原因となる可能性も考えられます。
必ずPSEマーク（電気用品安全法）を取得している製品を選び、信頼できるメーカーの製品を購入するようにしましょう。価格の安さだけで判断せず、製品の安全性やメーカーの信頼性を重視することが、大切なMacBook Airを守る上で非常に重要です。
発熱に注意する
充電中に充電器本体やMacBook Airが多少熱くなるのは正常な現象ですが、異常な発熱には注意が必要です。特に、高出力の充電器を使用している場合や、MacBook Airで負荷の高い作業（動画編集やゲームなど）をしながら充電している場合に、発熱しやすくなる傾向があります。
もし充電器やMacBook Airが触れないほど熱くなる場合は、一度充電を中断し、原因を確認しましょう。充電器の故障や、通気口が塞がれているなどの問題が考えられます。充電器を布などで覆ったり、直射日光の当たる場所で使用したりすることは避け、風通しの良い場所で使用するように心がけましょう。
急速充電の可否
MacBook Airは、特定のワット数以上の充電器とケーブルを組み合わせることで急速充電に対応しています。例えば、2022年以降に発売されたMacBook Airは、70W以上の電源アダプタとUSB-C – MagSafe 3ケーブルまたはUSB-C充電ケーブルを組み合わせることで、30分ほどで最大50%まで充電できるとされています。
しかし、代用充電器の中には、MacBook Airの急速充電に対応していないものや、十分なワット数が出力されないものもあります。急速充電を重視する場合は、製品の仕様をよく確認し、MacBook Airのモデルに合ったワット数（推奨ワット数以上）が出力できる充電器とケーブルを選ぶことが大切です。
よくある質問
- MacBook Airの充電器は何Wが必要ですか？
- MacBook Airの充電器はどれでもいいですか？
- MacBook Airの充電器は純正品以外だと壊れますか？
- MacBook Airの充電器はどこで買えますか？
- MagSafeのMacBook AirでもUSB-C充電器は使えますか？
- MacBook Airの充電器はiPhoneの充電器で代用できますか？
MacBook Airの充電器は何Wが必要ですか？
MacBook Airの充電に必要なワット数はモデルによって異なります。例えば、M1/M2チップ搭載の13インチMacBook Airは30Wまたは35W、M3チップ搭載の13インチMacBook Airや15インチMacBook Airは35Wまたは70Wの電源アダプタが付属しています。急速充電をしたい場合は、MacBook Airのモデルに応じて67W以上の充電器を選ぶと良いでしょう。
MacBook Airの充電器はどれでもいいですか？
いいえ、MacBook Airの充電器はどれでも良いわけではありません。USB Power Delivery（USB PD）規格に対応しており、かつMacBook Airのモデルに合った適切なワット数（推奨ワット数以上）が出力できる充電器を選ぶ必要があります。低品質な製品やワット数が不足している製品は、充電速度が遅くなったり、MacBook Airに不具合が生じたりする可能性があります。
MacBook Airの充電器は純正品以外だと壊れますか？
信頼できるメーカーのUSB PD対応充電器であれば、純正品以外でもMacBook Airが壊れる心配はほとんどありません。Anker、UGREEN、RAVPowerなどの実績あるメーカーの製品は、安全性や耐久性に関するテストをクリアしており、PSEマークなどの認証も取得していることが多いです。ただし、品質の低いノーブランド品は避けるべきです。
MacBook Airの充電器はどこで買えますか？
MacBook Airの代用充電器は、家電量販店、Amazonや楽天市場などのオンラインストア、または各メーカーの公式サイトなどで購入できます。実店舗では実際に製品を見て選べ、オンラインストアでは豊富な選択肢の中から比較検討できます。
MagSafeのMacBook AirでもUSB-C充電器は使えますか？
はい、MagSafeポートを搭載しているMacBook AirでもUSB-C充電器は使えます。MacBook AirにUSB-Cポートがあれば、USB-C PD充電器を直接接続して充電が可能です。また、USB-C to MagSafe 3ケーブルや変換アダプタを利用することで、MagSafe充電を維持しつつUSB-C PD充電器を活用することもできます。
MacBook Airの充電器はiPhoneの充電器で代用できますか？
iPhoneの充電器でMacBook Airを充電することは可能ですが、推奨されません。iPhoneの充電器はMacBook Airに比べて出力が低いため、充電速度が非常に遅くなります。特にMacBook Airを使用しながらでは、バッテリーがほとんど増えないか、むしろ減ってしまう可能性が高いです。MacBook Airの充電には、最低でも30W以上のUSB PD対応充電器を使用することをおすすめします。
まとめ
- MacBook Airの充電器はUSB-C PD対応品で代用可能。
- 純正品以外でも安心して使える製品は多い。
- 充電器選びの鍵はUSB PD対応とワット数。
- MacBook Airのモデルに合ったワット数を選ぼう。
- M1/M2 Airは30W以上、M3 Airは35W以上が目安。
- 急速充電には67W以上の充電器がおすすめ。
- Anker、UGREENなど信頼できるメーカーを選ぼう。
- GaN技術採用の充電器は小型で持ち運びに便利。
- 複数ポート搭載モデルは多デバイス充電に最適。
- 充電器だけでなくUSB-CケーブルもPD対応品を。
- 低品質なノーブランド品は避けるのが賢明。
- 異常な発熱がないか使用中に注意しよう。
- MagSafeモデルでもUSB-C充電器は利用可能。
- iPhone充電器での代用は充電速度が遅い。
- PSEマーク取得製品で安全性を確認しよう。
