大人のうんちに白い粒が混じっているのを見つけて、驚いたり不安に感じたりした経験はありませんか?便の状態は、私たちの体の健康状態を映し出すバロメーターです。白い粒の正体は、単なる消化不良から、時には注意が必要な病気のサインまで、さまざまです。本記事では、大人のうんちに見られる白い粒の考えられる原因と、それに伴う症状、そして適切な対処法について詳しく解説します。
ご自身の体の変化に気づき、健康な毎日を送るための参考にしてください。
大人のうんち白い粒の正体とは?考えられる主な原因

大人のうんちに白い粒が見られると、不安に感じるかもしれません。その正体は、一時的なものから病気のサインまでさまざまです。ここでは、考えられる主な原因を詳しく見ていきましょう。
消化しきれなかった食べ物や脂肪
うんちの中に白い粒が見られる最も一般的な原因の一つは、消化しきれなかった食べ物の残りカスです。特に、脂肪分の多い食事や食物繊維が豊富な野菜、あるいは消化しにくい種子類などを摂取した場合に、白い粒として排泄されることがあります。例えば、ナッツ類やゴマ、あるいは乳製品などが消化管を通過する際に、完全に分解されずにそのままの形で便に混じることがあるのです。
これは一時的なものであれば、特に心配する必要はありません。消化機能が一時的に低下している場合や、早食いなどで十分に咀嚼されていない場合にも起こりやすい現象です。
薬の成分やサプリメント
服用している薬やサプリメントの成分が、白い粒として便に排出されることもあります。例えば、胃のX線検査で飲むバリウムは、体内で消化・吸収されないため、検査後に白い便として排泄されるのが一般的です。また、制酸剤に含まれるアルミニウム塩や、一部の徐放性製剤(ゆっくりと成分が放出されるタイプの薬)の基剤などが、白い塊や粒として便に混じることがあります。
新しい薬やサプリメントを飲み始めてから白い粒が見られるようになった場合は、その影響を疑ってみるのも一つの方法です。気になる場合は、薬剤師や医師に相談してみましょう。
脂肪便(脂質異常症や膵臓・肝臓の病気など)
便が全体的に白っぽく、あるいは白い粒が混じり、油っぽい、水に浮くといった特徴がある場合は「脂肪便」の可能性があります。脂肪便は、脂肪が十分に消化・吸収されずに便中に多く含まれている状態を指します。 この原因としては、膵臓の機能低下が挙げられます。膵臓は脂肪を分解する酵素(リパーゼ)を分泌しており、慢性膵炎や膵臓がんなどでこの機能が低下すると、脂肪が消化されにくくなります。
また、肝臓や胆道の病気も関係します。胆汁は脂肪の消化吸収を助ける役割があり、胆石や胆管がんなどで胆汁の流れが滞ると、脂肪がうまく消化できずに脂肪便となることがあります。 脂肪便が続く場合は、これらの病気が隠れている可能性も考えられるため、医療機関での検査が重要です。
寄生虫
稀なケースですが、うんちの中に白い粒が見られる場合、寄生虫の可能性も考えられます。特に、サナダムシの一種である瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)の片節は、米粒やゴマのような白い粒として便に混じって排出されることがあります。 これは主に犬や猫などのペットに見られることが多いですが、人にも感染する可能性があり、特に小さな子どもがいる家庭では注意が必要です。
もし、白い粒が動いているように見える、あるいは肛門周りの不快感があるなどの症状を伴う場合は、寄生虫の感染を疑い、医療機関を受診しましょう。
胆汁の分泌異常
便の色は、肝臓で作られ、胆のうに蓄えられる「胆汁」に含まれるビリルビンという色素によって茶色や黄土色になります。 もし、胆汁の分泌が滞ったり、胆管が詰まったりすると、便に色が十分に付かず、白っぽい便(白色便)となることがあります。 このような状態は、胆石、胆管炎、胆管がん、膵臓がんなどが原因で起こることがあります。
白い粒というよりは、便全体が白っぽくなるのが特徴ですが、胆汁の流れが部分的に阻害されている場合や、他の要因と重なることで白い粒のように見えることもあります。黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)や濃い色の尿を伴う場合は、特に注意が必要です。
粘液
うんちの中に白いふわふわとしたものや、白い糸のようなものが混じっている場合、それは粘液である可能性が高いです。腸の粘膜から分泌される粘液は、便の滑りを良くし、腸壁を保護する役割があります。しかし、腸に炎症が起きている場合や、過敏性腸症候群などで腸の動きが乱れている場合に、粘液の分泌が増え、便に混じって排出されることがあります。
白い粘液が一時的なものであれば、ストレスや食生活の乱れが原因であることも多いですが、下痢や腹痛、血便などを伴う場合は、感染性腸炎や潰瘍性大腸炎などの病気が隠れている可能性も考えられます。 症状が続く場合は、医療機関での診察をおすすめします。
うんち白い粒以外に注意すべき症状

白い粒が見られるだけでなく、他の症状を伴う場合は、より注意が必要です。体のサインを見逃さないためにも、以下の症状に心当たりがないか確認しましょう。
腹痛、吐き気、下痢
うんちの白い粒に加えて、腹痛、吐き気、下痢といった消化器症状が同時に現れる場合は、胃腸の炎症や感染症、あるいは消化器系の病気が原因である可能性が高まります。例えば、急性胃腸炎や食中毒の場合、激しい腹痛や吐き気、水様性の下痢とともに、消化不良の食べ物が白い粒として排出されることがあります。
また、胆石症や膵炎など、胆汁や膵液の分泌に影響を与える病気でも、腹痛や吐き気を伴うことがあります。これらの症状が強く、日常生活に支障をきたすようであれば、速やかに医療機関を受診することが大切です。
体重減少や食欲不振
特に理由もなく体重が減少したり、食欲がなくなったりする症状は、体のどこかに重大な病気が隠れている可能性を示唆しています。うんちの白い粒が、膵臓がんや胆管がんといった病気による脂肪便のサインである場合、消化吸収不良が続くことで体重減少や食欲不振が起こることがあります。 これらの病気は早期発見が難しいことも多いため、白い粒だけでなく、体重や食欲の変化にも注意を払い、気になる症状があれば早めに医療機関を受診することが重要です。
発熱や倦怠感
発熱や全身の倦怠感は、体内で炎症や感染が起きている可能性を示す一般的な症状です。うんちの白い粒が、胆管炎や膵炎、あるいは特定の感染症(ロタウイルスなど)によるものである場合、発熱や倦怠感を伴うことがあります。 これらの症状は、体の免疫システムが病原体と戦っているサインであり、放置すると重症化する恐れもあります。
特に高熱が続く場合や、倦怠感が強く日常生活に支障が出る場合は、速やかに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。
皮膚や目の黄疸、尿の色が濃い
皮膚や白目が黄色くなる「黄疸」は、胆汁の流れが滞っていることを示す重要なサインです。 胆汁が腸に流れず体内に蓄積すると、ビリルビンという色素が皮膚や目に沈着し、黄色く見えます。同時に、尿の色が濃い茶色になることもあります。これは、体内に増えたビリルビンが尿中に排出されるためです。
うんちの白い粒が胆汁の分泌異常によるもので、これらの症状を伴う場合は、胆石、胆管炎、胆管がん、膵臓がんなど、胆道系の重篤な病気が隠れている可能性が高いです。 黄疸は緊急性の高い症状であるため、気づいたらすぐに医療機関を受診してください。
便の色や形状の異常(黒色便、血便など)
うんちの白い粒だけでなく、便の色や形状に明らかな異常が見られる場合は、より注意が必要です。例えば、便が黒っぽくタール状になっている「黒色便」は、上部消化管(胃や十二指腸など)からの出血を示唆しています。 また、鮮やかな赤色の血が混じっている「血便」は、大腸や肛門からの出血が考えられます。
これらの便の異常は、潰瘍、ポリープ、がんなど、さまざまな病気のサインである可能性があります。白い粒とこれらの症状が同時に現れる場合は、消化器系の広範囲にわたる問題が考えられるため、速やかに専門医の診察を受けることが大切です。
うんち白い粒が見られた場合の対処法

白い粒が一時的なものであれば、生活習慣の見直しで改善することもあります。まずはご自身でできる対処法を試してみましょう。
食生活の見直しと消化を助ける食べ物
うんちの中に白い粒が見られる場合、まずは食生活を見直すことが大切です。特に、脂肪分の多い食事や消化しにくい食物繊維を過剰に摂取していないかを確認しましょう。揚げ物、肉の脂身、乳製品、ナッツ類などは、消化に時間がかかり、白い粒として排出されやすい食べ物です。一時的にこれらの摂取量を減らし、消化に良い食事を心がけてみてください。
例えば、おかゆ、うどん、蒸し野菜、白身魚、鶏むね肉などがおすすめです。また、よく噛んでゆっくり食べることで、消化酵素が十分に働き、消化不良を防ぐことにもつながります。食事のバランスを整え、胃腸に負担をかけない食生活を意識することが、改善への第一歩となります。
十分な水分補給
体の水分が不足すると、便が硬くなり、消化管の動きも鈍くなりがちです。これにより、消化不良が起こりやすくなったり、便の排出がスムーズにいかなくなったりすることがあります。十分な水分補給は、便を柔らかくし、消化管の働きを助けるために非常に重要です。特に、白い粒が消化不良の食べ物である場合、水分をしっかりと摂ることで、消化を促進し、便の排出をスムーズにする効果が期待できます。
水やお茶をこまめに飲むことを習慣にし、一日に1.5~2リットルを目安に摂取するように心がけましょう。ただし、冷たい飲み物は胃腸に負担をかけることがあるため、常温か温かい飲み物を選ぶのがおすすめです。
ストレス軽減と生活習慣の改善
ストレスは、自律神経のバランスを乱し、消化器系の働きに大きな影響を与えることがあります。ストレスが溜まると、胃腸の動きが過敏になったり、逆に鈍くなったりして、消化不良や便秘、下痢などの症状を引き起こすことがあります。うんちの白い粒が、ストレスによる消化機能の低下が原因である可能性も考えられます。
規則正しい生活リズムを保ち、十分な睡眠をとる、適度な運動を取り入れる、趣味の時間を作るなど、ストレスを軽減するための方法を見つけることが大切です。また、喫煙や過度な飲酒も消化器系に負担をかけるため、控えるようにしましょう。心身のリラックスは、消化機能の改善にもつながります。
服用中の薬やサプリメントの確認
もし、最近になって新しい薬やサプリメントの服用を始めた後にうんちの白い粒が見られるようになった場合は、その影響を疑ってみる必要があります。一部の薬やサプリメントの成分は、体内で完全に消化・吸収されずにそのまま便として排出されることがあります。特に、制酸剤や特定の徐放性製剤、あるいは食物繊維を多く含むサプリメントなどが原因となることがあります。
自己判断で服用を中止するのではなく、まずは服用している薬やサプリメントの種類をメモし、医師や薬剤師に相談してみましょう。必要に応じて、薬の種類や量を調整したり、服用方法を変更したりすることで、症状が改善する可能性があります。
病院を受診する目安と受診すべき診療科

白い粒が続く場合や、他の気になる症状がある場合は、自己判断せずに医療機関を受診することが大切です。早期発見・早期治療が、体の健康を守るための重要な一歩となります。
こんな症状があればすぐに受診を
うんちの白い粒が一時的なものではなく、以下の症状を伴う場合は、速やかに医療機関を受診することが強く推奨されます。これらの症状は、胆道系、膵臓、肝臓などの重大な病気が隠れている可能性があるため、放置せずに専門医の診察を受けることが重要です。
- 白い粒が何日も続く、あるいは頻繁に見られる場合
- 激しい腹痛、吐き気、嘔吐、下痢を伴う場合
- 皮膚や白目が黄色くなる黄疸が見られる場合
- 尿の色が濃い茶色になる場合
- 原因不明の体重減少や食欲不振がある場合
- 発熱や全身の倦怠感が続く場合
- 便が黒色(タール便)や赤色(血便)に変化した場合
- 便が油っぽく、水に浮くような脂肪便が続く場合
これらの症状は、胆石症、胆管炎、膵炎、膵臓がん、胆管がん、肝炎、あるいは消化管の感染症など、さまざまな病気のサインである可能性があります。特に、黄疸や体重減少は緊急性の高い症状であり、早期の診断と治療が求められます。自己判断で様子を見ることなく、専門医の診察を受けるようにしましょう。
受診すべき診療科
うんちの白い粒やそれに伴う症状で医療機関を受診する際は、「内科」または「消化器内科」を選ぶのが適切です。 消化器内科は、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸といった消化管だけでなく、肝臓、胆のう、膵臓といった消化器全般の病気を専門としています。白い粒の原因が消化不良、脂肪便、胆汁の分泌異常、寄生虫など、多岐にわたるため、消化器内科で総合的に診てもらうのが最も良い方法です。
受診する際は、いつから白い粒が見られるのか、どのような症状を伴っているのか、服用している薬やサプリメント、最近の食事内容などを具体的に医師に伝える準備をしておくと、スムーズな診察につながります。必要に応じて、血液検査、尿検査、便検査、腹部超音波検査、CT検査、内視鏡検査などが行われ、正確な診断へと導かれます。
よくある質問

- 白い粒は消化不良のサインですか?
- 薬の成分が白い粒として出ることはありますか?
- 子供のうんちにも白い粒が見られることはありますか?
- 便に白い膜のようなものが見えるのはなぜですか?
- 便に白い糸のようなものが見えるのは寄生虫ですか?
白い粒は消化不良のサインですか?
はい、白い粒は消化不良のサインである可能性が高いです。特に、脂肪分の多い食べ物や食物繊維が豊富な野菜、種子類などが十分に消化されずに便に混じって排出されることがあります。 これは一時的なものであれば心配いりませんが、頻繁に続く場合は、食生活の見直しや消化機能の確認が必要です。
薬の成分が白い粒として出ることはありますか?
はい、薬の成分が白い粒として便に排出されることがあります。胃のX線検査で飲むバリウムや、一部の制酸剤、特定のサプリメントなどが、体内で消化・吸収されずにそのままの形で出てくることがあります。 新しい薬やサプリメントを飲み始めてから症状が出た場合は、医師や薬剤師に相談してみましょう。
子供のうんちにも白い粒が見られることはありますか?
はい、子供、特に乳幼児のうんちにも白い粒が見られることはよくあります。これは、母乳やミルクに含まれる脂肪分やカルシウムが十分に消化されずに固まりとなって排出されるためです。 元気で機嫌が良いようであれば、ほとんどの場合は心配いりません。ただし、ロタウイルスなどの感染症で白い下痢になることもあるため、発熱や嘔吐を伴う場合は小児科を受診してください。
便に白い膜のようなものが見えるのはなぜですか?
便に白い膜のようなものが見える場合、それは腸から分泌された粘液である可能性が高いです。腸の粘膜が刺激されたり、炎症を起こしたりしている場合に、粘液の分泌が増えることがあります。 ストレスや食生活の乱れが原因となることもありますが、下痢や腹痛を伴う場合は、感染性腸炎や過敏性腸症候群などの可能性も考えられます。
便に白い糸のようなものが見えるのは寄生虫ですか?
便に白い糸のようなものが見える場合、寄生虫の可能性もゼロではありません。特に、サナダムシの片節が白い糸や米粒のように見えることがあります。 しかし、多くの場合、白い糸のようなものは腸から分泌された粘液であることも多いです。もし、白い糸が動いているように見える、あるいは他の気になる症状がある場合は、医療機関を受診して検査を受けることをおすすめします。
まとめ
- 大人のうんちの白い粒は、消化不良の食べ物や薬の成分が原因となることが多いです。
- 脂肪便は、膵臓や肝臓、胆道の病気が原因で起こる可能性があります。
- 稀に、寄生虫や腸の炎症による粘液が白い粒として見えることもあります。
- 腹痛、吐き気、下痢、体重減少、黄疸などの症状を伴う場合は注意が必要です。
- 発熱や倦怠感が続く場合も、医療機関の受診を検討しましょう。
- 食生活の見直しや十分な水分補給、ストレス軽減が対処法として有効です。
- 服用中の薬やサプリメントが原因の可能性もあるため、確認が大切です。
- 白い粒が続く場合や、気になる症状がある場合は、内科または消化器内科を受診しましょう。
- 黄疸や体重減少、黒色便、血便は緊急性の高い症状です。
- 自己判断せず、専門医の診断を受けることが健康を守るためのコツです。
- 便の色や形状は、体の健康状態を知る重要な手がかりとなります。
- 健康な便は黄褐色から黄土色で、バナナのような形をしています。
- 便の状態を日頃から観察する習慣をつけましょう。
- 子供の白い粒は、多くの場合、母乳やミルクの脂肪分によるものです。
- 不安な場合は、迷わず医療機関に相談することが大切です。
